青山学院大学 AGU NEWS Vol.7
AGUニューズ[2001年10~11月号]
青山学院大学・広報入試センター広報課
〒150-8366 東京都渋谷区渋谷4-4-25 TEL.03-3409-8111(代表)




●21世紀、青学が変わる!!
 ・2003年4月開学
  「相模原キャンパス」
 ・緑が丘グラウンド始動

●ガウチャー・メモリアル・
 ホール完成

●新しい強磁性体
 CaB2C2の発見

●理工学部TOPICS


●専門大学院国際マネジメント
 専攻修士課程評議委員会を開催

●青山学院大学の
 ロースクール構想



●文学部に転学科制度を導入
●2001年度
 給付奨学金・学業奨励賞

●経済学部
 創立50周年シンポジウム

●青学ベンチャー講演会開催
●2001年度オープンキャンパス
 ―10,000人が来場―

●2002年度
 一般入学試験日程

●AGU受験相談会のおしらせ
●大学同窓祭開催報告
●新役職員紹介
●青山学院大学
 フェスティバル in さがみはら



●「身近になったe-business」


●高校1・2年生のための
 新キャンパス説明会

●青山祭
●クリスマス・ツリー点火祭
●シリーズ大学探訪8
 勝田銀次郎




青山学院大学の週間HOTニュース

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www.aoyama.ac.jp


タイトル

山崎敏彦
法学部長・法学研究科長
山崎敏彦 教授


 政府の司法制度改革審議会が提言する「ロースクール(法科大学院)構想」とは、“一発勝負”だった従来の司法試験制度を全面的に見直し、受験前から一貫した、かつ実践的な専門家教育を行って、将来の法曹人口の大幅増員に備えようとするものです。将来に向けた司法制度改革の中で、質を保ちながら、法曹人口を大幅に増やすための切り札とも位置付けられています。つまりロースクール構想は、単に法学教育の仕組みが変わるということではなく、これからの社会全体の枠組みを作る重要な役割を担っているといえるでしょう。
 2005年に開始される予定の新司法試験制度では、裁判官、検事、弁護士など、法曹を目指す人は、大学卒業後に修業年限が2~3年間のロースクールに進学。ゼミ方式を主体とした実践的な教育を受け、司法試験は原則的にロースクール修了後に受験することになります。 (図参照) 受験回数は3回程度に絞られる予定で、ロースクールでは修了者の7~8割程度が新しい司法試験に合格できるレベルになる教育を行います。また、大学法学部出身者に限らず、他学部出身者や社会人を受け入れることも、この構想では大きな特色となっています。
 全国の法学部を有する大学がロースクール設立に向けた模索を行っている現在、青山学院大学でも本格的な動きが始まっています。そこで法学部を中心としたロースクールへの取り組みと展望について、山崎敏彦法学部長・法学研究科長に伺ってみました。


──なぜ今、「ロースクール」なのでしょう?
山崎 現在、わが国では、グローバリゼーション、そして規制緩和、地方分権などのさまざまな改革が進み、今後の社会では今以上に法の支配が求められることになるでしょう。法サービスが多様化・拡大化するとともに、国民の司法参加をはじめ生活者と法の距離が今以上に縮まっていく…、いわば社会全体が“法化”していく、といってもいいかもしれません。新しい司法試験制度、そしてロースクール構想は、こうした司法の役割が増大する将来に向けて、それを支える人的基盤の育成を目的としています。

──青山学院大学でのロースクール設立に向けた取り組みは、これまでどのように進められてきたのでしょうか。
山崎 1999年から2000年にかけて、全国の法学部を持つ国公私立大学において、ロースクールをめぐるシンポジウムが開催されました。本学では、そのシンポジウムの成果を受け、まず、法学部内に個々の問題を検討するワーキンググループを設置し、さまざまな情報収集、他大学との情報・意見交換、学内への情報提供、検討会(ミニシンポジウム)開催などの活動を行ってきました。ここでは、法曹教育の将来を担う30~40代の若手の教員が精力的に活動してくれたことが印象に残っています。その後ワーキンググループは「法科大学院設置準備委員会」と形を変え、法科大学院問題検討会も設けられ、現在、カリキュラムや教育システム、教員スタッフなどの検討に入っています。


──カリキュラムや教育システムは、どのようなものになるのですか。
山崎 設置基準が明らかになっていませんので、まだはっきりしたことはお答えできません。ただ、“良き法律家とは何か?”という問題をじっくり考えながら、カリキュラムと教育システムを考えていくつもりです。特に青山学院大学の場合、“地の塩、世の光”という言葉に表されるキリスト教的な奉仕の精神を備えた人材、公のために正義感を持って働く人材を養成したいと思っています。同時に“英語の青山”の伝統を生かしながら、グローバルな舞台で活躍できる人材も数多く育成していきたいですね。たとえば社会性や法律実務を前提にした、ロースクールならではの英語教育のプログラムを作りたい。海外のNPOなどで、弱者の味方として活躍する…、本学から、そんな法律のプロを育てることができたら素晴らしいと思いませんか?いずれにしても他大学と似たり寄ったりではなく、本学としての個性を発揮したロースクールを考えていきたいと思っています。

──現在、ロースクールでの教育について、日弁連や東京の弁護士会とも密接なコンタクトを取り、協力関係を築いているそうですね。
山崎 ええ、実践的な教育を行うロースクールの教育は、法の現場で活躍する有能な実務家で、しかも後進を育てる意欲を持った方々の協力なしには考えられません。実務家と、私たち研究者のコラボレーションが、ロースクール教育の重要な要素なのです。ちなみに、法学部では、実務家の協力のもとで来年からロースクールを先取りした演習を正規の科目として開講することを考えています。また、本学の卒業生で法律家として活躍されている方からの支援も受けています。

──ロースクール設立に向けた今後の展望をお聞かせください。
山崎 新しいことに挑戦し、自らを変えていくことは難しい…。私たち法学部教員は今、そんな困難と直面しています。しかし、大きな時代の流れに逆らうことはできません。ロースクール設立を法学部にとって一つのチャンスとして捉え、あくまでも前向きに取り組んでいきたいと考えています。同時に従来の法学部・法学研究科が果たしてきた役割も見直し、ロースクールとどのように共存していくかも考えていかなければなりません。課題はまだまだ山積ですが、幸い法人本部や大学執行部からもロースクール設立に前向きなお話を伺っておりますし、学生の父母の方々の関心もきわめて高いようです。そうした期待をわれわれのエネルギーにして、それに十分応えられるように、今後は法学部が一丸となって構想をまとめていきたいと考えています。また、ロースクールは、他学部からの進学も可能ですし、社会人の方にも門戸が開かれています。つまり、法学部だけの問題ではありません。今後、青山学院大学らしいロースクールとはどんなものかを、大学全体で議論していく場を作っていきたいとも思っています。


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