理工学部大槻道夫助教と松川宏教授が摩擦の全く新しい振る舞いを発見



理工学部物理・数理学科 大槻道夫助教と松川宏教授は、摩擦に関して極めて興味深い発見をいたしました。

摩擦は非常に多様な舞台で現れる現象ですが、固体間の滑り摩擦については最初、レオナルド・ダ・ヴィンチが発見し、その後、アモントンによって再発見された次のようなアモントンの法則が経験的に広い範囲で成り立ちます。

   摩擦力は見かけの接触面積に依存しない。
   摩擦力は荷重に比例する。

これは、高校の物理の教科書にも必ず登場する有名な法則です。
摩擦力を荷重で割った量を摩擦係数と呼びますが、この法則が成り立てば摩擦係数は荷重にも物体の見かけの接触面積にもよらないことになります。

摩擦力に打ち勝って物を動かすのに必要な最小の外力が最大静摩擦力であり、それを荷重で割ったのが静摩擦係数です。大槻助教と松川教授は、計算機シミュレーションおよび解析計算の両方から、一般に弾性体ではアモントンの法則は系統的に破れ、荷重および物体が大きくなるとともに静摩擦係数は減少することを示しました。

普通、外力が最大静摩擦力より小さければ物体は全く動かないと考えられていますが、実は局所的には小さな滑りが起こっていることが最近わかりました。この局所的な小さな滑りがアモントンの法則の破れを引き起こします。荷重および物体の大きさが十分小さい、または大きいと、摩擦係数はほとんど一定となりアモントンの法則が成り立ちます。

この結果を用いると、荷重や滑り面の大きさ、形状を制御することにより摩擦を制御できることになり、省エネルギーにも結びつきます。

本件に関して、4月22日(月)に記者会見を予定しております。

記者会見についてのお問い合わせ : 入学広報部 (TEL:03-3409-8627)

2013.04.19