数金拓已さん(理工・博士前期2年)がTOEO-10(The 10th International Symposium on Transparent Oxide and Related Materials for Electronics and Optics)で「Best Poster Award (Gold)」を受賞



数金拓已さん(理工学研究科機能物質創成コース博士前期課程2年・重里有三研究室)が、2017年7月3日(月)~5日(水)、早稲田大学国際会議場で開催された「The 10th International Symposium on Transparent Oxide and Related Materials for Electronics and Optics;TOEO-10」(透明酸化物薄膜に関する国際会議)におけるポスター発表(使用言語:英語)で「Best Poster Award (Gold)」を受賞しました。

今回で10回目となる同会議は、光エレクトロニクスや環境技術分野で必要不可欠な機能性酸化物薄膜に特化した国際会議で、同賞は、同会議内で行われた優れた研究発表に対しておくられるものです。今回の会議では、34件のポスター発表があり、うち2件にGold Award、3件にSilver Awardがおくられました。

数金さんの研究発表タイトルは、“n-type and p-type SnOx films deposited by reactive sputtering with the impedance control system(インピーダンス制御システムによるn型及びp型の酸化スズ(SnOx)薄膜の反応性スパッタ成膜)”です。

数金さんは反応性スパッタリングという薄膜合成方法に特別な工夫をし、精密に制御された様々な化学量論組成を持つ酸化スズ(SnOx)薄膜の合成に成功しました。この酸化スズは組成によって結晶構造が異なり、一酸化スズ(SnO)はp型半導体としての性質を有し、二酸化スズ(SnO2)はn型半導体としての性質を持ちます。これらの薄膜の電子物性は結晶性や僅かな化学量論組成比の変化に極めて敏感であるため、再現性が高く精密な構造制御法を確立する必要があります。これを、薄膜合成に使うプラズマ(電離気体)からの発光を分光し薄膜成長過程にフィードバックすることで可能にしました。この技術を用いると酸化スズのみでpn接合を作製することができ、高性能な発光ダイオード、太陽電池や薄膜トランジスタ等への応用展開が期待できます。

数金さんの研究発表は、研究内容(原子レベルでの高度な結晶構造・組成制御と構造解析結果を示したこと)が優れていたこと、英語でのプレゼンテーションのわかりやすさ等が国内外の審査員から高い評価を受け、同賞に値すると認められました。

同研究は、数金さんの他、以下の研究者が共同研究者として研究にかかわっています。

Daniel Gloes氏(フラウンホーファ電子ビーム&プラズマ研究所、ドイツ)
(Fraunhofer-Institut für Organische Elektronik, Elektronenstrahl- und Plasmatechnik (FEP))
重里有三教授(青山学院大学理工学部化学・生命科学科)
賈 軍軍助教(青山学院大学理工学部)
中村新一氏(青山学院大学理工学部附置機器分析センター)

なお、この薄膜合成研究は青山学院大学とフラウンホーファ電子ビーム&プラズマ研究所(FEP、ドイツ)の緊密な連携によって、国際共同研究として行われました。

TOEO-10で「Best Poster Award (Gold)」を受賞した数金拓已さん

TOEO-10「Best Poster Award (Gold)」賞状

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2017.07.25