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法学研究科博士前期課程1年の安部祥太さんが、平成22年度刑事政策に関する懸賞論文で、「優秀賞」を受賞しました

法学研究科博士前期課程公法専攻1年の安部祥太さんの執筆した論文が、「平成22年度刑事政策に関する懸賞論文優秀賞」を受賞しました。
「刑事政策に関する懸賞論文」は、住みよい社会を作り上げるためには刑事政策思想の普及が特に重要であるとの観点から、財団法人日本刑事政策研究会と読売新聞社が大学生または大学院生を対象に毎年、刑事政策に関するテーマを決めて論文を募集しているものです。
本年度のテーマは「満期釈放者の処遇について」で、満期釈放者に対する施設内処遇や社会内処遇に関して現行制度や運用の問題点を整理し、具体的な制度や運用のあり方について提言をおこなうというものです。
安部さんは受賞論文で、現在一部の受刑者しか受けていない仮釈放審査を一定期間経過後に全受刑者が受けられるよう制度を改めることを提案しています。そして、仮釈放審査を受けた全受刑者を三つのケース(下記参照)にわけ、出所後、各グループの受刑者が円滑に社会復帰できるよう、ケースごとに最善と思われる手だてを提案しました。
特に、安部さんは、「仮釈放になじまないと判断された受刑者」に対する対策の重要性を説き、「PFI方式の施設で教育と職業訓練を徹底させ、出所後の生活基盤をつくっていくこと」の実現が受刑者の再犯防止につながると提言しました。
この懸賞論文は、応募作品の中で優れた論文に「優秀賞(2名以内)」「佳作(5名以内)」がおくられます。本年度は21件の応募がありましたが、審査の結果、安部さんの論文が「優秀賞」に選出されました。ちなみに、本年度の「優秀賞」は安部さん1人で、平成20年、21年は、優秀賞は「該当者なし」でした。
2011年1月14日(金)、法曹会館にて表彰式が行われます。
また、安部さんの執筆した論文は、日本刑事政策研究会機関紙「罪と罰」(季刊)2011年3月号に掲載される予定です。

三つの受刑者分類
(1)仮釈放基準を満たしている場合に、直ちに仮釈放後保護観察とするケース
(2)仮釈放審査時には釈放許可基準に達していなくても、釈放許可基準に達する見込みがある場合に、基準に達するための処遇計画をたてて対処するケース
(3)仮釈放になじまないと判断された場合、PFI方式(民間に施設整備と公共サービスの提供をゆだねる)の施設で徹底した教育的処遇を行うケース
満期釈放とは
仮釈放が裁判で宣告された刑期の満了前に受刑者を釈放し、残りの刑期の間、保護観察官等から指導、援護を受けられるなどの対応があるのに対し、満期釈放は、服役後、こうした指導、援護を受ける機会のないまますぐに社会復帰します。そのため、満期釈放者は、円滑な社会復帰ができず再犯に陥り、刑事施設への再入率が高い傾向にあります。
(参考)
日本刑事政策研究会ウェブサイト
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