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会計大学院におけるコア・カリキュラム

プログラム概要

会計大学院は、会計に関する専門家を養成することを目的とした大学院の専門職修士課程である。その教育課程は、各会計大学院がそれぞれの設置理念に基づいて独自に設定することが原則であるが、その一方ですべての会計大学院で標準に教育しなければならない授業科目もある。本プログラムでは、これらをコアカリキュラムと位置付け、(1)会計大学院におけるコアカリキュラムを調査・研究し、(2)その実施枠組み(コアカリキュラムを構成する複数の授業科目が実施できる諸条件を形成すること)を検討することの2点を目標とした。

会計大学院では、公認会計士試験に対応した授業科目の配置は完了しているが、そこで取り上げるべき項目等について、完全に合意されているわけではない。また、国際水準に配慮した体系的なカリキュラム編成については、必ずしも十分な実施枠組みを有しておらず、内容も多様である。本プログラムでは、会計職業倫理、国際会計基準、監査情報技術およびインターンシップの4科目を国際水準から見てコアカリキュラムとして取り入れるべき基幹科目と位置付け、その実施枠組みについて詳細に検討した。

なお、本プログラムは、当初、東北大学、青山学院大学、関西学院大学の3大学による取組として開始されたが、その後、北海道大学、千葉商科大学および関西大学も参画した。また、連携機関として、会計大学院協会、日本公認会計士協会および特定非営利活動法人国際会計教育協会の3組織の協力を得た。

プログラム実施報告

本プログラムの検討委員会では、2008年度に6回、2009年度に6回の検討委員会を開催した。また、各委員が手分けして、2008年度に3回、2009年度に2回の海外訪問調査を実施した。2008年10月25日から30日までのカナダ訪問調査では、世界的に利用されている監査支援ソフトを提供するACL社を訪問し、監査支援ソフトの利用状況等について調査した。2008年11月8日から13日までの欧州訪問調査では、Asian Pacific Conference on International Accounting Issuesパリ大会に参加し、国際会計基準の教育方法に関する情報を収集した。続けて、アイルランド勅許会計士協会を訪問し、会計専門家教育の状況についての情報を収集した。2009年2月28日から3月7日までのブエノスアイレス訪問調査では、国際会計士連盟・国際会計教育基準審議会の会議に出席し、国際教育基準の改訂方針について情報を収集した。2009年9月13日から19日までのカナダ訪問調査では、ブリディッシュ・コロンビア大学およびビクトリア大学を訪問し、インターンシップの実施状況についての情報を収集した。続けて、ACL社を再訪し、監査支援ソフト活用のためのテキスト作りに全面協力の約束を取り付けた。2009年11月21日から24日までの米国訪問調査では、Asian Pacific Conference on International Accounting Issuesラスベガス大会に参加し、国際会計基準の教育方法に関する情報を収集した。

検討委員会では、訪問調査に参加した委員からの報告により、訪問調査の成果を全委員で共有できるようにし、基幹4科目それぞれについて設けられたワーキング・グループ(WG)による実施枠組みの検討につなげた。WGの検討状況は、随時、検討委員会で報告され、より深い考察が加えられた。また、検討委員会では、公認会計士試験対応科目で取り上げるべき項目や後述する全国検討会の実施内容についても検討した。

プログラムの成果

本プログラムの成果は、コアカリキュラム全国検討会(2回開催)およびシンポジウム等を通し、全国の会計大学院関係者および公認会計士に対して発信された。2009年3月14日・15日に開催された全国検討会では、本プログラムの中間報告としてコアカリキュラム検討の意義について解説するとともに、会計大学院における教育に対する様々な利害関係者のニーズを探った。2010年2月21日開催の全国検討会では、「会計大学院コアカリキュラム検討委員会 成果報告書」と題する報告書により本プログラムの最終的成果を提示し、公認会計士試験対応科目で取り上げるべき項目等、および基幹4科目の実施枠組みを提示した。2009年11月2日および2010年1月25日には、海外からの講演者も招いてシンポジウムを開催し、会計教育の国際的動向や国際会計基準の教育方法に関する情報を発信した。今後、会計大学院協会等の連携機関を通し、本プログラムの成果が各会計大学院のコアカリキュラム形成に取り入れられていくことが期待される。

なお、本学の会計プロフェッション研究科では、本プログラムで基幹科目とされた4科目は、2011年現在、既に必修科目または選択必修科目となっている。職業倫理は必修であり、選択必修科目にIFRS Ⅰ、IFRS Ⅱ、IT事例研究、エクスターンシップがある。これらの科目の講義等の中に本プログラムの成果は生かされている。

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