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渋谷・原宿・青山を繋ぐ商業観光拠点の育成
本学の理念に基づく地域貢献の実践と社学連携体制の拡充

取組の概要

都心の大学の場合、地域と正面から向かい合う機会は少ない。そのため、独りよがりの貢献に終始している、何か提案しても実現まで責任を持てない、人材育成が不十分といった批判が寄せられる。本学ではこれらを打開するため、スクールモットー『地の塩、世の光』の精神に基づき、次の取組を実施することとした。

  1. 地域を代表する研究教育機関として、目標となる街の将来像を具体的なプロジェクトとして提示する。
  2. プロジェクトの実現に向けて計画的に取り組むための地元実行機関の設立を促し、その運営に率先して参画する。
  3. 以上を教育・研究プログラムとの関連の中で進めることで、学生・教員が社会とともに学べる機会を増やし、さらにその経験を踏まえ、教育・研究面で社学連携を推進する学内組織を設置する。

なお本取組では、現代的なニーズに応え得る学部教育プログラムを創出することも重要な目的としている。

取組担当者:社学連携研究センター所長(総合文化政策学部教授)
井口 典夫

実施報告及び成果

街の将来像の提案とその実現化:渋谷・原宿・青山を繋ぐ鍵となるプロジェクトとして「青山通り景観整備計画(青山~渋谷間)」「原宿キャットストリート再生計画(原宿~渋谷間)」「渋谷駅東地区再開発計画(渋谷駅周辺~原宿・青山間)」の3つを選定した。実際にハード面の計画からソフト面の運営プログラムまでを、本学の教員・学生が地域とともに検討・提案してきた結果、2011年時点でその大半が実現化段階にある(図-1~3 参照)。

青山通り景観整備計画:本取組においてデザインした街路灯
青山通り景観整備計画:本取組においてデザインした防護柵

図-1 青山通り景観整備計画:本取組においてデザインした街路灯と防護柵(意匠登録済)

原宿キャットストリートの公園化

図-2 原宿キャットストリートの公園化

渋谷駅の将来(本取組で制作の模型)

図-3 渋谷駅の将来(本取組で制作の模型)

社学連携体制の拡充:上記プロジェクトの提案・実現化にあたっては、渋谷・原宿・青山を相互に繋ぐ地元組織が不可欠なほか、大学側にも地域に向けた窓口を整備する必要がある。そこで2005年、まちづくりを推進するためのNPO法人「渋谷・青山景観整備機構(SALF)」を地域とともに設立し、2006年には学内組織「青山学院大学社学連携研究センター(SACRE)」を設置するなど、キャンパス内外の双方に社学連携の窓口・拠点を設けた。中でもSACREは、大学が地域と協働しながら活動を展開する上で大きな力となってきた。例えば都市再生や文化創造など現代的なニーズに係わる問題解決型・体験型の研究・教育を通して、教員・学生ともに社会に貢献することが容易になったのである。現在、SALFは地域側の窓口(プロジェクトの実行支援機関)として、一方SACREは大学側の窓口(大学資源の調整と地域への貢献機関)として活発に機能している(図-4 参照)。

開かれた大学イメージ

学部教育プログラムへの反映(新学部設立への寄与)

以上の活動を通じて、本学としても地域に密着した問題解決型・体験型の教育プログラムの必要性・有効性を認識し、2007年度には、そうしたカリキュラムをひとつの特長とする「総合文化政策学部」を新たに設置することとし、翌2008年度から同学部をスタートさせた。

情報発信とその波及効果

SACRE主催の現代GPシンポジウムを、2005年から2007年にかけて毎年実施し、得られた成果を広く公表して、プロジェクトの社会的合意形成に結びつけた。その中で、商業開発と地域文化との対立を解決する手段として、共通の目標となり得る世界的な文化資産(青山を代表する芸術家・岡本太郎による大壁画『明日の神話』)の招致が提案され、社学連携方式の招致運動によって、渋谷駅構内への招致に成功した。これら本取組における教員・学生の活動ぶりは、NHKや新聞大手5紙を通じて広く全国に報道されている。

外部評価と今後の展開

取組成果の詳細については、各年度末の現代GP第三者評価委員会によって、外部評価を受けてきた。2007年度には3年間の取組について総括審議を行い、所期の目的を達成するものであったと評価された。同時に今後の方向として、SACREを核とした社学連携活動を積極的に展開し、社会からの要望・期待等に応えつつ交流・相談・調査研究機能の拡充に努め、もって末永く都市再生や文化創造に貢献すること、との答申を受けた。大学基準協会の認証評価報告書においても、本取組とSACREの活動が社会貢献面で高く評価できるとの記述がなされている。現在、本学では現代GPの成果を活かした事業の継続等に力を入れているところである。

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