TOP
寺尾 敦 [TERAO Atsushi]

寺尾 敦 [TERAO Atsushi]

第2回 2022/10/01(土)
社会情報学部社会情報学科 教授
寺尾 敦 [TERAO Atsushi]

「ジェンダー」と「調査」でGoogle検索をすると、内閣府男女共同参画局による「男女共同参画社会に関する世論調査」など、ジェンダーに関連したさまざまな調査が実施されていることがわかる。ジェンダーに関する現状を明らかにし、問題があれば解決を目指すために、調査は重要な役割を担っている。
この講義では、ジェンダーに関連した調査をいくつかとりあげ、その統計から得られた知見を説明する。さまざまな調査がある中で、統計法に基づいて国や地方公共団体によって実施される公的な調査に、特に焦点を当てる。こうした調査によって作成される統計を公的統計と呼ぶ。講義では、ウェブサイトで公開されている公的統計のデータや報告書など、公的統計の調べ方についても説明する。ジェンダーについては、内閣府男女共同参画局の「基本データ」にまずはあたってみるとよいだろう(https://www.gender.go.jp/research/)。ジェンダー問題に限らず、何らかの社会的な問題に関心があるとき、公的統計を調べることは重要である。そのための入口として、以下の2つのウェブサイトが挙げられる。この講義の予習として、少しのぞいてみてほしい。

政府統計の総合窓口(e-Stat)
https://www.e-stat.go.jp/
国立国会図書館リサーチナビ 日本-公的統計
https://rnavi.ndl.go.jp/politics/entry/JGOV-tokei.php

 青山学院および青山学院大学のウェブサイトでは、学部の職位・男女別教員数など、ジェンダー・バランスを検討するための基礎となるデータが公開されている。これらデータをもとに、青山学院法人役員(執行部、役員、評議員)、大学専任教員、大学役職員のジェンダー・バランスの現状を分析した。講義の最後に、この分析結果について紹介する。

プロフィール

青山学院大学 社会情報学部社会情報学科 教授
寺尾 敦 [TERAO Atsushi]

和歌山大学教育学部小学校教員養成課程卒業。東京工業大学大学院総合理工学研究科システム科学専攻博士課程修了。博士(学術)。日本学術振興会特別研究員(PD)、カーネギーメロン大学博士研究員、北海道大学博士研究員を経て、2007年度より青山学院大学に勤務。現在、社会情報学部教授。専門は認知科学、教育心理学、教育工学。