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「知的資産マネジメント(IAM)に関する「産学公連携」共同研究

菊池 純一
青山学院
知的資産連携機構担当
菊池 純一
法学部・法学研究科教授
 知的資産マネジメント(Intellectual Assets Management=IAM)に関する共同研究は、この4月に設置された「青山学院知的資産連携機構(IMAG)」の活動の実質を形成していくためのさまざまな革新的なアイデアを、産学公連携によってカタチにしていく研究を行います。
 近年、多くの大学で、技術移転機関(TLO)や知的財産本部が設置されていますが、「IMAG」は、発明・特許、著作権などの「知的財産」はもちろん、青山学院の建学の理念、スクールカラーといった無形の資産を含めた「知的資産」をトータルにマネージメントする部門横断的な連携(リエゾン)組織です。そしてその目的は青山学院のさまざまな知的資産を管理すると共に、その可能性を育んでいくことにあります。いわば、未来にわたる青山学院の“ブランド価値”を高めながら、キリスト教主義に基づく一貫教育、および先端教育の成果=アウトカムの増大を図り、その結果本学院の教育研究に対する社会の期待が高まり、入学希望者が増えるといった「インカムの増大」へとつながることを目指していきます。
 こうした「IMAG」の活動に必要とされる人材が、知的資産の持つ法制度的、技術的、経営的な特質を正しく把握し、なおかつそれを本学院の社会的ミッションにおける経営資源としての価値を臨床的な視点から適切に評価できるスペシャリスト、いわば「知財クリニックのドクター」です。しかし、これまでそうした専門的能力を持つ人材の育成はわが国はもちろん世界でも例がありません。
 今回の産学公による共同研究では、まず「知財クリニック」のテスト実施、および「知財ドクター」育成に関わる研究をスタートさせました。この研究にはITや金融分野の企業、知財に関わる財団法人、さらに他大学大学院の知財関連教授陣との連携のもとに進められます。
 「知財クリニック」に関しては大学医学部などの臨床施設を想定していただくとわかりやすいかもしれません。知財の価値をチェックする「健康診断」から契約書作成・改善の提案などを行う「内科的処方」、知財廃棄などの「外科的手術」、さらに権利実施後のファイナンス管理といった「リハビリ」まで、「知財ドクター」がチームとしてさまざまなバックアップを行います。たとえば、理工学部における最先端研究の場合、そのごく初期段階(アイデア段階)から「知財ドクター」が関わり、さまざまな有形・無形の研究支援を行います。これはちょうどベンチャー支援を行うインキュベーターの役割といえるでしょう。もちろん理工学部の研究だけではなく、人文科学・社会科学の各学部の教育・研究から創出されるアイデア、ビジネスモデル、著作物、さらに幼・小・中・高の教育現場で蓄積された教育マニュアルや教育メソッドなど、青山学院における膨大な知的資産を適切に評価し、社会還元するための活動を展開していく予定です。
 そして、こうした「IMAG」の活動の基盤となる「青山学院知財データベース(台帳)」の作成に関わる研究にも取りかかっています。

※「知財クリニック」設置は2005年10月を予定。当初は菊池教授を中心に、他大学大学院の教員、知財弁護士、公認会計士の方々が「知財ドクター」を務めながら、大学院および専門職大学院修了者を主な対象とした「知財ドクター」育成を行う予定です。

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