メインコンテンツへ
現代的教育ニーズ取組支援プログラム(現代GP)

─LINK─
経営学部 井口 典夫 教授
「渋谷・原宿・青山を繋ぐ商業観光拠点の育成
-本学の理念に基づく地域貢献の実践と社学連携体制の拡充-」
(テーマ:地域活性化への貢献(地元密着型))


総合研究所 eラーニング人材育成研究センター長
佐伯 胖 教授(文学部教育学科)
「e-Learning専門家の人材育成-世界に通用する専門家育成プログラムの開発と普及-」
(テーマ:ニーズに基づく人材育成を目指したe-Learning Programの開発)

井口 典夫
プロジェクトリーダー
井口 典夫
経営学部教授
「渋谷・原宿・青山を繋ぐ商業観光拠点の育成-本学の理念に基づく地域貢献の実践と社学連携体制の拡充-」
 本プロジェクトは、経営学部におけるゼミナールの活動と実績が発端となっています。
 私の専門分野は「交通論」。自治体や住民の方々からの渋谷・原宿・青山地区における人や車の流れと地域活性化に関連するさまざまな相談に応じているうちに、総合的な“まち”の将来像の提案を求められるようになりました。実は私自身、大学から徒歩数分の渋谷区神宮前で生まれ育ち、現在も居住しています。この地域に対する思い入れは人一倍強く、年齢的にも自分の育ったコミュニティへの恩返しをしたいと考えはじめていたところでした。

 しかし、まちづくり全体のプランは、私一人で取り組むにはあまりにも大きなテーマであることも事実です。そこで渋谷・原宿・青山地区を愛する同僚の先生方や学生たちに協力してもらい、「マーケットリサーチとまちづくり」をテーマに、行政・企業や住民の方々からのニーズに対応した研究活動に取り組むこととしました。具体的には、キャットストリート(通称“裏原宿”)の再生プラン、青山通りの街路修景事業、渋谷駅東口の東急文化会館跡地を中心とした再開発計画の提案などです。そして、フィールドワークに基づいた学生たちの社会実験や提案が、次々と実際のまちづくりや行政による都市計画策定に結びつくという成果をあげてきました。

 今、まちづくりに関して本気になって良い提案をすれば、行政も積極的に取り入れてくれる時代環境になっています。折しも内閣では「観光立国(Visit Japan)」「美しい国づくり」といった政策を打ち出していますが、「渋谷・原宿・青山」は、いわば東京都心においてその核となり得るエリアです。本学の成果は、もちろん学生たちの頑張りによるところが大きいわけですが、同時に本学の立地と時代のタイミングをうまく活かすことができたことも大きな成功要因といえるかもしれません。

 私は学生たちとまちを歩き、アイデアを出し合う中で、彼らの積極性と自主性、意識の高さにたびたび驚かされました。そして地域との関わりの中から生まれたこの活動が、教育プログラムとしても、非常に優れたものであることを実感したのです。今回、文部科学省の「現代的教育ニーズ取組支援プログラム」に申請した理由の一つは、こうした教育のあり方とその成果を広く他大学や社会一般に知っていただきたいという、教員としての思いもありました。

 教育面の活動だけでなく、研究面でもまちづくりのための地域との連携に取り組んできました。それが総合研究所の研究テーマ「協働型まちづくりの実践的な研究─渋谷・青山地区における大学と地域との連携実験─」です。本テーマでは、学部を超えた研究者が、「地の塩、世の光」というスクールモットーの具現化を図るべく、まちづくりに関する多くの提言を行っています。今回の「現代的教育ニーズ取組支援プログラム」採択にあたっては、こうした本学における地域社会に対する全学的な貢献の実績が高く評価されたものと思っています。

 現在、都心では、企業や人を集める“まち”同士の競争が激化しています。“ヒルズ”を中心とした六本木、ウォーターフロントの汐留やお台場、新丸ビルを核とした丸の内……その中で渋谷・原宿・青山がどのように商業拠点としての魅力を高めていくか、各地区に関わる人々が力を合わせて、知恵を出し合わなければなりません。しかし、この地区は渋谷区・港区という行政区画の違いがあり、それぞれの地区同士もライバル関係にあります。誰かがその“つなぎ役”を果たさなければなりません。そして大学は、その“つなぎ役”として最適なポジションにあります。プロジェクトを進めるにあたって、現在、私たちは“つなぎ役”としての役割を果たすための“場=体制”づくりを急ピッチで進めています。

 まず、7月にNPO法人「渋谷・青山整備機構(SALF)」の設立を東京都に申請しました。順調に行けば11月には認証を取得できる見込みです。この機構には各地区の住民の方々と本学の研究者に加え、他大学の研究者、企業経営者、著名建築家など多士済々の方が設立趣旨に賛同し、参加しております。
 また、学内に「青山学院大学・社学連携センター」を設置する準備をすすめており、将来的には地域との関わりを求める教員・学生と地域社会との窓口の役割をも担います。特に学生に対しては、企業ではなく地域社会での社会経験を積むことができる新しいタイプのインターンシップを実施したいと思っています。「まちづくりは、“人”からはじまる」というのが私のモットーです。「現代的教育ニーズ取組支援プログラム」に採択された本プロジェクトでは、地域におけるさまざまな“人”とのふれあいと相互理解の中で、学生たちがそれぞれの自主性と社会性を育んでいくチャンスをさらに幅広く提供していきます。どうかご期待ください。
ページトップへ