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国連大学との共同研究会議・国際シンポジウムを開催

土山 實男
土山 實男
国際政治経済学部
学部長
 2005年9月21日(水)・22日(木)の両日、青山学院大学と国連大学の共同研究の一環として両大学で学術会議と国際シンポジウム(22日・本学総合研究所ビル12階大会議室)が開催されました。その目的と意義について土山實男国際政治経済学部長にお話をうかがいました。


 2003年12月、本学と国連大学は包括的な一般協定を締結し、さっそく大学院生の研究・教育などの共同プログラムを活発に展開してまいりました。さらに、2004年より、両大学は、共同研究「Institutionalizing Northeast Asia(北東アジアの制度化)」をスタートさせています。 国際政治の「制度化」は国際紛争や国際問題を未然に防ぐ手段として、現代の国際社会においてもっとも重要なテーマのひとつです。そういう観点から見ますとEUや安全保障におけるNATOなどの制度が発展してきたヨーロッパは、もっとも制度化が進んでいる地域と言えますが、逆にわが国を含む北東アジアは制度化がもっとも遅れている地域と言えるかもしれません。言いかえれば、北東アジアは、世界でもっとも不安定な地域のひとつと国際社会から見なされているのです。

 そこで、本学と国連大学の共同研究では、この北東アジアの安全保障、経済、環境問題、人的資源・移動などの幅広い分野において、制度化がどれくらい進展しているのかについてさまざまな角度から研究を進めています。
 この共同研究には、国連大学側からはRamesh Thakur副学長はじめ、T. J. Pempel教授 (University of California, Berkely)、Richard Higgott(University of Warwick)、Gilbert Rozman(Princeton University)、Thomas U. Berger(Boston University)、Brian Job(University of British Columbia)ら、世界でトップクラスの研究者が参加しています。また本学からは国際政治経済学部の山本吉宣、高木誠一郎、飯田佳輔、菊池努各教授など、各分野においてわが国を代表する国際政治学者が加わっています。




 2005年9月21・22日の両日、この共同研究の一環として「Institutionalizing Northeast Asia: Making the "Impossible" Possible?(北東アジアの制度化:不可能を可能にできるか)」と題する学術会議を両大学で行い、22日にはジャパン・タイムズと毎日新聞社の後援で本学総合研究所ビル12階大会議室に、多くの一般参加者を招いて国際シンポジウムを開催しました。シンポジウムでは、熱心な討論と質議応答が展開され、それらは、9月29日付けの毎日新聞に大きく報道されました。

 北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議、歴史認識問題などで揺れる日中・日韓関係、そして台湾海峡の問題など、解決の目途がなかなか立たない厳しい外交課題が山積する北東アジア情勢ですが、他方で、主に民間レベルで活発に展開されている経済活動、環境問題における連携、あるいは自由貿易協定(FTA)の締結など、制度化(地域の安定化)についての明るい材料もたくさんあります。シンポジウムでは、悲観的な将来像よりも、むしろ北東アジアの安定化のための積極的な議論が深められ、多くの可能性と方向性が示されたと思います。
 なお、この共同研究の成果は、国連大学出版会から英文で出版され、世界に向けて発信される運びです。今後も本学と国連大学が、国際問題の解決について新たなテーマを設定し、共同研究を深めて学術会議やシンポジウムを開催してゆくことが青山学院大学の研究・教育と国際化にプラスになるものと考えています。
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