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誌上公開講座 No.30
青山スタンダード教養コア科目 歴史理解関連科目「歴史と人間(総合科目)」

キリスト教理解・人間理解・社会理解・自然理解・歴史理解という5つの領域から構成されている「教養コア科目」。単なる知識ではなく、学生が自分自身との関連において授業テーマを理解することを目的としたこの科目群には、各領域で3名の教員がオムニバス形式で講義を行う「総合科目」が設置されています。今回の誌上公開講座で紹介するのは、歴史理解関連科目で開講されている総合科目。学生にとって、もっとも身近な「歴史」にアプローチする授業といえるでしょう。

「大学」「学校」「教育」の歴史を通して「大学とは何か?」「なぜ大学で学ぶのか?」を考える

 みなさんはどのような目的をもって「大学」に進学し、なぜ今この「青山学院大学」で学んでいるのでしょうか?
 この講義では、みなさんにとってもっとも身近な存在である「大学」「学校」「教育」を歴史的に考察します。各時代における大学・学校の特性、課題、そして社会の中で果たす役割を理解することによって、経験的に知りうることから一歩距離を置き、大学・学校をまずは客観的にとらえ直してみましょう。そして、現代社会が大学や学生に求めている課題を考えるとともに、自分がなぜ大学で学ぶのか、自分自身の位置づけや目的意識を明確にしてもらいたいと思います。
 3名の担当教員はいずれも教育の専門家ですが、同じ対象を扱いながらも、独自の観点からアプローチすることによって、三者三様の持ち味を出しています。時に意見を異にするかもしれませんが、それも物事は多面的に理解できることをみなさんに学んでもらいたいからです。大学での学びは、正解が一つではありません。「自分」にとってどのように意味があるかを念頭に置きつつ、主体的に問題を考えることこそ、大学での学びと言えます。私たち教員はあくまでも、その材料を提供するにすぎません。「大学とは何か?」という難題を一緒に考えながら、みなさん自身が自分なりの答を見つけだすお手伝いができれば、と願っています。
 受身になりがちな大人数の講義ですが、毎回の小レポートを通じて、みなさんの考えを深めるとともに、教員とコミュニケーションをはかってもらいたいと思います。大学生としての自覚をもって、「能動的な受け手」になってください。


文学部
杉谷祐美子専任講師
「戦後高等教育制度の拡大と構造変動」
 日本は、戦後60年間で大学・短大への進学率が5倍近く増大しました。では、こうした量的変化は、どのような質的変化を日本の大学にもたらしたのでしょうか?このパートでは、進学率、入学試験制度、教育課程、学生像を取り上げながら、各時期の大学の特質を探り、現代の大学、教員、学生に求められている課題を考えます。
1. エリート教育の連続と断絶(1945~1960)
2. マス化の衝撃(1960~1975年)
3. 質的マス化の課題(1975~1990年)
4. ユニバーサル化への道(1990~2005年)

文学部
佐藤由美非常勤講師
「青山学院の歴史とゆかりの人々」
 このパートでは、青山学院ゆかりの人々を取り上げながら、学院の歴史についてお話しします。その際、各時代の社会情勢や国際関係、日本の学校制度はどうなっていたかも織り交ぜながら講義を進めます。授業をきっかけに「自分の大学」の歴史を知り、大学で学ぶことの意味についてさらに考えを深めてください。
1. 草創期の青山学院と宣教師たち
2. 青山学院の制度的変遷とその特色
3. 青山学院と台湾の教育
4. 青山学院と「朝鮮」の教育

文学部
友野清文非常勤講師
「歴史の視点から見る現代の教育課題」
 これまでみなさんが受けてきた教育がどのようなものか、学校とはどういう性格を持っているのか、そして今教育に何が問われているのか……それがこのパートのテーマです。できるだけ具体的なトピックを通して、みなさんの体験の中にある「学校」や「教育」を相対化・客観化する素材を提供したいと考えています。
1. 近代の学校とは何か -なぜ学校に行くのか
2. 私立学校の意義 -私学の「自主性」と「公共性」
3. 「戦後教育とは何か」 -発達する権利・学ぶ自由
4. ジェンダーと教育を考える -教育における平等
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