メインコンテンツへ
さらに進化&深化する青山学院大学の国際交流

仙波 憲一
副学長(学務・学生担当)
仙波 憲一
 青山学院大学は伝統的に国際交流を大切にしてきた大学であり、多くの方が本学の教育・研究活動に“国際性”を期待されていると思います。
 現在、本学では海外の学生や研究者等を積極的に本学に招き、キャンパスに居ながらにして、海外の人々と交流し、異文化を知ることができる環境整備を推進しています。たとえば、本学には世界各国から集まった200名以上の留学生が学んでおり、国際交流センターが中心となって、一般学生と留学生が交流するさまざまな機会を設けています。また、年間を通して各学部で海外から招いた第一線の研究者によるセミナー・講義を開講。2003年からは世界各国の在日大使の方々を講師としてお招きする「各国大使講演シリーズ」を開催し、各国事情や外交の今を知ることができる貴重な機会を提供しています。
 また、体育会各部との連携のもと、スポーツを通した国際交流も全面的にバックアップしており、近年ではジンバヴエ、アメリカ(野球)、韓国(バスケットボール)、カナダ(バレーボール)といったスポーツ交流が実現しています。
 もちろん、留学・海外研修の充実も、国際交流」の大きな柱です。留学先となる協定校も、年々充実が図られており、近年は特にアジア地域の大学との協定締結が急ピッチで進んでいます。アジア諸国と日本のパートナーシップが叫ばれる国際情勢の中、本学学生のアジア諸国への関心も年々高まっており、外国語として中国語やハングルを履修する学生も急増しています。
 留学や海外研修に対しても単に語学修得に留まらず、人、文化、政治・経済など、海外での体験を通して、その国・地域社会全体について学びたいという学生が増えており、私たちはそうした意欲的な学生の要望に応え、海外で深い学びの体験を提供できるよう、つねに新しい国際交流のカタチを模索していきたいと考えています。
 では、学生たちはどのように本学の国際交流を捉えているのか……協定校留学生の3名に話を聞いてみました。


私たちの国際交流体験~協定校留学生たちに訊く~


左から天野さん、張君、仙波副学長、川口君

●出席者●
アメリカ・ワシントン大学帰国生 天野 美帆 さん(文学部英米文学科4年)
タイ・タマサート大学帰国生 川口 研太 君(文学部英米文学科4年)
北京外国語大学受入れ留学生 張 舒鵬(チョウ・ジョホウ) 君(文学部日本文学科)


留学の動機は十人十色?

仙波 川口君と天野さんは、タマサート大学、ワシントン大学の協定校留学で、それぞれ世界各国の学生と机を並べて学ぶ体験をしましたね。
川口 さまざまな国の人と、英語を通じてコミュニケーションできたことは、うれしかったし、それ自体が勉強になりました。
天野 そうですね。異なる文化のバックグラウンド持つ仲間と触れあうことで、自分の視野がずいぶん広がりました。本当の意味での国際交流ができたと思います。
仙波 川口君は英米文学科の学生ですが、なぜ、留学先にタイを選んだのですか?
川口 英米文学を学んでいると、どうしても視点が欧米に偏りがちになります。でも、世界は欧米だけではありません。だから「日本に近いアジアの文化に、もっと目を向けてみよう」と思い立ち、タマサート大学への協定校留学に挑戦してみようと思ったのです。
仙波 最近は、きみのようにアジアに関心を向ける若者が増えているんですよ。
川口 ええ、仏教文化の強いタイという国には、キリスト教文化の欧米とはまた異なる魅力があります。実際、現地で学んだ歴史や文化、美術など、どれも独特で興味深いものばかりでした。またタマサート大学には、英語で受講できる英米文学プログラムがあり、私はタイやカンボジアからアメリカに移民した人々の文化や生活についても学びました。
天野 私もワシントン大学でアジア系アメリカ人の文化について勉強しました。
仙波 天野さんの留学理由は?
天野 中学3年の時、私はペンシルバニアでホームステイを経験したのですが、あまり英語が話せず、とても悔しい思いをしました。それ以来、英語が上達してから、ぜったいにもう一度アメリカ生活にチャレンジしようと心に決めていたのです。
仙波 念願の留学では、どんなことを学びたかったのですか?
天野 まず、現地で生活する中で、生きた英語を身につけたいという思いが強かったですね。ワシントン大学のカリキュラムは地域密着型といえるもので、予想以上に多彩な授業プログラムが用意されており、満足のいく留学生活を送ることができました。

留学のチャンスを活かして異文化を楽しもう!

仙波 張君は、北京外国語大学で日本語を専攻していたのでしたね。
 はい、私は中学校から第一外国語として日本語を選択しました。日本製TVゲームが好きだったのがきっかけです(笑)。大学でも日本語を専攻しましたが、やがて「実際に日本に行ってみなければ」と強く感じるようになりました。天野さんが言われたように、日本人と交流しながら、生きた日本語を修得しようと思ったのです。
仙波 青山学院大学の印象はいかがですか?
 まずとても伝統ある大学だと感じました。教室や学生食堂などの設備は素晴らしいですね。そして日本の大学生は、一人ひとりが自分の生活をとても楽しんでいるように見えます。
仙波 確かに中国の大学生は本当に猛勉強していますよね。張君も留学生活を楽しんでいますか?
 もちろんです。青山キャンパスそばの常青寮に入っていますので、そこを拠点に、大相撲、歌舞伎、能楽といった伝統文化を楽しんだり、寮周辺の表参道や原宿の街並みを歩いたり、日本での生活を満喫しています。
天野 旅行には行かれましたか?
 はい、初秋の京都を訪れ、銀閣寺、清水寺など素晴らしい建築物を見ました。ただ紅葉の季節にはちょっと早かったのが残念です。そういえば、留学生仲間と夜行バスで「愛・地球博」に出かけたこともいい思い出です。川口君と天野さんは、それぞれ留学中はどのように暮らしていたのですか?
川口 タイでは、最初の3カ月はコンドミニアム、その後は大学寮で生活しました。この寮がなんと5人部屋! タイ人のルームメイトとの暮らしは、楽しいことも多かったのですが、生活習慣や文化の違いで戸惑うことも少なくありませんでした。でも、仏教徒らしく就寝前に必ずお祈りを捧げていたのには感動しましたね。滞在中はタイを拠点に、インド、スリランカ、ミャンマー、ラオスにまで足を伸ばしました。そして、どの国でも感じたのは人の温かさです。
天野 私は最初、学生寮で暮らしていましたが、その後、アパートを借りて一人暮らしをしました。シアトルの家賃は日本では考えられないほど安いのです。近くには日本食関係なら何でも手に入るスーパーもありましたから、食生活もまったく問題ありませんでした。もちろん、マリナーズのイチロー選手の試合も見に行きました。シアトルの人々は、みんなイチローが大好きでしたよ。休暇を利用して友人たちとクルマを借り、西海岸沿いにポートランド、サンフランシスコと南下して、ロサンゼルスまでロードトリップを楽しみました。ちょっとした冒険で、いい思い出になりました。

留学生活を“語る”ことから生まれる国際交流

天野 今ふり返って思うのは、1年間という留学期間が目標を定めて集中して勉強するのにちょうど良い長さだったということです。大学での勉強も現地の生活もたっぷり体験できましたし、あちらの生活に飽きないうちに帰国できました(笑)。
川口 でも、私の場合は、帰国した途端、またタイに行きたくなりました。
天野 私も同じ気持ちです。
川口 せっかく少し話せるようになったタイ語ももっと上達させたいですし。タイの大学院に進学することも考えています。
 私も、できればもう少し日本にいたいですね。ぜひ、日本の友人たちが勧める北海道にぜひ行ってみたい。1年間はあっという間でした。
仙波 これまで私は何人も留学を経験した学生を見てきましたが、彼らは必ず留学前よりアクティブになって帰ってきます。そして、そのアクティブな姿勢が他の学生にも良い影響を与えてくれます。川口君も天野さんも、留学中の体験をどんどん仲間に話して、キャンパスに国際交流の活気をもたらしてください。そして張君も中国に帰国したら、自分が日本で体験したことを、ぜひ中国の人たちにたくさん話してください。そこから本当の意味での国際交流が生まれるのですから。
 もちろん、中国の友人たちには日本のことをすべて話すつもりです。こんなに楽しかったのだから、とても黙ってなんかいられません。


学部・学科独自の海外研修制度について


左から斎藤さん、仙波副学長、山口君

●出席者●
「経営学部カリフォルニア大学サンタバーバラ校ビジネス英語研修」参加
斎藤 安希子 さん(経済学部2年)
「国際政治経済学部ニューヨーク国連本部研修」参加
山口 幸哉 君(国際政治経済学部3年)


青山学院大学には、国際交流センターが主催する全学的な海外研修制度のほかに、各学部・学科が独自に開催する海外研修制度があります。こちらは、学部・学科の専門性を活かし、目的を特化したプログラムで行われていることが特徴で、学生からも好評です。 経営学部と国際政治経済学部が実施している海外研修プログラムに参加した学生に、仙波副学長がそれぞれ感想を聞きました。

国連職員の方の凄さに打ちのめされました

仙波 山口君は、もともと国連という組織にに関心があったのですか?
山口 ええ、漠然とですが国連職員になりたいという気持ちがあり、「ニューヨーク国連本部研修」に参加することで、少しでもその道筋が見えれば……という思いがありました。
仙波 道筋は見えましたか?
山口 約3週間の研修のなかで、多くの国連職員の方々とお会いするうちに、ある意味で打ちのめされました。とにかく、並はずれて優秀で、人間的にも素晴らしい人々ばかりだったのです。タフな仕事をばりばりとこなしている彼らの話を聞いていると、「自分はまだまだだなあ」と、思わずにはいられませんでした。現場の方々のセミナーを受けた後、グループごとに、国連本部の図書館などで資料収集し、プレゼンテーションを行いました。
仙波 よい経験になりましたね。
山口 はい。「自分も彼らのようになりたい」という気持ちが、より強くなりました。また、国連組織には各国の省庁などから派遣されて働いているスタッフがかなり多いことがわかりました。私は進路のひとつとして防衛庁も考えており、そこから国連に派遣されるという可能性も見えてきましたので、なんとか頑張ってみるつもりです。

私たちにとっての英語は「夢」を実現するツール

仙波 斎藤さんはなぜビジネス英語研修に参加したのですか?
斎藤 ハリウッドなどの国際的なエンターテインメント・ビジネスに興味があり、将来まだはっきりとは決めていませんが、外資などの映画会社や広告会社で働きたいという昔からのひとつの夢があります。ビジネス英語研修に参加することで、その漠然とした夢が少しでも具体化され、夢に向けての第一歩を踏み出そうと思ったのです。
仙波 それもまた、とても素敵な夢ですね。国際ビジネスに興味を持ったのは、大学に入学してからですか?
斎藤 実は中学生の時にアメリカでホームステイを体験したことがきっかけです。当時はそれほど英語が話せませんでしたけれど、現地での生活を通して、アメリカのエンターテインメント文化の素晴らしさ、そして異文化交流の楽しさに目覚めました。
仙波 では、今回「ビジネス英語研修」に参加して、いかがでしたか?
斎藤 サンタバーバラ校では午前はイタリア、台湾、韓国、中国などからの学生と共にビジネス英会話中心のクラスで学び、午後は教室を出てのフィールドワークが多かったです。カリフォルニア大学のラジオ局へインタビューへ行ったり、公営、市営のそれぞれのコーヒーショップのスタッフにインタビューしてケース・スタディをしたりしました。授業プログラムはもちろん、私にとって滞在中に各国の学生たちと交流できたことも大きな収穫でした。短期間の研修でしたが、中身は日数以上に濃かったと思います。英語の勉強に関しては、研修に参加したことよって、モチベーションがいっそう高まったことは確かです。
山口 私もそうですね。青学在学中には、国連スタッフとして最低限必要となる英語力はしっかり身につけておくつもりです。とにかく生半可な気持ちでは国連スタッフになれないということは身に染みてわかりました。必要とされる知識や経験を積み、いつか国連の力になれるようになりたいです。
仙波 二人とも、研修に参加して具体的な目標ができましたね。ぜひ、それぞれの夢を実現できるよう、これからも努力を続けてください。応援しています。
ページトップへ