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青学が誇る専門職大学院の“現在”

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専門職大学院・国際マネジメント研究科
国際マネジメント研究科長
伊藤 文雄 教授


法科大学院・法務研究科
法務研究科長
神長 勲 教授

会計専門職大学院・会計プロフェッション研究科
会計プロフェッション研究科長
鈴木 豊 教授


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法科大学院・法務研究科
神長 勲
法務研究科長
神長 勲 教授
2006年3月に本学から初めての、法務研究科修了生を出しました。研究科長としての“思い”をお聞かせください。

神長 2年短縮コース(法学既習者)の14名全員に修了認定を出すことができ、心から喜んでいます。われわれ教員は力の限り、学生の勉学をサポートしてきましたが、この結果は彼ら一人ひとりの強い意欲と、非常に良いチームワークで努力してきた賜物でしょう。新司法試験の場ではライバルとなる者同士が、お互いの利害と関係なく議論しあい、交流することによって、全員が確実に力をつけてきたと感じました。私は、そんな彼らが将来、社会に貢献できる素晴らしい法曹となることを確信しています。もちろん、3年標準(法学未修者)コースの1期生たちにも、職業経験者を含む多彩な人材がそろっています。彼らが残りの日々でどれだけ頑張って力を付けてくれるか、とても楽しみです。

新しい法曹養成機関としてスタートしたばかりのロースクールは、教育方法やカリキュラムの編成など、さまざまな試行錯誤があったと思います。

神長 本学に限らず、日本のロースクールの教育は、ここまで手探りの状態だったと思います。そんな状況の中で研究者教員、実務家教員、そして学生たちが、それぞれの立場で発言し、協力しあいながら、青学ロースクールの教育スタイルを作り上げてきた2年間でした。新司法試験合格を目指す学生はみな真剣そのものですが、それでもどこかアットホームな雰囲気があったことも、青学ロースクールならではのスクールカラーではないでしょうか。実際に「青学のロースクールで学ぶことができて、ほんとうに良かった」と言ってくれる学生がたくさんいます。私たち教員は、そんな彼らの熱意と愛校心に応えるため、新司法試験合格までのバックアップとして研修生制度を設けました。この制度は、1年間を限度として、修了後も本学ローライブラリーを初めとした施設を利用できるというものです。今後は修了者のためのスペースも設ける予定です。

新司法試験合格という目標とともに、本学のロースクールでは「法曹倫理」を中核科目として、「地の塩、世の光」を実践できる法曹養成を目指しています。

神長 ええ、倫理を重視するキリスト教メソジスト派の学校としての社会的使命です。
 実務家教員による「法曹倫理」は学生にもたいへん好評な授業です。「現代法実務(国選弁護)」でも、法曹に求められる倫理観を強く意識した授業を展開できたと思っています。今後は、教員同士あるいは教員と院生の間で、法曹倫理を軸にした法曹像をどのように描いていくかについて、体系的に議論できる機会を設けるつもりです。また、本学のクリスチャンの教員に、倫理教育への協力を仰ぎたいとも考えています。

「法曹倫理」以外のカリキュラム面での特色は、学生に十分浸透しましたか?

神長 これからの法曹は、立法技術も含めた「立法学」に強くなければならない……そんな思いを込めた、他の法科大学院にはほとんど見られない「立法学」は、学生からも高い評価を得ており、今後、さらに拡充していく予定です。そのほか、「環境法」「ジェンダーと法」「知的財産法」「IT企業法務」など現代的なテーマの講義も好評でした。その反面、本学が特色として掲げている国際性に富んだ科目については、残念ながらあまり受講者を集めることができませんでした。おそらく新司法試験合格枠の厳しさの反映だと思われます。しかし、青学の国際色に魅力を感じて入学してくる人がいる以上、制度的な整備を進め、その期待に応えていく必要があります。また、アメリカ法担当専任教員の採用や、ワシントン大学(セントルイス)への院生・教員の派遣に関わる協定強化、オーストラリア国立大学との共同授業の強化などを含め、さらにグローバルな法曹として活躍することをめざす学生にとって、さらに魅力的な教育メニューを提供していかなければならないと考えています。そのほか、カリキュラムの改善点としては、民事法分野で行われている総合演習の研究者と実務家による共同担当方式を、公法、刑事法の総合演習でも行えるようにすること、そして模擬裁判、エクスターンシップといった臨床教育のいっそうの強化・充実を図ることに取り組んでいくつもりです。
 施設面では、専任のローライブラリアン2名が常駐するローライブラリーや個人用キャレルを設置した自習室などが学生たちに好評でした。ローライブラリーでは、学生を経済的に支援する意味もこめて、夜間アルバイト制を実施しています。

今年、新司法試験がスタートしますが、学生や修了者の合格バックアップのための制度は用意されているのですか。

神長 前述の「研修生制度」もその一つですが、3号館3階の新司法試験ルームでは2005年度後期より、本学出身の法曹で構成された青山法曹会の若手弁護士による相談会が週1回行われています。これはいわゆる答案指導ではなく、進路や勉学について、学生が気軽に“先輩”と相談できる貴重なチャンスです。なお、新司法試験ルームは将来、新司法試験関係資料センターとしての機能を持たせるとともに、ゆくゆくは法律事務所の開設も構想しています。司法試験勉強の特性をよく理解したカウンセラーをおき、院生の需要に応えることも必要でしょう。また、法曹として社会で活躍するようになった修了者には、ぜひ母校に戻って、後輩へのアドバイスやわれわれ教員に対して教育のあり方に対する問題提起をしてほしいと思っています。

3年目を迎え、さらなる青学ロースクールの発展に向けた抱負をお聞かせください。

神長 ロースクールでは、開設当初よりFD(ファカルティーディベロップメント)委員会を設置し、ロースクール教育全般にわたる自己点検・外部評価を行ってきました。3年目を迎え、これまでの蓄積と学生の意見をベースに、カリキュラム、施設面ともにさらに学びやすい教育環境の整備に努めていきます。同時に実務家・研究者ともに充実した教員スタッフをそろえていますが、学生の人数も増えましたので、優秀な教員の増強も検討しています。認証機関による認証評価も意識して、私たちの挑戦と試行錯誤は、これからも続きます。
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