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誌上公開講座 No.35
 青山スタンダードテーマ別科目 身体の技能「スポーツ運動実習(フットサル)」『健康を考える時間に。
 コミュニケーションツールとしてのスポーツを。』

宮崎 純一
経営学部助教授
宮崎 純一
「あなたは、あと何年間生きるのでしょう?」

 この授業の最初に必ず学生たちに問いかけます。小首をかしげながら、さぁ困ったなーといった顔つきで「60年くらいかなぁ」と答える学生。「そう、日本人の平均寿命男性78.6歳、女性85.6歳(2004年厚生労働省発表)から算出すると正解です!」。「では、先週の『体力診断テスト』の結果が高校の頃より格段に良くなっている人はいますか?」との問いに、多くの学生は照れ笑いしながら、体力落ちてるよなぁ…とつぶやいています。そこで、「人間の生物学的な成長はこの『スキャモンの発育発達曲線 Scammon's Growth Curve』に表されている通り、20歳くらいでピークになります」ということは、あとは右肩下がりに落ちていく一方なの…という不安に駆られます。そこで、「しかし、人間は生きていくための適応能力を持っています。トレーニング理論でよく用いられる『超回復理論 Super Compensation Theory』に代表されるこの適応能力は、皆さんのこれからの未来を明るく切り開いていくキーワードになります。」 授業では、このような切り口で、普段は『健康的な生活』などを考えることとはまったく無縁な生活を送っている(ことの多い)学生諸君に、遥か遠くにある未来へ向け、ライフマネジメントをするための時間を作っていきます。

 そして、この授業では何よりも実技を大切にしています。体を動かし、協力し合ってスポーツを行うことは直接、健康的なライフマネジメントにつながる体力増進、健康維持を実感できます。しかし、さらに授業を通して学生が自然に学んでいくことのひとつに『コミュニケーションツールとしての重要性』があります。
 私の担当している「フットサル」は、競技レベル、性別に関係なく同じコートで、同じルールに基づいてプレーを楽しみます。「ここにパスして!」、「シュート打てるよーッ!」などチームメートと交わす言葉は大切。言葉が間に合わなければ、身振り、手振り、アクションも大切なコミュニーション手段になります。究極は目と目で語るアイコンタクト!もちろん、ボールひとつあれば、世界中どこでも楽しめるのです。お互いを分かり合うには、その気になれば10分もあれば十分(洒落ではなく)です。机に向かっているだけではわからない「こいつ、チームの為に良く動くなぁ!」、「ありがとう!助かったよ、そこがピンチだってよく気がつくなぁ。」、「こいつ見てないなぁ…本当に自己中」etc.さまざまな面が見えてきます。
 そして、スポーツの醍醐味は、実はコートの外、プレーの前後の時間にもあるのです。プレーする前の「ワクワク」、プレー中の「ハラハラ」、プレー後の「ヤレヤレ」。チームメートとはもちろんのこと、相手チームやレフェリー、観客サポーター(勿論授業のときはいませんが)と、プレー体験を共有することで、「ワクワク」、「ハラハラ」を「ヤレヤレ」と語り合い、微笑み交わすわけです。これもコミュニケーションツールとしてのスポーツの素晴らしさではないでしょうか。
この授業では身体を動かしながら、さまざまなことを考え、学んで、何よりスポーツを楽しむことをテーマにしています。
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