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相模原キャンパス開学からの4年間を振り返って


一人ひとりの「青山スタンダード」活用術を聞いてみました

魚住 次に開学と同時に従来の教養教育を抜本的に改革し、スタートした全学共通教育プログラム「青山スタンダード」について、青山スタンダード教育機構長でもある仙波先生に「青山スタンダード」の趣旨についてお話しいただきたいと思います。
仙波 「青山スタンダード」とは、カリキュラム群としての青山スタンダード科目とそれを運営する青山スタンダード教育機構の総称です。学生のみなさんは短く「青スタ」と呼んでいますね。さて現在、社会のあらゆる分野で「文理融合」したクロスオーバーな知性が求められています。「青山スタンダード」は、新しい社会の創造に貢献する優れた人間の養成を目指しています。そのため、フレッシャーズ・セミナーや総合科目など、数々の意欲的な試みを盛り込み、単に学部を同居させるだけではない真の「文理融合」を実現する教育プログラムです。私たちは、「青山スタンダード」に設置されている多彩な科目を通して、すべての学部で学ぶ学生に幅広い知見を持ち、現代社会が抱えるさまざまな問題を発見し、解決に導く能力を身につけてもらいたいと考えているのですが、みなさんは一体どのように「青スタ」を利用されているのか、責任者としてこの機会に率直なご意見を聴いてみたいと思っています。
菊田 私自身は自然科学系の科目を通して生命倫理やバイオテクノロジーといった問題への関心を深めることができたことが良かったと思っています。3年生で青山キャンパスに来てからも、開講されている生命倫理の授業を引き続き受講しています。また、1・2年生で理工学部の学生と接し、文系の私たちとはものの考え方や対象へのアプローチの違いを知ったことも大きな収穫でした。
青木 理工学部生である私も、文系の学生と授業で一つのことに取り組んだり、ディスカッションしたりするのは楽しかったですね。ただ、僕は、文系・理系というより、世の中にはさまざまな個性の学生がいるということが驚きでした(笑)。個人的には経済に関心がありますので、理工学部生でもそうした科目を履修できる選択肢を与えてもらうことはありがたいですね。あと、私が受講したフレッシャーズ・セミナーでは、プレゼンテーションのトレーニングを行ったのですが、これは上級生になった時や就職活動でも役立つスキルなので、新入生にはぜったいおすすめします。
神田 私は青木さんとは反対で経済が苦手分野でしたが、スタンダード科目を通して「食わず嫌い」だった分野の面白さを発見できました。科目選択の幅が広がる2年生では、もともと環境問題に関心があったので自然科学系の科目を中心に履修しています。
仙波 1年生の高秀君は、今年初めて出会った青山スタンダードにどのような印象をお持ちですか?
高秀 入学前から、パンフレットなどを通して青山スタンダードのことは知っていましたが、オリエンテーションで詳しく説明を受けて、初めてどのようなものかイメージがつかめました。でも最初はそれほど期待していたわけではありません。しかし実際に受講してみて、あまり興味がなかった自然科学の授業も思わず引き込まれる内容だったので驚きました。熱伝導をテーマにした総合科目の「科学技術の視点」は、3人の先生によるオムニバス形式の講義でしたが、専門分野の異なる先生方が文系の学生を意識して、授業内容を工夫されていると感じました。この授業のおかげで、テレビニュースなどで科学技術の話題が報じられると自然と興味が向くようになりましたね。
魚住 それぞれの関心に応じて、青山スタンダードを活用していただいており、教員としてはうれしく思います。では、「青山スタンダード」に対する要望や注文はありますか。
仙波 どうぞ、どんなことでも遠慮なく言ってください(笑)。
菊田 では、さっそく(笑)。先ほど言いましたように、私は青山キャンパスでも、生命倫理に関するスタンダード科目を受講しています。この科目に関して言えば、青山での授業に比べて、相模原での授業はクラスの人数が多いように思います。人数が少ない方が先生とのコミュニケーションもあり、中身の濃い授業ができると思います。
仙波 それは私たちの大きな課題です。確かに授業内容によっては、できるだけ少人数クラスにした方がふさわしいものもあるかもしれません。
神田 スタンダード科目は授業内容がバラエティにあふれている反面、担当する先生によって授業の進め方や試験やレポートの評価方法がかなり異なっています。学生はそのあたりをしっかり把握しておかないと、試験対策などでちょっと苦労することもあります。
仙波 なるほど。各授業を担当される教員の個性を生かしつつ、評価方法などに関しては可能な部分ではスタンダード=共通化を進めていくことは、必要ですね。ちなみに授業の中身や進め方についても、本学ではプロジェクトチームを作って授業公開などを含むFD(Faculty Development =教員集団の資質開発活動)に取り組んでおり、担当教員のスキルアップを図っています。
高秀 「情報スキル」の授業では、コンピュータによる自動採点が導入されています。それ自体は素晴らしいことだと思うのですが、今のシステムですと、自分がどこをどのように間違えたかをリアルタイムに把握できません。その点がちょっと不満です。
仙波 そういった具体的な指摘はとても参考になります。私たちも今の青山スタンダードがベストであるとは考えておりません。みなさんからのご意見を参考にしながら、つねに改善と発展を目指して努力しています。
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