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中国の大学との積極的な交流を深める法学部の取り組み~華東政法大学に続き、2大学と新規に協定を締結~


写真左から楊 林凱(ヨウ・リンガイ)助教、法学部長 土橋 正教授

 法学部では、2004年から中国の上海にある「華東政法大学」と協定校としての契約を結び、相互の交流をスタート。また、共同研究事務所も開設し、教員・学生の派遣やセミナーの開催など、有意義な交流活動を進めてきました。そして今回、広い国土を持つ中国において、他地域との大学との交流も広げる目的で、北京の「中国政法大学」および「対外経済貿易大学」と協定を新規に締結。中国との新たな交流が始まることになりました。法学部が、中国との交流を積極的に進める意義や目的について、法学部長の土橋正教授と中国の大学との貴重なパイプ役を務める楊林凱助教にお話をお聞きしました。

●華東政法大学との交流がもたらしたもの
 協定校同士の最も有意義な交流は、相互における「人」の交流です。近年は大学の留学制度も多岐にわたり、学生が海外へ行く機会も増えました。しかし法学部の場合は、学生はもちろん、教員もお互いの大学に出向いて教壇に立つなどの交流を経験。大きな成果を上げています。
 中国の大学で実際に教壇に立った感想を土橋教授が語ります。
「中国の学生はとても純粋で、学ぶことに非常に真摯です。学生一人ひとりに目の力を感じました。これは残念ですが、日本の学生には、なかなか感じられないことです。質問も積極的で迫力さえ覚えます。私自身も教員としての意識が変わる経験でした」
 楊助教からは、逆に日本に来られた中国の先生方の感想をお聞きしました。
「彼等は一様に、日本から法律について学ぶべきことが多くあり、日本との交流は今後も必要だと言っていました。また、日本で知ったことを積極的に中国の学生に伝えたいとも話していましたね」
 このように相互にメリットが生まれてこそ、協定校を結ぶ本当の価値があると言えます。

●中国における法整備の現状
 北米、EUに続く、第3の巨大経済圏として世界中からその動向が注目されているアジア圏。大きな可能性を秘めた“マーケット”との観点から言えば、その中心となるのは残念ながら日本ではなく、人口も土地も桁外れの中国です。しかし、確かに経済的に大きな発展を遂げている中国ですが、経済の成長にまだまだ法の整備が追いついていないと土橋教授は考えています。
「法の枠組みがしっかりしないと、海外からの投資の面で躊躇が生まれ、本当の経済発展とは呼べません。その点からも、中国が日本に学ぶことが、まだ数多くあります。既に日本も“法整備の支援”との形で積極的に中国と関わっていますが、経済成長に相応しい法が整備されつつある中国の“過程”を見ることは、法を学ぶ者、あるいは法に携わる者にとって、大きな刺激となるはずです。本学部が、今の時期に中国と交流を持つ最大の意義もそこにあると言えます」
 さらに中国の変化を裏付けるように、楊助教も中国の法整備の現状について以下のように話します。
「もともと社会主義である中国で、物権法など私有財産に関わる法律が制定されるなどとは、少し前までは考えられないことでした。このように少しずつですが、世界の市場経済に相応した法の整備が進んでいることは確かです。中国は、法を“整備”から“完備”へと、一段階成長させる時期だと思います」

●新規協定校への期待
 「中国政法大学」「対外経済貿易大学」はともに、中国で法律を学ぶには上位にランクされる大学です。華東政法大学で成果を上げた教員や学生の人的交流の充実が、新規協定校である2校にも期待されます。新しい協定校に、この2校が選ばれた経緯について楊助教が話します。
「青山学院大学法学部のスタイルと比較的共通点のある大学を探しました。どちらも単科ではなく総合大学であり、そのなかで法学の学びに定評がある大学です。また、中国語だけでなく英語での授業にも対応しており、本学の学生が留学する際の利便性も考慮しました」
 新しい2校との協定が締結されたばかりですが、法学部では既に、その次の動きに着手。新規2校と同じ北京にある「中国人民大学」および華南に位置する「中山大学」との交流もスタートする予定です。法学部の今後の中国に対する取り組みについて、土橋教授にお聞きしました。
「今後、中国のマーケットが世界中から注目されることは間違いありません。その背景には、当然“法律”も関わってくるはずです。そんな時代おいて、“中国”と“法律”をキーワードとした際に浮かび上がってくるのが、“青山学院大学の法学部”でありたいと考えています。そのためにも、ただ協定を結ぶだけでなく、積極的な交流を繰り返し、中身のともなった協定を各校と展開していくつもりです」
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