メインコンテンツへ
日本歌人クラブ主催の全日本ジュニア短歌大会で、文学部日置俊次ゼミの学生10名が入賞

 「第2回全日本ジュニア短歌大会」(主催:日本歌人クラブ、後援:文化庁・毎日新聞社)において、文学部日本文学科の日置ゼミに所属する学生10名が入賞を果たしました。今回は、そのうち「秀作賞」を受賞した4名の学生に、喜びの声と作品に対する思いを話していただくとともに、日置教授に短歌の魅力について聞きました。
 なお、今回登場の4名以外にも、4年生の岡田里華さんが「選者賞(古谷円賞)」、4年生の鍵和田昇くん、菊地彬彦くん、3年生の月野菜摘さん、三上一貴くんが「佳作賞」、3年生の清水千晶さんが「奨励賞」をそれぞれ受賞しています。
河本 桜さん
文学部
日本文学科3年
河本 桜さん
窓という窓あけはなつわが家の
   夏を野良猫とおりぬけたり


 公募前に何度も日置先生にアドバイスをいただいたので、日置先生と一緒に取った賞だと思っています。常に身近な情景を歌に詠みたいと考えていますが、まだ経験も浅く、実体験に基づくノンフィクションしか詠めない現状です。でも今回の受賞を家族が喜んでくれ、私も大学生活のなかで胸を張れることがひとつ出来、大きな自信になりました。短歌と出会えて本当によかったと思います。
宇賀神 千春さん
文学部
日本文学科3年
宇賀神 千春さん
五月晴れの天気予報すらくつがえす
   雨おとことの勝負に出向く


 受賞の知らせを聞いて、「まさか私が!」と、とにかくビックリしました。受賞作品は、ゼミの題詠で「5月」をテーマに詠んだものです。私自身が「晴れ女」なので、「雨おとこ」との勝負をイメージしました(笑)。短歌を始める前は、俳句の倍近く文字があるので「長い」と考えていましたが、考えが甘かったですね。今は31文字で感情を表現する難しさとおもしろさを実感しています。
青山 香澄さん
文学部
日本文学科3年
青山 香澄さん
するするとしずかに無色の糸おちて
  五月の雨はこんなに優しい


 賞をもらえるとは思っていなかったので、本当にうれしいです。これまではゼミの時間に作品を詠むだけで満足していましたが、大会に公募し、自己満足ではなく、他人に評価されることの大切さを学びました。これを機会に、いろいろなコンクールにも積極的に挑戦してみようかと考えています。よりよい作品作りのために、日頃から思い付いた言葉をケータイにメモする癖が付きました。
板谷 絢乃さん
文学部
日本文学科3年
板谷 絢乃さん
若き日に指失った手を祖父は
  器用に使うそ知らぬ顔で


 作品を作るにあたって家族のことを詠みたいと考えました。そのとき浮かんだのが、お菓子職人で、昔機械に右手の指を3本切断された祖父のこと。日常生活でハンディを感じさせない祖父の姿を素直に31文字で表現しました。家族を詠んだ作品で賞をいただけたことがうれしいです。短歌は作者の心を表すといいます。私も短歌を通じて「自分」をもっと人に伝えられるといいですね。
日置 俊次
文学部
教授
日置 俊次
 日本歌人クラブが主催する全日本ジュニア短歌大会は、短歌のコンクールでは、国内でも大きな大会のひとつです。そこで作品が入賞したことで、学生たちも大いに「自信」を持ってもらいたいと思います。実は「秀作賞」を受賞した4人とも私のゼミに入ってから短歌を作り始めたばかりです。それでも全員センスがあり、本人たちは驚いたようですが、私は今回の受賞も当然のことだと受け止めています。
 短歌の魅力は、何と言っても“31文字だけで無限の世界を人に伝えられる”ことだと考えています。例えば「春」という言葉を使うことで、他の季節も意識させるなど、言葉にしなくても読者に“感じさせる”ことが出来るのです。また名詞を使うのか動詞を使うのか、漢字にするのか平仮名にするのかなど、一文字の違いで作品自体が大きく変化することもあります。正に“言葉の命に触れられる世界”です。学生たちには、受賞を機会に、さらに上を目指してもらえればうれしいですね。
ページトップへ