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理工学研究科機能物質創成コースの岡部隆志さんが日本電子材料技術協会の優秀賞を受賞しました!


理工学研究科理工学専攻 機能物質創成コース博士前期課程2年
岡部 隆志さん

 2008年11月14日(金)に開催された、日本電子材料技術協会の第45回秋期講演大会で理工学研究科理工学専攻 機能物質創成コース博士前期課程2年の岡部隆志さん(重里研究室)が「窒化アルミニウム薄膜の構造と熱物性に関する研究」に関して講演を行い、優秀賞を受賞しました。
 近年、様々なマイクロデバイス、発光デバイスや種々の平面型ディスプレイにおいて、熱発生の問題がクローズアップされてきています。温度上昇が様々な素子の機能や耐久性に大きな影響を与えるからです。そのため、熱伝導度が極めて高い薄膜の研究が重要視されてきました。岡部さんは窒化アルミニウム(AlNx)という材料に注目し、それを精密な方法で薄膜として合成し、高次構造制御を行うことに成功しました。これらの薄膜を、青山学院大学と産業技術総合研究所との連携大学院のシステムをフルに利用し、ピコ秒サーモリフレクタンス法という世界でもトップレベルの信頼性を持つ熱物性解析法を用いて熱物性値を定量的に測定することに成功しました。
 さらに、窒化物材料中の格子振動(フォノン)による熱伝導機構を考察し、熱を散乱させる格子欠陥や不純物の影響に関して考察を行いました。
 これらの基礎的な研究成果により、様々なデバイスにおける熱問題に関して、熱設計を可能にし解決の糸口を与えることにつながる、との評価をいただきました。岡部さんは、「最初は窒化アルミニウムという興味深く不思議な材料に引き寄せられるように、その薄膜の合成に没頭していたのですが、そこそこよい膜の合成に成功した段階から、その熱物性の面白さに夢中になりました。なかなか熱物性を支配している構造の要因が明確にできず、苦しい時期もあったのですが、系統的な薄膜合成実験を繰り返し、物性や構造の解析を積み重ねることで、あるときに急にそれらのメカニズムが目に見えるように頭の中に浮かんできました。多分、これが材料研究の醍醐味なのかもしれないと実感しました。」
 苦しさの中でも粘り強く研究に取り組むこと、その姿勢も含めてこれらの研究成果に対して学会からもきわめて高い評価が与えられたのだと考えられます。
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