メインコンテンツへ
文部科学省「社会人の学び直しニーズ対応教育推進プログラム」に、本学社会情報学部の取り組み「地域の教育力をイノベーションするワークショップデザイナー育成プログラム」が採択

 子どもが学ぶ環境として、「学校教育」と「家庭教育」に加えて最近注目されているのが「地域教育」です。地域の現状に目を向けると、児童館や地域のミュージアム、あるいは放課後や休日の小学校の教室等の施設開放など、子どもたちが集う“ハード面”は整いつつあるものの、子どもたちを指導する立場の人材、いわば“ソフト面”の育成が大きな課題であることが見えてきます。苅宿教授を中心に、本学社会情報学部が大阪大学とともに取り組み、文部科学省の「社会人の学び直しニーズ対応教育推進プログラム」に採択された「地域の教育力をイノベーションするワークショップデザイナー育成プログラム」は、ワークショップ型の学びを通じて、子どもたちに“コミュニケーションの力”の大切さを伝えるエキスパートの育成が目的です。
 苅宿教授に、採択されたプログラムの詳細および、今後の展開などについてお聞きしました。
苅宿 俊文
社会情報学部
教授
苅宿 俊文
 児童館や各種ホールをはじめ、学校や家庭以外に子どもたちが集う公共施設が、多くの地域で用意されています。しかし、その施設に専門の指導スタッフを置くところは少なく、せっかくの設備が有効活用されていないケースが数多く見られるのです。そこで私たちは、地域の教育力を活性化し、さらに向上させるために、ワークショップデザイナー(地域教育専門員)の育成を目的とするシステムを構築。広く地域教育の現場に提案したいと考えています。
 学校での教育と異なり、「地域教育」に求められるのは、“コミュニケーションの力”と“アイディア力(自分で考える力)”。そのためには、多くの人と交流できる場が必要です。そこでワークショップ型の学びを提供し、子どもたちが参加することに意義を見出せる環境を用意したいと考えました。「ワークショップデザイナー」は、子どもたちに集団活動を通じて協調性を身につけさせ、人と一緒に過ごすことの楽しさを伝えるエキスパートと言えます。
 文部科学省の募集事業名に「社会人の学び直しニーズ」とあるように、本取り組みにおいても、ターゲットとなる層をボランティア等で地域教育の場で活動中の20代、子育てを通じて地域と関わっている30代主婦、そして自分の経験を地域に生かそうと考えているアクティブシニア(60代~)に設定。ネットワーク環境があれば全国どこでも、いつでも学べる「e-ラーニング」による学習を提供する予定です。そして具体的な学習内容としては、受講者の目的に応じて選択できる3つのコースを設置します。
 まず「基礎コース」では、ワークショップの効用を知ることからスタート。学校のテストの成績だけでは計れない価値観や教育観について学びます。続いて中級の「デザインコース」では、NPO活動など実際のワークショップの現場に参加し、どうワークショップをデザインしていくべきかを体験します。そして上級とも呼べる「マネジメントコース」では、マネジメント的視野を身につけ、自分でプログラムを企画・構築し、施設を運営できるだけの技能の取得を目指します。
 子どもたちに“コミュニケーション”を教えるワークショップデザイナーは、自分自身が協調性を身につけていなければ難しい仕事です。しかし、それだけやりがいのある仕事でもあります。求められるのは、「人に働きかける力」「人に共感できる力」「人と交流する“場”を築ける力」の3つの力。本学の学生、卒業生も含めて、興味のある方は、ぜひご参加ください。また、この育成プログラムを教育、研究に次ぐ大学の第3の使命である社会貢献の事業として、みなさんに助けていただきながら、育っていくことを心から期待し、努力していきたいです。
ページトップへ