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大学院社会情報学研究科ヒューマンイノベーションコース開設記念シンポジウム「ヒューマンイノベーションの現場から」を開催

 本学では2008年4月に、国際政治経済学部以来25年ぶりとなる新学部「社会情報学部」が誕生。同時に大学院にも社会情報学研究科が開設され、学部から大学院を通じて、より深く学びを探究できる体制が整えられました。とくに社会情報学研究科は、学部の学びの流れを重視した社会情報学コース(相模原キャンパス)と、主に社会人を対象とするヒューマンイノベーションコース(青山キャンパス)を設置していますが、今回は、ヒューマンイノベーションコースの開設記念イベントとして、連続シンポジウム「ヒューマンイノベーションの現場から」を開催。全3回にわたって、同コースの教育理念である「コミュニケーションの力を活用して組織を活性化し、変革していく力をもった人材育成」に通じるシンポジウムが展開されました。



シンポジウム① 「ケアリング」と「教育」の交差点
2008年11月15日(土)13:00~16:30
会場:津田ホール会議室
出演:生田久美子氏(東北大学大学院)、佐伯胖(青山学院大学)
司会:高木光太郎(青山学院大学)

 看護師や介護士など、普段から「ケア」に関わる仕事をする方を対象に開催しました。ケアリングで人と接することを通じて学べること、また成長できることをテーマにパネラー陣が持論を展開。知的でアカデミックな“勉強会”となりました。また通常の質疑応答ではなく、来場者全員に付箋に質問を書いていただき、それをパネルに貼り出してディスカッションの題材にするなど、ヒューマンイノベーションコースらしいコミュニケーションへの一工夫も見られました。



シンポジウム② ワークショップデザインの愉しみ
2008年11月29日(土)13:00~16:30
会場:東京都美術館講堂
出演:平田オリザ氏(大阪大学)、苅宿俊文(青山学院大学)
司会:高木光太郎(青山学院大学)

 聞いて覚える学びではなく、参加し体感することから学ぶ「ワークショップ」の効果について、劇作家でもある平田オリザ氏の講演会、さらには苅宿教授、高木教授を交えてのディスカッションを開催。会場は、地域教育に関わるコーディネーターをはじめ、幅広い職種の方々で賑わいました。内容はワークショップをより知ってもらうことをメインに構成され、ワークショップを行うための方法論やその効用、さらにはパネラーからさまざまな実例も披露されるなど、有意義なシンポジウムとなりました。



シンポジウム③ 育成担当者の「気づき」と「育ち」
2008年12月5日(金)18:00~21:00
会場:こどもの城研修室
出演:中原淳氏(東京大学)、長岡健氏(産業能率大学)、山下勝(青山学院大学)
司会:高木光太郎(青山学院大学)

 企業の人事や人材育成に関わる方々を集め、実際にワークショップを実施。参加者はグループごとに数々のテーマに取り組むことで、お互いのコミュニケーションを深めるとともに、自己発見も行える場となりました。その交流を深める際に有効に活用されたのが、苅宿教授が考案し、グッドデザイン賞も受賞した「ビタハピ」。襟、袖、背中などに色分けが施された“法被”を参加者全員が羽織り、その色分けによってスムーズにグルーピングできるものです。“ビタハピ効果”でリラックスした参加者は、人が成長する過程におけるコミュニケーションの重要性を再認識しました。



高木 光太郎
大学院社会情報学研究科
ヒューマン
イノベーションコース
教授
高木 光太郎
 ヒューマンイノベーションコースは、他の社会人向け大学院とは一線を画す新しいコンセプトの大学院として誕生しました。その志を実現できるだけの教員陣も備え、カリキュラムも充実してきたいま、私たちの取り組みをより多くの人に知っていただくことが急務です。今回の連続シンポジウムのイベントも、まずは“ヒューマンイノベーションコースを知っていただくこと”を大きな目的として実施しました。私たちが大切なキーワードとして掲げる“コミュニケーション”は、言うまでもなく社会のどの分野にとっても大切なものです。ただし今回、ケアリング・ワークショップ・育成担当者とターゲットを絞ったのは、より“人の学び”を軸としていろいろな問題に対応している分野であると考えたからです。参加者のアンケートでも好意的な回答を多くいただきました。今後も数々のイベントを企画し、多くの方々に「ヒューマンイノベーションの現場」をアピールしていきたいと思います。


苅宿 俊文
大学院社会情報学研究科
ヒューマン
イノベーションコース
教授
苅宿 俊文
 今回、「ケアリング」「ワークショップ」「ビジネス」と3つの観点からのシンポジウムを開催しましたが、それぞれに特色ある内容を実現でき、社会情報学研究科のヒューマンイノベーションコースが目指す方向性を広く社会に示せたのではないでしょうか。また、大学院の、しかも社会人向けのイベントでありながら、社会情報学部の学生たちが自ら進んで手伝ってくれたこともうれしい効果でした。まだ開設間もない社会情報学部、および社会情報研究科ですが、今回のイベントは、我々がこれから自信を持って歩んでいけるきっかけと言えるかもしれません。
 なお、「ビタハピ」は、人間にとってビタミンのように欠かせないコミュニケーションを円滑に行うための法被ということで名付けました。通常の懇親会などで、参加者全員が打ち解けることは難しいことですが、ビタハピを活用すればゲーム感覚で、しかも全員が漏れなくグループに入れるため、円滑なコミュニケーションが可能となるのです。実際に社会情報学部生の新入生オリエンテーションでも全新入生に教員も交え、ビタハピを羽織っての交流を実施して好評でした。もともと「文理融合」が社会情報学部のキーワードですから、法被の色の組み合わせからなる順列や確率などの数学的要素を用いて、コミュニケーションという人文的要素を実現する手法は、我々の学部らしくていいのではないでしょうか。
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