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青山学院ヒューマン・イノベーション・コンサルティング株式会社(Aogaku Hicon)設立

 2008年12月12日に、学校法人青山学院と青山学院大学教員等の共同出資によるベンチャー企業「青山学院ヒューマン・イノベーション・コンサルティング株式会社(Aogaku Hicon)」が設立され、2009年4月より本格的な稼働が始まりました。青山学院共同出資による会社設立は、2007年10月29日設立のハイテクベンチャー企業「AGDマテリアル株式会社」に続いて3件目。
 Aogaku Hiconでは、次世代経営や国際社会においてリーダーとなれる人材育成を目的に、主に「人材開発事業(教育・研修プログラム)」と「ソリューション・ビジネス事業(コンサルティング)」を担っていく予定です。
 2009年4月16日には「設立記念フォーラム」を開催し、ビジョンや事業計画等の発表も行ったAogaku Hicon。同社設立の背景、および詳しい事業内容等について、代表取締役の玉木欽也青山学院大学経営学部・社会情報学研究科教授、および取締役の杉村佐壽青山学院常務理事に話をうかがいました。
玉木欽也
Aogaku Hicon
代表取締役
玉木 欽也
経営学部
社会情報学研究科
教授



杉村佐壽
Aogaku Hicon
取締役
杉村佐壽
青山学院常務理事
Aogaku Hicon設立の背景について聞かせてください。

杉村 青山学院のスクール・モットー「地の塩、世の光」は、例え目立つことはなくても、世の中のためになることを行い、社会のいろいろな部分に光を当てることの大切さを説いたもので、「社会に貢献できる人材育成」こそが、青山学院の使命であることを表しています。本学院では、21世紀に取り組むべき課題を踏まえて「アカデミック・グランドデザイン」を2006年に策定、そしてそれらを細分化した174項目に及ぶ課題も発表しました。そのなかでも、人材育成を会社設立の目的のひとつとするAogaku Hiconは、「校友、社会人に社会で必要とされる教育を提供できる、生涯にわたる螺旋型教育モデルを構築し、21世紀の“知の基盤”としての教育体制を確立 すること」「優秀な学力を有しながら、経済的に進学困難な学生に対する総合支援策としての“地の塩、世の光プロジェクト”を立ち上げ、社会の隅々に希望の光を届ける次の世代を世に送り出すこと」「産官学の連携を構築するとともに、学内企業を支援し、研究・学術その他の諸活動を積極的に社会に還元 すること」という3つの項目に対応する活動の一環として事業を展開してまいります。
玉木 教育・研究面からの人材育成としましては、これまで私も関わってきた「総合研究所eラーニング人材育成研究センター(eLPCO)」や「社会連携機構ヒューマン・イノベーション研究センター(HiRC)」など、研究センター単位でも積極的に行ってきました。ただし、活動範囲や予算枠に制限がある研究センターでは、文部科学省現代GP等の研究活動への対応で精一杯だったのが実情です。そこで本格的に人材を育成する体制を整えるには、これまでの研究センターの実績や成果を生かして“事業化させる”方向性が見えてきました。まさに“知の基盤”となる会社を興すための「機は熟した」といえるのです。

Aogaku Hiconのコンセプトはどのようなものですか。

玉木 私たちは、Aogaku Hiconのコンセプトを、「協働的な学習環境(Collaborative Learning Workplace)の形成」と位置づけました。青山学院には幼稚園から大学院まで揃っており、それぞれに優秀な教職員、研究員が多く在籍しています。また各種研究センターの活動も活発で、数々の技術やノウハウが備わっています。これらは青山学院にとって大きな知的財産であり、それらをAogaku Hiconに結集する仕組みを完成させる予定です。さらに「校友会」にも働きかけ、さまざまな情報の提供やネットワークづくりに着手したいと考えています。日本全国、あるいは世界中のあらゆる業界にまで広がる卒業生のネットワークは、青山学院が抱える何よりの財産ですから。
杉村 本学の学生は卒業すれば自動的に校友会の一員となります。毎年6,000名前後の卒業生を輩出し、現在の会員数は約30万人規模です。組織もしっかりしており、国内55支部、海外18支部の活動拠点が設けられ、それぞれに積極的な活動が行われています。こうした“青山ファミリー”のネットワークを最大限に生かせば、Aogaku Hicomの趣旨である「人材開発」に有効な情報を数多く集められるはずです。
玉木 もちろんAogaku Hiconでは、青山学院の総力を結集した「実践教育と協働ビジネスを実現する環境」を本学内だけにとどめるつもりはありません。広く社会へ発信し、大きな意味での社会貢献につなげていく予定です。

Aogaku Hiconの具体的な取り組みを教えてください。

玉木 まず「人材開発事業」については、「国際社会」と「次世代経営」を2本柱とし、それぞれにリーダーとなれる人材育成を目指した研修プログラムを用意します。「国際社会」では「国際協働ものづくりプロデューサ育成」「国際協働プロジェクト・マネジメント」「国際協働コミュニケーション・マネジメント」の3つ、「次世代経営」では「ホスピタリティ・サービス・マネジメント」「知的メディア・情報マネジメント」「次世代経営者育成」の3つ、計6つのプログラムに対応。目的に応じた研修内容を構築します。また、一方の「ソリューション・ビジネス事業」については、これら6つのプログラムごとに、ビジネス上での問題や相談に対応するコンサルティング業務を展開。ビジネスコラボレーションの可能性も含め、幅広い視野でのコンサルティングを行っていきます。
杉村 これらの事業は、当然ながら規模の大小や業種を問わず、すべての企業や団体が対象となります。校友会の会員で企業の経営に携わっており、社員教育や人材育成に 関心がおありの方がいらっしゃいましたら、ぜひお役に立ちたいですね。今後、研修プログラムの内容をより詳しくご理解いただくための「One Dayセミナー」をそれぞれのプログラムごとに開催しますので、興味のある方はぜひ参加してください。

Aogaku Hiconのこれからの抱負を聞かせてください。

玉木 研究センターと違い、企業として設立されたからには、利益の継続的な確保なども当然必要です。しかし、青山学院からの共同出資企業であることを考えれば、教育面への貢献、とくに在学生への還元も大きな役割であると認識しています。
杉村 在学生への対応という観点でいえば、大学と保護者の方々との交流の機会として「ペアレンツ・ウィークエンド」を開催していますが、そこでの質疑応答では、やはり就職状況に関する質問を多く受けます。先行き不安な時代ですから、保護者の方もお子さんの進路に大きな関心を寄せられているようです。Aogaku Hiconでは、大学の進路・就職センターおよび校友会と連携し、学生の就職活動に役立つ企業起業研究資料の企画・編集に、事業の一環として取り組みます。いわば「企業と現役学生との架け橋」となる取り組みです。
玉木 そうですね。すでに進路・就職センターでは、校友会の協力のもとに、業界研究会や模擬面接を開催していますが、今回我々が取り組むのは、“青学ならではの生きた情報”が掲載された就職情報誌の制作です。具体的には、青学の学生を希望している企業の情報や大学院生の求人情報、さらには全国各地のUターン・インターンによる求人情報など、就職に関するさまざまな情報を全国の校友会から収集し、冊子にまとめます。言い換えれば“青学生だけの企業研究ができる求人情報誌”ですね。企業から広告費をいただいて冊子の制作費に充てることで、学生には無料で提供したいと考えています。Aogaku Hiconの“ソリューション・ビジネス事業”の一環であるとの位置づけです。
杉村 またAogaku Hiconとして、インターンシップの学生を受け入れることも検討中です。一般企業でのインターンシップは、企業側が用意した学生受け入れ用のプログラムを体験し、会社の雰囲気を味わえるといったものだと思います。しかし多くの組織、団体と連携して研修プログラムの実施やコンサルティングを展開するAogaku Hiconでの生きたインターンシップでは、数々の実践の場を経験し、働きながら専門的知識を身につけることが可能です。このように、今回の新しい企業の設立は、人材開発の面で社会への大きな貢献を実現しつつ、本学在学生の教育および人材育成も同時に行えるメリットを生み出します。ぜひとも今後の活動に、大きなご期待を寄せていただきたいと思います。
玉木 校友会をはじめ、青山学院の多くの方々の力をお借りしながら、Aogaku Hiconを軌道に乗せるべく尽力してまいります。みなさまからのご指導ご協力のほど、何卒よろしくお願いいたします。
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