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開設2年目を迎えた経済学部「現代経済デザイン学科」について、学部長と在学生2名による座談会を開催。

 2008年4月、経済学部に「経済学科」に続く2番目の学科として誕生した「現代経済デザイン学科」。“公共”と“地域”をキーワードに、現代社会が抱える諸問題に対してアプローチを試みる学科です。新設から1年が経過し、この春には“第二期生”にあたる新入生も入学してきました。そこで平澤学部長と2名の在学生(第一期生)による座談会を企画。“現デ”の1年目を振り返りつつ、2年目を迎えた学科の実情を探ります。
平澤 典男
経済学部長 平澤 典男

小寺 翔太 君
経済学部
現代経済デザイン学科2年
小寺 翔太 君


土屋 真紀 さん
経済学部
現代経済デザイン学科2年
土屋 真紀 さん
いまの時代に必要な政策や制度を形づくる
平澤 新設学科だけに、みなさんがどのようなイメージで受験を決めたのかが気になるところです。
小寺 僕は高校3年の夏までは理系でした。ただし、そのまま理系の大学に進むと、学科によって将来の進路が縛られそうに感じ、進路という面では幅広い可能性を持つ「経済学」を学びたいと考えるようになったのです。もともと新しいものが好きだったこともあり、情報誌の新設学科コーナーに青学の「現代経済デザイン学科」を見つけて興味を持ち、カリキュラムを見ると早い段階からミクロ・マクロなどを学ぶところに注目しました。これらの分野では、僕が得意な「数学を生かせる」と高校の先生に聞いていたからです。
土屋 私は女子大の附属高校出身ですが、大学進学時にそのまま上にあがるか、他の大学に行くかで悩んでいました。そんなときに青学の経済学部に「現代経済デザイン学科」が新設されることを知り、「“現代経済デザイン”って何を勉強するんだろう…」と気になったのがきっかけです。
平澤 学科名については設立前から議論があって、「内容がわかりづらい」との意見がある反面、「興味を持ってもらえる」という意見もありました。どうやら二人は後者のようなので良かったです。とくに「デザイン」の部分には、政策や制度を“形づくる”との意味を込めているのですが、なかには美術やファッションのデザインと勘違いする高校生がいたりしました(笑)。
土屋 実は私も最初はそう思ったんです(笑)。でもパソコンなどで学科について調べるとすぐに誤解は解けました。というよりも、どんどん興味が深くなっていきました。高校で政経の科目が好きだったこともありますが、新学科紹介のなかで「公共性」というフレーズがとても印象に残ったのを覚えています。「公共、公共と、よく言葉は耳にするけど、実際はどんなものだろう?」と疑問に感じるとともに、「青学で勉強してみたい」と考えるようになりました。
平澤 実際に入学して1年が経ったわけですが、この学科で1年間学んだ感想を聞かせてください。
土屋 経済というと、もう少しゆる~いイメージを持っていたのですが、とんでもなかったです。最初からいきなり「ミクロ・マクロが、ドーン!」という感じで(笑)。初めは戸惑いましたが、勉強を進めて内容を理解できると、毎週の授業が楽しくなり、テスト勉強さえ楽しんでできました。高校までなら考えられないですよね。自分が学びたいことを学んでいる充実感があります。
小寺 僕も毎日の授業が楽しいですよ。受験前に経済学科との1年次で学ぶカリキュラムの違いを調べたのですが、幅広い分野の入門編が多い経済学科に比べて、“現デ”はいきなりミクロ・マクロをはじめ、コアな科目がラインナップされていました。僕自身、その部分に期待していた部分もあるのですが、想像以上の充実ぶりでしたね。
平澤 経済学科との違いは、よく質問されることです。イメージとしては、経済学科は、経済に関する歴史、理論、政策、国際、環境など、幅広い領域をトータル的に学びます。歴史軸で言えば、すべての時代が学問の対象です。一方の現代経済デザイン学科は、「現代」とあるように、学びの対象は「いま」です。つまり現代社会が抱える諸問題にアプローチするわけですが、現代の諸問題を並べると、医療、環境、雇用、街づくり、モラルなど、地域に根付いたものがほとんど。そして、地域ごとに問題の特徴も異なります。だからこそ、学びの視座を空間軸上に拡げ“地域”と“公共”がキーワードとなるのです。「現代経済デザイン」を一言で表すなら、「いまの時代に必要な政策や制度を形づくる」と、言えるかもしれません。

理想は“公共”と“地域”の両方の視点の習得
平澤 二人が感じた「現代経済デザイン学科」の良い点は何ですか。
小寺 もともと定員が多くないうえに、クラスに分かれて授業を受けるので、学生同士のつながりが深くなります。それと同時に、先生方とも自然と親しくなれる環境があるので、とても心強いですね。毎週違う先生が講義を持つ「総合講義」という科目があるのですが、それが学問の幅を広げるだけでなく、いろいろな先生方と知り合うきっかけになりました。
土屋 そうですね。新設学科で先輩がいない分、先生方がフレンドリーで、何か疑問点があると気軽に相談できたのは助かりました。しかも、うちの学科の先生方は、ひとつ質問すると期待した以上のアドバイスや情報を返してくださいます。熱意あふれる先生ばかりです。
小寺 熱い先生、多いですよね(笑)。大学の先生は高校と違って、授業のときだけの付き合いだと思っていましたが、実際は勉強以外の話でも相談に乗ってもらえるなど認識をあらためました。
平澤 確かに個性的な先生が多いのは、この学科の大きな特色かもしれませんね(笑)。さて、2年生の後期からは「公共コース」と「地域コース」に分かれての授業がスタートしますが、そろそろ卒業後の目標なども見えてきましたか。
土屋 高校時代は小学校教諭になるのが夢でした。附属校からそのまま上の大学に進んだ場合は、恐らく教職課程を取って教師を目指していたと思います。母が保育園を経営していることもあり、いまでも教育分野には興味があるので、教員でなくても子どもたちの教育をサポートするような仕事に就けるといいですね。こうした教育面も深く関係してくると思い、2年生後期からは公共コースで学ぶことを選択しました。
小寺 僕も公共コースを選びました。ただし将来に関しては、まだ漠然としています。高3で理系から文系に変えたのも幅広い進路を考えてのものでしたし、もう少し広い世界を見てみたいのが本音です。
平澤 なるほど。公共コースでは、政府活動の基本を学ぶことを出発点にして、民間手法の導入、さらにはNPOやNGOの視点など、徐々に研究対象を広げ、現代の新しい公共性について探究します。そこから自分なりに、いろいろな興味を発見してもらいたいですね。また地域コースでは、先程も「現代の諸問題は地域で起きている」との話がありましたが、そうした地域性が抱える問題にアプローチするとともに、最新の技術であるGIS(地理情報システム)を取り入れた授業も展開します。これは他大学に先駆けて取り組む本学科の強みのひとつで、例えば地図情報と人口情報を連動させることでエリアの特徴を見出し、コンビニやスーパーの出店計画を調査したり、福祉施設の最適立地を計画するなどの用途で活用できるものです。その応用も多岐にわたっており、大きな期待を集めている技術と言えます。
小寺 GISは地域コースの必修ですが、僕も関心があったので確認してみると、公共コースの学生でも履修できるらしいので、授業を受けるつもりです。
土屋 私も「青学がすごいことを始める」といった内容をパンフレットで見て、ずっと興味を持っていたので、GISは勉強したいと考えています。
平澤 現代経済デザイン学科では、公共と地域との2つのコースに分かれて学びますが、さまざまな問題に実際に取り組む現場では、双方の専門家が力を合わせて問題解決に臨みます。そういう意味では、所属するコースで専門性を深めながらも他コースの学びに興味を抱くのは、大変意義のあることです。これからは、徐々に自分自身の目標が明確になっていくと思いますが、これまで同様、常に視野を広く持つことは忘れないでもらいたいですね。とくに3・4年生では、経済学科と一緒に履修できる科目も増えてきます。2つのコース間だけでなく、それぞれの学科間にまで交流を広げることで、さらに新しい目標が見えてくるかもしれません。それが経済学部全体の活性化につながればうれしく思います。ぜひ、二人も力を貸してください。第一期生で先輩がいない分は、今後も教員がバックアップします。
小寺&土屋 よろしくお願いします。
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