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開設2年目を迎えた「総合文化政策学部」について、学部長と在学生2名による座談会を開催。

 2008年4月に“文化の創造と発展に貢献できる人材育成”を目指し、「総合文化政策学部」が誕生しました。第一期生を迎え入れてから1年が経ち、学部開設2年目となる2009年春を迎え、石崎学部長と2名の在学生による座談会を企画。“総文”の1年目を振り返るとともに、これからに期待することなど、さまざまなテーマについて語り合いました。
石崎 晴己
総合文化政策学部長
石崎 晴己


西山 京子 さん
総合文化政策学部2年
西山 京子 さん


上柿 史彦 君
総合文化政策学部2年
上柿 史彦 君
学際的に多彩な領域へアプローチ
石崎 まずは「総合文化政策学部」をめざした経緯から聞かせていただきたいと思います。西山さん、いかがですか。
西山 私は高等部出身で、高校時代は吹奏楽部で打楽器を担当していました。友人とバンドを組んでドラムをやったり、音楽以外でも絵を描いたりすることも好きで、どちらかと言えば、自分を表現したりアピールすることに興味があります。「そんな自分を生かせる分野は何だろう?」と、大学進学を前に考えたとき、青学に新しくアートやメディアと関連深い学部ができることを知って興味を持ちました。モノづくりなどクリエイティブなことにも関われると感じたのです。
石崎 なるほど。アクティブなイメージの西山さんらしい選択ですね。確かに本学部は、アートやメディアとつながりを持ちますが、芸術学部ではないので、アーティストを養成するのではなく、それらの知識を生かしてアーティストをプロデュースする立場の人材を育成しようとしています。そういった背景を理解してもらえれば、存分に力を発揮できる環境だと思いますよ。では、上柿君が本学部を選んだ理由は何ですか。
上柿 僕の場合は、とくに「これをやりたい」という分野を決めることができませんでした。それで総合文化政策学部の紹介を見てみると、何だか幅広いことを学べそうだったので、「いろんなことを学んでいくうちに、自分が勉強したい分野を探せるかも」と考えたのです。消極的な理由ですみません。
石崎 いいえ。いまの上柿君の話は、実は本学部の特色を表した内容なのです。もちろん、しっかりとした将来の目標を持ち、その道に進むために大学を選ぶ人もいると思いますが、実際は高校生のうちから、自分自身の才能に気付ける人は稀だと思います。本学部では、学際的に多彩な領域を学べるので、そのなかから自分自身に合った分野と出合うことができます。まさに上柿君の志望動機とマッチしているわけです。
上柿 良かったです(笑)。それともうひとつ志望した理由を挙げるとすれば、新設学部の一期生であること。何か新しいことに取り組める気がしました。
西山 私は正直、先輩がいない不安はありましたが、その分、先生方がとてもフレンドリーで、何かと気軽に相談にも乗っていただけるので安心です。「学生たちと一緒に新しい学部を作っていこう」という先生方の熱意が伝わってきます。
石崎 学生も一期生ですが、ある意味、教員も一期生ですから。「この学部を一人前にするのは自分たちだ」との情熱をすべての先生が抱いているはずです。

海外へ視野を広げるために語学を重視
石崎 ところで入学して1年が経ち、新2年生となったお二人ですが、この1年を振り返ってみて、本学部の印象はどうですか。
西山 とにかく個性的な学生が多いですね。いろいろな領域を学べるということは、それだけいろいろな学生が集まるということ。音楽やファッション、デザインなど、みんな何かしら得意な分野を持っていて、一緒にいるととても刺激になります。その反面「自分には何があるだろう?」と、悩んでしまうこともありますが…。
石崎 何か自分で追求してみたい分野は見つかりましたか。
西山 まだ模索中ですが、とりあえずは写真や画像に関係した世界に興味を持ち始めたので、勉強してみようと考えています。
上柿 僕は1年間を振り返ると、「センシング・シティーズ」に参加したことが印象に残っています。
石崎 「センシング・シティーズ」は、本学部独自で企画して取り組んだイベント的な研究活動で、まず学園祭で研究成果を発表し、その後、希望者はロンドンへの研修にも参加できるものです。上柿君が参加したきっかけは?
上柿 勉強と関係なくて恐縮ですが、大学でクリケットを始めた影響で、クリケットが生まれた国であるイギリスに興味があり、一度イギリスに行ってみたいと考えたのがきっかけです。でも「東京」と「ロンドン」をテーマに、フィールドワークや独自の研究を交えてプレゼンテーションした経験は、とても貴重でした。
石崎 ちなみに独自の体制で英語力に力を入れているのも本学部の特長。「イングリッシュ・コミュニケーション」と「イングリッシュ・プロフィシエンシィ」の2つのカテゴリーからなる「ACE(Aoyama Communicative English)プログラム」を1年次から展開しています。海外との交流時に身につけた知識を生かしてもらえればうれしいのですが。
上柿 昨年行ったときは語学の勉強不足を実感しました。今度クリケットの日本代表として、再度イギリスに行く予定ですので、その際は頑張りたいと思います。

特色ある「ラボ・アトリエ実習」
石崎 2年次からは、いよいよ「ラボ・アトリエ実習」がスタートします。どの先生のラボを選びましたか。
西山 「沖縄」に造詣の深い沖本幸子先生のラボを選びました。日本の領地でありながら本土とは異質の雰囲気を持ち、それでいて当然ながら諸外国のように日本から隔絶されているわけでもない、そんな不思議な“別次元的な文化”を沖縄には感じています。9月ころに西表島へのフィールドワークが予定されているので、“異文化”とのふれあいが楽しみです。私たちの日常生活と沖縄ならではの文化との間にどのような相違があるのか、身をもって体験してみたいと思います。それに、美しい写真や映像もたくさん記録してきたいですね。
上柿 僕は「センシング・シティーズ」でもお世話になった大島正嗣先生のラボです。実はずっとパソコンはなくても勉強も仕事もできると考えてきましたが、大学生活を通じて「やっぱり必要だ」と考えを改め、情報系を専門とされる大島先生に学ぼうと思いました。
石崎 この「ラボ・アトリエ実習」は、本学部の学びの特徴となる要素のひとつです。ぜひ今後、期待することを教えてください。
西山 通常の授業は、どちらかと言えば学生は受身になることが多くなりますが、ラボでは先生と学生が一緒に学んでいく雰囲気を感じます。自分のやりたいことに自発的にチャレンジできる環境だと思うので、どんどん積極的に自分が興味を持ったことにアプローチしたいと考えています。
上柿 ラボでの学びを自分自身のスキルアップに結びつけたいですね。まだ何に関しても知識が全然足りないと感じているので、この学部で学べることはドンドン吸収するつもりです。あと、何か“新しいモノづくり”にチャレンジしたいとの思いもあるのですが、最近新しいモノを生み出すには、古いモノを知ることの必要性に気付きました。「歴史」は昔から苦手でしたが、パソコンの必要性に気付けたように、視野を広げて勉強に取り組もうと考えています。

総合文化政策学部は何を学ぶ学部?
石崎 一般の方には「総合文化政策学部」という学部は聞き慣れないと思いますが、知人に「何を勉強する学部?」などと尋ねられることはありませんか。
西山 高校の後輩に聞かれたりしますね。
石崎 そのときはどう答えていますか。
西山 一言では説明できないので、一旦、相手が興味を持っていることを尋ねるようにしています。そのうえで、「そのことに興味があるなら、うちの学部ではこんなことが勉強できるよ」といった感じで、相手の興味に合わせて、総合文化政策学部で学べる領域を教えることにしています。
上柿 やはりクリケット仲間に聞かれることがあって、僕の場合は、「メディアや映像などのマスコミ系」「都市や建物などの建築系」「アートに関するマネジメント系」の3つの学びが柱になっていて、それらを総合的に学べます、と答えています。
石崎 どちらも端的に本学部の特色を捉えていますね。こうして学部の中身を理解してくれる学生がいることを心強く思います。いまの2人の答え方は、今後の参考にさせてもらいます(笑)。では、最後に2人の現段階での将来の夢を教えてください。
西山 う~ん、まだまだ勉強したいことが多すぎて、絞り切れていないのが本音です。いまは一応、写真や画像の加工などに興味がありますが、それをそのまま仕事にするかどうかまでは決められません。これから本格的な「ラボ・アトリエ実習」も始まりますし、目標決定はそれからでも遅くないと考えています。
上柿 僕もまだ決めていないですね。入学前に想像していた以上に、幅広い領域を勉強しているので、もう少し、良い意味で悩んでみようと思います。
石崎 そうですね。将来の道は大切な選択ですから、ぜひともじっくりと悩んでください。そして進む道が決まった際は、我々教員も全力で学生をバックアップするつもりです。まだまだ生まれたばかりの学部ですが、一緒に総合文化政策学部を盛り上げていきましょう。
西山&上柿 はい。
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