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大学主催公開フォーラム「戦争体験の継承と平和認識」開催報告

 青山学院大学主催公開フォーラム「戦争体験の継承と平和認識」が、2009年12月16日(水)の13時から17時まで、青山キャンパス・ガウチャー記念礼拝堂で開催されました。まず本フォーラム実行委員会委員長である伊藤定良学長から今回のフォーラム開催の主旨が説明されました。戦争体験者の記憶を 正確に継承する必要性があること。そのために本学院の大学・女子短期大学・高等部が共催して、三度にわたる学内フォーラムを開催してきたこと。このフォーラムをきっかけとして青山スタンダード科目に「平和を考えるA・B」が開講されたこと。更にフォーラム開催後に学内外から継続開催の要望があり、再開したことを述べました 。

品川 正治 氏

 第一の講演は、「孫娘に語った戦争体験」と題して、品川正治氏(経済同友会終身幹事・財団法人国際開発センター会長)が行いました。品川氏は子息夫婦を早くに亡くし、遺児の孫娘を養女にして、折に触れて、戦争体験者として、戦争の三つの特徴を話してきました。第一に、戦争は価値観を転倒させてしまう。勝つことが優先され、自由とか人権とかいった価値は後回しになる。もっとも大事な命も犠牲になる。第二に、戦争はすべてを動員する。理系の学問ばかりか、人文科学、芸術も動員される。第三に、戦争指導部が国家権力を奪う。三権分立など国家のあり方が否定され軍部が権力を握る。以上のことが語られました。

清水 眞砂子 氏

 第二の講演は、「平和を生きのびる」と題して、清水眞砂子氏(児童文学者・児童文学翻訳家・青山学院女子短期大学教授)が行いました。清水氏は、学生たちとのやりとりのなかで、戦争を体験し、体験を語ることのできる世代にあこがれをいだく若者たちの出現におどろき、平和を生きぬくことの困難について、警鐘を鳴らしてきました。今回も草食系男子、いきどおりを忘れた若者、身辺に気を回すことに精いっぱいで疲れ果てている若者の実態に触れました。
 講演につづき、講演者の二人による対話、フロアの学生との質疑応答が活発になされました。

                        (文学部史学科教授 平田 雅博 記)


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