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第8回青山学院会計サミット「IFRSへの対応と日本の会計戦略」を開催

会計専門職大学院として開設された会計プロフェッション研究科の対外的発信と院生の外部との交流による研修というFD活動の一環として毎年恒例となっている会計サミットが2010年7月21日に青山キャンパスのガウチャー記念礼拝堂で多数の外部の研究者・実務家が来場され盛大裏に開催されました。 今回のテーマは、現在の最も関心の高い国際財務報告基準(IFRS)導入に関して、その対応と日本の会計戦略と題して有意義な意見発表と討論が行われました。


特別講演の田中靖浩氏

第一部は特別講演として、現在、会計実務家の公認会計士として実務を行ないながら、落語による会計知識の普及に努め、多数の著書や落語家・漫談士とのイベントに大活躍しておられる田中靖浩氏による「会計国際化の今、落語に学ぶコミュニケーション」と題してお話しされました。「IFRSに黒船がやってきた」と大騒ぎするマスコミ、IFRSが日本の経営を変える」と煽りまくるコンサルティングファーム、そして怯える経済界の子羊たちと、現在の環境を形容し、しかしその重要性を解説し、特にそのスムーズな導入に対しては、関係者のきめ細かいコミュニケーションとその上で十分に納得して進めることを説かれました。

 

パネル討論会

第二部のパネル討論会は、「IFRSへの対応と日本の会計戦略」と題して、それぞれの立場から積極的な意見開陳が行われました。

金融庁総務企画局企業開示課長の三井秀範氏は、「国際会計基準を巡る諸状況と我が国の対応」と題して、上場企業の連結財務諸表への強制適用については、①IFRSの内容に我が国の意見が反映されているか、②我が国の会計実務がIFRSに十分対応出来ているかなどのIFRS適用に向けての諸課題の達成状況を十分に見極めた上で、2012年を目処に是非を判断される等を述べられました。

経済産業省経済産業政策局企業行動課企画官の平塚敦之氏は、「我が国企業の国際競争力・戦略の成長という観点からの会計制度設計のあり方」と題して会計制度は、企業関係者間での利害調整機能や税所得計算等日本の経営の基盤となっていること、会計基準の国際化の重要性とともに経営に根ざした日本基準を残すことも重要であること等を述べられました。

国際財務報告解釈指針委員会委員の鶯地 隆継氏は「日本においてIFRSの解決は誰が行うのか」と題して、実利主義のIFRSと解釈指針委員会の役割、会計監査人の役割と作成者の理解、基準を共存することにより生まれる国際的コミュニケーションの重要性等を述べられました。

日経BP社日経ビジネス副編集長の磯山知幸氏は、「国際会計基準戦争を勝ち抜く戦略」と題して、財務のグローバル化を前提に、日本の国益を第一に考えた意識で行うべき等を述べられました。

パネリストの見解をもとに本研究科教授の八田進二氏のコーディネートにより、日本の会計戦略の将来展望についてIFRS適用の意味、企業活動の観点、課題等に関して活発な議論が行われました。

                          (会計プロフェッション研究科長 鈴木豊 記)

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