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誌上公開講座 No.58
Aogaku Lecture ?マーケティング・プランニング・プロジェクト

大学院国際マネジメント研究科教授 宮副 謙司
大学院
国際マネジメント研究科
教授
宮副 謙司
   青山学院大学大学院国際マネジメント研究科(研究科長:高橋文郎教授、通称:青山ビジネススクール、以下「ABS」)は、企業勤務者などの社会人(一部学部からの進学者を含む)が働きながら経営を学び、MBA学位を取得するビジネススクールです。
 ABSは、その教育課程の中で、他のビジネススクールにない特徴的な科目として、経営理論を実際の企業活動に生かすための「体験的学習プロジェクト」という演習科目(通年)を設けています。
 今回ご紹介する「マーケティング・プランニング・プロジェクト」という科目は、マーケティング領域での「体験的学習プロジェクト」であり、消費者のライフスタイル領域に関して、ABSと企業・団体が産学連携し、実際の企業のマーケティング課題やテーマについて、ABS学生が一定の期間をかけて現状分析、市場調査、事例研究を行い、今後のあるべき戦略や運営計画などをその企業・団体の幹部層に提案する科目となっています。(澤田直宏准教授と共同で担当)
 2011年度は、「スポーツマーケティング」をテーマとして、プロ野球球団(東京ヤクルトスワローズ、埼玉西武ライオンズ)やスポーツ競技団体(日本トライアスロン連合)と産学連携して(企業・団体名は順不同)、プロジェクト活動に取り組んでいます。
 年度テーマをスポーツマーケティングと選定した理由は、スポーツ領域は現在の成長市場であり各社の活発なマーケティングが展開されていること、一般的な経営科目ではあまり扱わない企業・団体を研究対象にすることで新しいマーケティング・マネジメントの知見や経験を得られることが挙げられます。
 また「スポーツマーケティング」を展開する対象は地域社会であり、その活性化に貢献できるという「ソーシャル」な面があることから、時代の要請に応える経営人材を育成するMBA教育に相応しい研究テーマであると考えています。
 ABS学生は本カリュキュラムを通じて、①マーケティング分析・ケース研究能力、②調査分析業務を設計・実施し、分析・研究する能力、③コンサルティング・プランニング能力、④グループメンバー協同でのプロジェクト遂行能力などを高めることが期待されます。
 現在この科目の受講生はMBA2年生(最終学年)の11名で、3つのグループを編成し取り組んでいます。具体的な研究内容は、それぞれ次のようになります。ヤクルトスワローズは、青山学院に程近い神宮球場を本拠地にしていますが、同球団のマスコットキャラクター「つば九郎」のマーケティング・コミュニケーション戦略について研究しています。日本トライアスロン連合は、本部オフィスが青山にありますが、その競技人口を現在より一層拡大するための戦略を検討しています。また西武ライオンズに関しては、西武ドーム球場で観戦する顧客動向とビジネスについて分析し、今後の対応戦略を立案するプロジェクトを進めています。
 授業は毎週土曜日の午後に行われますが、この前期では、スポーツの現場(球場やイベント会場)に数回出向き、そのイベントプロモーション、施設、顧客動向などをフィールドマーケティングしたり、競技・球団ファン層のプロフィールや関心などを調査したりして、分析データを蓄積しています。7月には各学生グループで前期活動の内容報告をとりまとめ、それぞれの企業・団体の代表者に報告し、さらに後期に最終提案を行う予定になっています。
 この科目の産学連携先は、青山学院大学の卒業生や、ABSの修了生が活躍する企業・団体、あるいは、そのリレーションから紹介された企業・団体であり、青山学院との強いつながりからこのような教育・研究の機会を得ているということができます。青山学院の先輩が活躍するビジネスを対象に、現役生が研究を行い、そのプランニングが実際のビジネスにも少しでも貢献できるという構図となれば素晴らしいと思っています。


日本トライアスロン連合への報告


ヤクルトスワローズへの報告
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