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「将来の夢と青学での学び/青学」をテーマとした「2018年度青山学院大学FD作品コンクール」審査結果について

「将来の夢と青学での学び/青学」をテーマとした「2018年度青山学院大学FD作品コンクール」審査結果について

2018年9月26日
全学FD委員会
委員長 田中 正郎

学生の皆さんの青山学院大学(青学)での学びは、日々の授業や課外活動だけでなく、夏期・春期休暇期間中の短期研修や留学、新入生キャンプやインターンシップ等、様々な場所で行われます。そのたくさんの学びの中で感じた自身の成長や発見、感動など「青学に入学して良かった」と思った経験を作品にして、多くのご応募をいただきました。
本年度は、学生FDスタッフによって選考が行われ下記のとおり、A4創作物部門では優秀賞1作品、佳作2作品、川柳部門ではエフディーゴ賞16作品が選ばれました。受賞者の皆さん、大変おめでとうございます。

受賞作品

A4創作物部門

 

優秀  散文(無題)  文学部
比較芸術学科
 4年  川野 彩果
佳作  散文(無題)  総合文化政策学部
総合文化政策学科
 2年  池原 優斗
佳作  散文「私の夢」  総合文化政策学部
総合文化政策学科
 3年  皆銭 文哉

 

川柳部門(エフディーゴ賞)

 

靴汚な 銀杏何なん これ何なん 理工学部
物理・数理学科
3年 五十嵐 直輝
ヤマの神 テストでヤマ張り 大逆転 理工学部
物理・数理学科
3年 五十嵐 直輝
海の日も 渋谷区渋谷へ  山登り 経営学部
経営学科
3年 上田 泰成
茜さす イチョウ並木の 帰り道 理工学部
物理・数理学科
3年 五十嵐 直輝
先輩の 特技は物真似

「ジョン・ウェスレー」

文学部史学科 3年 小野 僚子
青よりも 緑が出でし 我が校色 地球社会共生学部
地球社会共生学科
4年 有園 僚真
駅伝部?  決まって聞かれる この質問 地球社会共生学部
地球社会共生学科
4年 有園 僚真
就活で 母校の大きさ 再確認 地球社会共生学部
地球社会共生学科
4年 有園 僚真
振り向けば 黄色の絨毯 青き日々 文学部史学科 3年 小野 僚子
4限終え 帰路に向かうは 渋谷5時 地球社会共生学部
地球社会共生学科
4年 有園 僚真
10時半 体に流れる あのメロディー 地球社会共生学部
地球社会共生学科
4年 有園 僚真
我が校が 照らし出すのは 世の光 地球社会共生学部
地球社会共生学科
4年 有園 僚真
気が付けば 年々積もる 母校愛 地球社会共生学部
地球社会共生学科
4年 有園 僚真
246  渡る学生  十二使徒 経営学部
経営学科
3年 上田  泰成
炎天下 ネクタイ締める メソジスト 経営学部
経営学科
3年 上田  泰成
渋谷じゃない! 訂正するのは 100回目 地球社会共生学部
地球社会共生学科
4年 有園 僚真

 

 

NOTE
  • 優秀賞:副賞1万円分の図書カード
    佳作:副賞5千円分の図書カード
    エフディーゴ賞:1作品につき副賞5百円分の図書カード

A4創作物部門受賞作品紹介

優秀賞 

文学部比較芸術学科 4年 川野 彩果

私は昔から、「伝えること」が苦手だった。
特に人前で話すとなると、もうだめだ。膝は勝手に震えるし、声は喉で引っかかる。原稿の文字は滲んで見える。そんな情けない自分が大嫌いだった。
そんな私が青学に入って一番心配していたのが、やはり「発表」だった。
大学に入ると発表の機会は増える。周りからそう聞かされていた。
びくびくする自分をなだめながら、私はある授業を履修した。その授業の評価対象の中には「発表」がある…しかし、その授業内容に、私はどうしようもなく心惹かれたのである。
私の期待と不安が織り交ざった気持ちをよそに、その授業は始まった。講義の時間を経て、学生の発表の日がやってくる。その日は先輩の発表日だった。
私は思わず目を瞠った。発表者である彼女は教卓についた瞬間、瞳がいきいきと輝き出したのである。身を乗り出し、パワーポイントの前で全身を使って説明箇所を指し示しながら、学生たちを見て微笑みながら話す彼女。原稿なんて持っていなかった。彼女の口からは自然な言葉がすらすらと流れ出て、それが私の胸に沁みていく。他の学生たちも、彼女の発表に集中しているのが分かる。そして何より、彼女がどれほど学ぶことが楽しくて、どれほど研究することを愛しているかが伝わってきた。パワーポイントの作りから、レジュメの構成に至るまで、そこここに彼女のこだわりと愛が満ち溢れていた。万雷の拍手で、その発表は幕を閉じた。
自分の大好きな世界を、みんなの前で堂々と発表できる、そのなんと輝いて見えることか。
「発表」の魅力に気が付いた私は、それから「人に伝えること」についてよく考えるようになった。先生は普段、どうやって説明していたか?先輩はどうやって発表していたか?伝わる発表と伝わらない発表の差は何か?私に足りないものは何なのか?
私は、極力避けていた「発表」のある授業も積極的に取ることにした。苦手意識よりも興味と憧れが勝った。とにかく場慣れして経験を積もうと思った。
そして、確かに自分の中にもあることに気づいたのだ。私の学びたい世界、その楽しさや面白さを誰かに伝えたい、そんな世界が。
大学生前半、私はそれはもうめちゃめちゃ頑張った。へたくそな発表を何度も繰り返し、そのたびに反省と改善を繰り返した。聞いてくれた先生方や学生たちは、フィードバックとして改善点を教えてくれた。へたくそなりに頑張ったところを褒めてくれたりもした。
そして、私はゼミに入り、本格的に自分の研究をする頃になると、いくらか自信がつくようになっていた。人前に立っても、もう震えることはなくなった。いつの間にか苦手意識は薄れ、むしろ発表が楽しみとすら思えるようになっていた。
伝えることの難しさと楽しさを知った私は、次第に「発信する人」になりたいと思うようになっていった。楽しい世界をみんなに共有して、その人の心にもう一つ引き出しを増やす、そんな人に。私は、私の大好きな世界――芸術分野を専門とするライターを目指すことにした。卒業後は、素敵な世界を発信するライターになろう。そう決意したのがこの夏だ。
青学の授業が、私の未来を変えた。その素晴らしい出会いに、心から感謝を。

  • (学生FDスタッフによる講評)

    先輩の堂々とした発表を初めて見たときの感動、その瞬間からの発表という概念の変化が生き生きと描かれています。それまで苦手意識を持っていた「伝えること」を将来の夢にしたことは、大学での学びが将来の夢を構築するとても重要な意味を持つものなのだと改めて考えました。

佳作

総合文化政策学部総合文化政策学科 2年 池原 優斗

私は⼤学に⼊学して初めてキリスト教と出会った。⼊学式の礼拝が初めて参加した礼拝だった。そこで聞いた聖書の⾔葉になんとなく魅⼒を感じた。そのとき私は上京したばかりで慣れない⼟地での不安から、何らかの答え⽰すものを求めていたからかもしれない。しかし、そうではなく、本質的なところで強く私に訴えかけたという点もあったと思っている。
⼤学から配られたパンフレットを読んで聖書に親しむ会やキリスト教⽂化に親しむ会があることを知 った。これらの会はまとめて聖書研究会と呼ばれている。私はせっかくキリスト教の精神を重んじる⼤学に来たのだからキリスト教について学ぼうと思って聖書研究会に顔を出した。⼊学式での経験から、もっとキリスト教を学びたいという思いもそれを後押ししたのだと思う。聖書研究会を通して私は他のノンクリスチャンの学⽣よりもキリスト教の教えや⽂化について理解することができた。
2018 年の春から⻘⼭学院⼤学シンギュラリティ研究所(AGUSI)Media Lab に学⽣のメンバーとして参加している。AGUSI Media Lab ではシンギュラリティやそれをもたらす AI について⽂系の視点から研究している。2018 年度前期は様々な分野で活躍する講師を招いて連続基調講演を開催した。その四回⽬の講演での主張が印象に残っている。情報技術の分野で⽇本が欧⽶に遅れたのは欧⽶の⽂化を理解できていなかったためであり、欧⽶の⽂化を理解できていないままでは、⽇本は AI の時代においても遅れてしまう、というものだった。今の⽇本では AI は技術的な側⾯が注⽬され、その⽂化的背景についての議論はあまりなされていないのが現状ではないだろうか。私は前期の活動の中で、特にそのことについて危機感を持った。
なぜ、AI の話をするのかというと、シンギュラリティという発想はキリスト教の考え⽅と深いつながりがあるように感じているからだ。シンギュラリティ思想は、⼈間を超える知の存在があり得るのではないか、という考えが必要となる。しかし、多くの⽇本⼈にとって、そういったものをすんなりと受け⼊れることは難しいのではないかと思う。⼀⽅で、キリスト教の影響が強い欧⽶では、世俗化したとはいえ、いや、世俗化してキリスト教の考え⽅が無意識下に沈んだからこそ、この構図は馴染むのではないだろうか。
キリスト教圏からやってきたシンギュラリティという⾔説は、キリスト教に対する理解なしには分かり得ない。キリスト教に触れてこなかった私がこのような問題に気がつくことができたのは、聖書研究会と AGUSI Media Lab の両⽅で学んでいたためだ。そして、キリスト教精神に基づいた教育と真理の追求を掲げる⻘⼭学院⼤学だからこそ、⼆つの素晴らしい学びの場に出会うことができたのだと思う。
⼤学で様々な形態の知に触れる中で、私の将来の夢も定まっていった。それは、⼈類を新しいパラダイムへと進めるような研究をして、それを発表することである。それは本を出版するという形かもしれないし、電⼦的に記すという形かもしれない。特にメディアや情報技術について興味があるので、おそらくその分野での研究になるだろう。ただ、ここでは将来に就きたい具体的な職業については書かないでおく。AI の時代において社会の変化が指数関数的に速まっていく中、数⼗年後にどのような職業で社会が構成されているのかわからないからだ。だからこそ、この⼤学での学びを通して、聖書のような⻑い歴史を持つものや、AI のような新しく登場したものについて考え抜く⼒、変化の中でも価値を持ち続ける本質的な⼒を、さらに⾝につけていかなければならないと思っている。

  • (学生FDスタッフによる講評)

    シンギュラリティとキリスト教の関係の考察がおもしろいと思いました。また、未来を見据えてあえて将来就きたい職業を述べないというのもおもしろいと思いました。

佳作

総合文化政策学部総合文化政策学科 3年 皆銭 文哉

私には夢があります。それは、映画監督になって、自分のつくった映画で一人でも多くの人に感動を与えることです。
私はメディアに興味があり、青山学院大学に入りました。青山学院は立地に強く、最先端の情報が集められると思ったからです。
大学では映画をつくる部活に入り、多くの映画を撮りました。自分の中にある物語を、映画というメディアを介して表現したかったのです。
マイクやカメラは部活の機材を借りて、役者は部活の友達を起用して、みんなで創作に励みました。
映像制作の過程で、青山学院には色々な人がいることに気付きました。機械が好きで、大学生で既にカメラやマイクの使い方を熟知している技術人がいれば、高校時代に演劇部で、演技が上手い役者がいました。ナレーターや脚本の学校にダブルスクールで通っている学生や、小さいころに欧米に住んでいて、ネイティブレベルに英語が話せる学生もいました。青山学院には色んな特技を持つ学生が集まっているのだと知りました。
学生だけではありませんでした。青山学院には映画を学ぶ授業があり、教授が映画の作り方から、業界の仕組み、プロデュースのノウハウまで教えてくださりました。もっと深く知りたければ、映像関係のゼミやラボに入り、焦点を絞って専門知識を学べます。学生の枠を超えて、プロの方々をお呼びすることもできます。熱意と誠意があれば、教授の紹介で映画の現場に行って、プロのグループの一員として制作に参加できます。現場の雰囲気を知り、業界が欲しがっている人材、現状を現職の方々の生の声で知る機会が得られるのです。
青山学院はやりたいこと、学びたいことを存分に学び、活かせる場所でした。
それは映画に限ったことではありません。青山学院には、広告を学ぶ人がいれば、プログラミングスキルを研鑽する学生もいます。経済学に詳しい人間がいれば、建築に興味を持つ人もいます。ダイバーシティな環境の中で、日々学生たちの化学反応が繰り広げられています。何か面白いことをしようと企画を立てて、その企画に熱意と魅力があれば、周囲は積極的に協力してくれます。学生が真剣に活動していれば、教授はアドバイスをくれます。困ったことがあれば、相談に乗って、バックアップしてくれます。
映画は一人では作れません。様々な特技を持った人が集まり、それぞれの特化した能力をチ ームの中で最大限に活かし合って、物語を完成させます。これは映画に限らず、人生を通じて大切なことだと思います。
私には夢があります。それは、映画監督になって、仲間とともにつくった物語を多くの人々に観てもらうことです。私たちが本気でつくった映画を、誰かが面白いと思ってくれれば、それはとても嬉しいことなのです。

  • (学生FDスタッフによる講評)

    映画監督になるという夢に向かって、部活や授業など様々な手段を活用して学んでいることが分かりました。その他にも、映像関係のゼミやラボでの学び、プロの方との交流など、青山学院における学びの多様性が表れている良い作品だと思いました。