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コミュニティとワーク・ライフ・バランス

青山学院大学<br>コミュニティ人間科学部准教授 <br>小川 誠子 [OGAWA Seiko]

青山学院大学
コミュニティ人間科学部准教授
小川 誠子 [OGAWA Seiko]

コミュニティとワーク・ライフ・バランス

第2回 2021/10/23(土)

青山学院大学 コミュニティ人間科学部 准教授 小川 誠子 [OGAWA Seiko]

 この講義では、ワーク・ライフ・バランス(work-life balance)の観点からコミュニティを捉え、一見、無関係のようにみえるコミュニティとワーク・ライフ・バランスの接点や関係を探っていきます。
近年、日本社会において、ワーク・ライフ・バランスを推進するための取組が積極的に行われるようになり、その言葉もしばしば使われるようになりました。「仕事と生活の調和」を意味するワーク・ライフ・バランスは、もともとは少子化対策の一環として注目されるようになった用語です。ところが、バランスという言葉は逆に誤解を生んでしまうこともあり、「ワークとライフを半々にすればよい」とか「単純にワークの時間を減らせばよい」などと捉えられることも多くなってしまいました。しかし、ワーク・ライフ・バランスは、仕事と仕事以外の生活のどちらかを犠牲にするのではなく、充実感をもって両者を実現することを目指しています。決して、どちらかを犠牲にするという考え方ではありません。本講義ではまず、ワーク・ライフ・バランスの基本をおさえることから出発したいと思います。
 ワーク・ライフ・バランスが対象とするライフのなかには、子育て・介護・学習活動・地域活動・ボランティア活動などといった多様な場面が含まれます。この講義では、特に、地域活動・ボランティア活動などに着目して、具体的な事例を紹介しつつ、コミュニティとワーク・ライフ・バランスの接点や関係について探ります。そして、ワーク・ライフ・バランス度を高めていくことが、コミュニティにとっていかに大切であるか、その重要性についてお話します。

プロフィール

青山学院大学 コミュニティ人間科学部 准教授
小川 誠子 [OGAWA Seiko]

1989年愛媛大学教育学部卒業後、日本航空株式会社入社(国際線客室乗務員)。その後、大学院に進み、1998年東京大学教育学研究科博士課程単位取得満期退学。東洋大学文学部教育学科助手、ブリティッシュ・コロンビア大学(カナダ・バンクーバー)教育学部客員研究員を経て、2019年より青山学院大学コミュニティ人間科学部准教授。専門分野は、成人学習論(女性の学習)、社会教育学、ワークライフバランス論。