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Research 04.国際人権法を国内で活かす手法についての比較研究

Research 04.国際人権法を国内で活かす手法についての比較研究

国際社会では、国連で作られた人権条約をはじめ、各国が守るべき国際的な人権の基準が発展しています。こうした国際人権法は、国内でこそ効果的に活かされるべきものですが、その国内実施の状況は国によって異なります。理論上、実際上のさまざまな論点について知り、他国の経験から学ぶために、比較法的な研究をしています。

研究の背景

日本は国連の人権条約の多くに入っていますが、人権侵害を受けた個人が国際的に申立できる制度に参加していないこともあり、国内で人権条約の影響を感じることはあまりありません。しかし、諸外国では事情は異なり、特にヨーロッパでは、ヨーロッパ人権条約に基づくヨーロッパ人権裁判所の存在、さらにはEU法の存在が、人権保障に関する国内の法制度や裁判所の判例に多大な影響を与えています。

研究の内容

2017年度は、在外研究期間を利用して、パリ第二大学(パンテオン=アサス)の人権人道法研究センター(Centre de Recherche sur les Droits de l'Homme et le Droit Humanitaire)に客員研究員として所属し、フランス法の状況について研究しました。ヨーロッパ人権条約に関するヨーロッパ人権裁判所の判例法、さらにはEU法上の人権保護が、憲法・行政法という公法学の分野はもちろん私法分野にも大きな影響をもたらしていることをつぶさに観察することができました。また、「国内人権機関」と呼ばれる、国際人権基準を国内で確保するための独立した国家機関が発展しており、国際機関からの勧告への対応や人種差別への取組みなど様々な課題において重要な役割を果たしていることを学び、日本にとっての示唆を得ました。

帰国前には、日本における国際人権法の実施状況をフランスに紹介するため、パリ第二大学で講演も行いました。

法学部
申惠丰 教授