青山学院大学は、公益財団法人山田進太郎D&I財団（以下、山田進太郎D&I財団）との共催で、STEM*（理系）領域における進学や就職の可能性を探究する機会を中高生女子に提供することを目的に、2023年7月9日（日）に同財団初となるリアルイベント「理系が気になる中高生女子のための青山学院大学理工学部研究室ツアー」を開催しました。
*STEM・・・科学（Science）、技術（Technology）、工学（Engineering）、数学（Mathematics）の4つの教育分野の総称

山田進太郎D&I財団は、誰もがその人の持つ能力を発揮し活躍できる社会の実現に寄与するために、D&I（ダイバーシティ&インクルージョン）を推進する目的として、株式会社メルカリ代表取締役CEOである山田進太郎氏が2021年7月に設立した財団で、2021年よりSTEM*分野への進学を考える女子生徒を対象に奨学金を支給する事業を実施しています。
奨学金事業を進める中で、理系に進学した後の将来像がイメージしにくいとする女子生徒が多数存在することが判明したことから、本学と共催し、理工学部の協力のもと、相模原キャンパスでの企画開催にいたりました。

当日は進路に悩んでいる、または理系に進もうと考え始めている女子中高生15名と保護者の方が参加されました。
D107教室において、諏訪牧子教授（理工学部 化学・生命科学科）の司会のもと、長秀雄理工学部長、山田進太郎D&I財団 田中多恵事務局長から開会にあたり挨拶がありました。
続いて、「青学理工学部のリアル」と題して、多様な理系領域で学ぶ理工学部の学部生・大学院生15人の女子学生が登壇し、文理選択のエピソードや現在の研究内容、不安や苦手科目への取り組み、学生生活での体験談、STEM分野で学ぶことの魅力や将来像などを具体的に紹介しました。

「元々理系科目が得意だった。」「高校時代から数学が苦手だったが、どうしても大好きな宇宙の研究をしたかったので、必死に取り組んだ。」「高校時代、数学の点数が悪くて当時の先生からも心配されたが、それを挽回するチャンスと捉えて前向きに頑張った。」等、本学学生からエピソードが紹介されました。

また、「理工学部は女子学生の割合が少ない」ことや、「課題が多く自由な時間が少ない」というイメージを抱いていた学生もいましたが、「女子が少ないからこそ、女子の団結力が上がった。」「学びや研究以外にもやりたいことがあり、時間を調整してメリハリをつけることで、アルバイトや課外活動との両立ができたので心配ない。」等のアドバイスがありました。

そして一番多かったメッセージは、「好きなことをやってみよう！」でした。「やりたいことがあれば、多少不安なことがあっても何とかなるし、楽しく続けられる。」とエールが送られました。

その後、テーマ毎に分かれて研究室へ移動し、本学の女子学生が所属する研究室にて、参加した生徒の皆さんに各々の研究内容を紹介し、質疑応答の時間を持ちました。
座談会「なんでも質問タイム」では、打ち解けた雰囲気の中、車座で女子学生とじっくりと意見交換の場が設けられました。

最後に、長理工学部長から「本日はありがとうございました。参加された皆さんの和気あいあいとした様子を拝見して、今回のイベントは大成功だと思いました。今度は実際に本学の学生として、数年後に皆さんとお目にかかれることを楽しみにしています。」との挨拶があり、閉会となりました。