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学部概要

MESSAGE 学部長メッセージ

大学生の時から、大学院修士課程・博士課程を経て、今度は教員として大学へと、考えてみればずっと大学に身を置いていますが、大学というのは本当に特別な場所だと思います。自分の選んだ分野で、入門的、さらには専門的な学びを自由に深めることができ、図書館の本も資料もすべて、「いらっしゃい」とばかりに学生を待っています。教員は研究者でもあり、学問の楽しさを垣間見せてくれますし、根気よく質問や相談に応じ、何より、学生の成長を心から喜びます。そして、周りには、柔らかな感性をもつ若い仲間たち。授業での発言やディスカッション、ゼミでの発表などは、時にはうまくいかないこともあるけれども、挑戦がなければ失敗もないのだから、すべてが練習。日常生活では、私たちは往々にして、物やサービスを買うだけの消費者になりがちですが、大学の教室は、互いの存在を尊重しながら共に学び合い、営利でなく、学問的知見を得ることや人間的に成長することだけを目的として授業が営まれる、safe space(安全な空間)といえる場所です。そんな場所が、他のどこにあるでしょうか。

病気になってから健康の有難さを実感するのと同様、大学という空間の得難さも、卒業して初めて分かるのかもしれませんが(笑)、それでも皆さんは、せっかく大学に入ったのですから、貴重なこの期間を無駄に過ごさないで下さい。私はというと、高等部出身で、今はなき厚木キャンパスに2年間通った世代。あまりの遠さに辟易しましたが、通学時間を無駄にするのが悔しくて、電車の中では語学の辞書を読んでいました。今でも、辞書は愛読書です...。

まるでスマホが人体の一部のようになっている今の世代の皆さんには、スマホを含む電子機器との上手な付き合いを心掛けることの大切さをお伝えしたいです。

大学生活では、資料収集やレポート執筆などのためにパソコンは日常的に使用することになるはずです。皆さんの中で、まだ自分のパソコンを持っていない人は、なるべく早めに自分用のノートパソコンを準備すると良いでしょう。

他方で、スマホは皆さんのほぼ全員がおそらく持っていることと思いますが、その便利さから、最近では、ほとんど依存症になってしまって授業中もスマホいじりを止められない人が目につきます。要注意です。スマホも使うが本も読む、という人はまだ良いのですが、いつもスマホばかり見ている人は、紙の本を続けて読み進められる集中力をすでに失っていることがあります。しかし、本を捨ててはいけません。デジタル情報には検索機能などもちろん利点もありますが、スマホで断片的な知識を流し読みするより、しっかりした本を1冊読んだ方がはるかに身になることは多く、法学についても然りです。

脳科学の研究では、スマホを見ている時には脳の前頭前野(人間を知的な生物たらしめている、いわば脳の司令塔のような非常に大切な領域)の働きが抑制されることが分かっており、ネット接続頻度が高い人ほど脳の発達の遅れがみられることが確認されています(川島隆太監修、松﨑泰・榊浩平著『「本の読み方」で学力は決まる』青春出版社、2018年など参照)。スマホや電子辞書で調べたことはすぐに忘れがちなのも、前頭前野が働いていないせいではないかと言われています。他方で、読書は脳神経の働きを活性化させます(電子書籍もありますが、その場合は、途中で友だちのメッセージを見たりしないで、集中できるかどうかが大事。脳の活性化には紙の本に軍配が上がります)。脳は可塑的なもので、脳の神経回路網は、とりわけ日常的に読書をすることで、道路の交通網のように発達成長していきます。文庫や新書など安価で手に取りやすい本もたくさんありますから、普段からかばんの中に必ず本を1冊入れて、ちょっとした時間に、少しでも活字を読むことを習慣にしましょう。また、人とのコミュニケーションも脳神経の働きを活性化させます。休み時間には、下を向いてスマホを見るよりも、友人と大いに語り合い、笑い合いましょう。

——法学部 学部長
申 惠丰 [SHIN Hae Bong]

ABOUT US 法学部について

教育研究上の目的

青山学院大学法学部の教育研究上の目的をご紹介いたします。

法学部は、青山学院の建学の精神に立脚しつつ、人間的素養と法学的基礎を備えた上で、社会における多様な個性とニーズを識別し、複雑な事象の科学的分析を行える応用力を有し、もって、社会の中で必要とされる能力を発揮しつつ自らの道を切り拓くことができるような人材を育成することを教育の目的とする。
これらの人材を輩出するために、個々の学生が学びながら将来を見据えることができるコース制教育を十分に支えるとともに、柔軟なカリキュラムの編成を推進し得るような、かつ、地球規模の観点からみた法務的課題に応え、社会的公正と正義の実現に資するような、高度専門的及び高度先端的な研究を遂行することを研究の目的とする。

AOYAMA LAWの「法学」を通して「生活」を構想する。 法の知識と思考技術を、社会に活かす“智恵”へと高める。

社会の様々な場面で起こる不正や犯罪、紛争ばかりでなく、企業の公正な取引、知的財産権の保護、人権や雇用の問題、環境や福祉が直面する問題解決のための法整備など、個人間、企業間のトラブルから社会のルールづくりまで、「法学」の対象は世の中のありとあらゆる領域にわたります。「法学」は一見、堅苦しい学問に思われがちですが、実は、私たちの「生活」に直結した極めて人間的な学問です。そして、そこに求められるのは、立場の異なる当事者それぞれの身になって誠実に考え、公正で客観的な判断を下すことのできる法的思考・リーガルマインドです。

AOYAMA LAWの通称をもつ本学法学部は、弁護士、検察官、裁判官などの法曹を目指す者だけでなく、青山学院の建学の精神に立脚しつつ、人間的素養と法学的基礎を備えて社会の多様なニーズを識別し、複雑な事象の科学的分析を行える応用力を身につけて、社会で必要とされる能力を発揮して自らの道を切り拓くことができる人材を育成します。そして、この人材育成のプロセスを通じて、法的な課題・紛争を客観的に分析して的確かつ公正な判断を行うだけでなく、その判断と理由について他者と理解を共有し、課題・紛争を解決に導くことのできる能力の養成を重視しています。

AOYAMA LAWの教員は、理論志向から実務志向、国内法から外国法、基礎研究から先端・応用研究まで個性豊か。法解釈、判例研究、フィールドワークなどを通して、社会の公正な発展に役立てる“智恵”を皆さんに伝授します。「法」を取り巻く環境の変化は、政治、経済、社会、文化など「生活」を取り巻く環境の変化そのものであり、「法学」を学ぶことには時代の先端を見つめていく醍醐味があります。「生活」をめぐって起こる事象に広く関心をもち、「生活」の未来を「法学」というレンズを通して描き出していきましょう。

FEATURES 法学部の特色

4コース制

AOYAMA LAWは、学生が卒業後の進路を計画的に選択できるよう、「ビジネス法コース」「公共政策コース」「司法コース」「ヒューマン・ライツコース」という4つのコースを設置しています。
「ビジネス法コース」は、ビジネスを法的側面から理解することを目指すコースです。具体的には、「ビジネス法入門」「法と経済」などの導入科目・基礎科目を学び、ビジネスや経済が法とどのように結びつくのかを理解した後、「銀行取引法」「国際取引法」「金融商品取引法」など、ビジネスの現場で用いられる専門分野を学んでいきます。
「公共政策コース」では、公務員・NPO職員、ジャーナリストなど様々な領域で「公共」を担う人材の育成を目指します。このコースでは、導入科目として「公共政策と法」という導入科目を設置しており、その後、「行政法」などを詳しく学んでいきます。また、「立法学」「政治過程論」などの立法関係科目や「行政学」などの行政関係科目を学びます。
「司法コース」は、司法試験等の受験に必要な法律科目を勉強するためだけではなく、法曹になるための基礎知識や方法論を学びます。また、司法の現場で実際に活躍する方々を外部講師として招聘するなど「現場の声」を聴き、司法における理論と実務を同時並行で学びます。
「ヒューマン・ライツコース」は、人々が生活するうえで不可欠な「人権」を様々な観点から学んでいくことを目的としています。「ヒューマン・ライツの現場」という導入科目を設置しており、人権保障がどのようになされているか、どのような人権保障の問題があるのかについて「現場」の視点から学びます。また、「人権調査論」などの人権保障に関する方法論を学ぶ科目、「国際人権法」などのグローバル社会を意識した法分野を学んでいきます。

多彩な教授陣

AOYAMA LAWの専任教員は、学生と共に進める教育活動だけでなく、それぞれの専門分野の研究者(学者)として研究活動も行っており、理論志向から実務志向、国内法から外国法、基礎研究から先端・応用研究など、研究のテーマと方法論は幅広い多様性を備えています。このような研究活動のプロセスや成果は、AOYAMA LAWの学生へ教育活動を通して還元されるとともに、教育活動における刺激や発見が研究活動を促しており、教育と研究のサイクルがAOYAMA LAWの原動力となっています。