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教育研究上の目的と3つのポリシー

POLICY 教育研究上の目的と3つのポリシー

教育研究上の目的

物理・数理学科では、科学・技術の根幹をなす物理学、数学を学び、実験や演習を通じて応用力を身につけた社会に貢献できる技術者、研究者を育成する。あわせて、基礎から応用まで幅広い分野の物理科学、数理科学の研究を進める。特に、高度な物理学、数学が最先端の技術、複雑な社会現象解明と直接関わり合うようになってきている中で、最新の物理科学が要求する研究手段や技術を使いこなせる人材、数学的素養を持ち、数理モデルを構築して現象を解明し、応用する能力を有する人材を育てる。

ディプロマポリシー(卒業認定・学位授与の方針)

■知識・技能
専門能力として、基礎および応用の物理学・数学に基づき、種々の対象を分析し、問題点を理解し解決できる能力を身につけ、基礎的素養として、英語、数学、情報技術を身につけている。すなわち多様な問題に対しその解決に向けたアプローチ方法の基礎を身につけている。

■思考力・判断力・表現力
基礎知識に基づく対象の観察と問題把握、分析と解析の訓練に基づく洞察力と判断力、およびこれらを客観的かつ論理的に再構築し、あるいは本質的な点を抽出しモデル化することによって、対象の問題点とその解決案を他者に伝える能力を身につけている。

■意欲・関心・態度
現実世界で遭遇する未知の問題を理解する探究心を身につけている。
難しい問題にも関心を持ち、真摯な態度で問題に向かい合い、解決するために創造力を発揮できる技術者・研究者となる意欲を持っている。

カリキュラムポリシー(教育課程編成・実施の方針)

基礎だけにとどまらず、種々の分野への応用にも目を配った物理科学・数理サイエンスの教育を通して、創造的かつ人、社会および自然環境に対して責任を担いうる技術者・研究者を育成する教育プログラムを構築する。
1年次の授業科目では、基礎的素養として、コニミュニケーション・ツールとしての英語、コンピュータ・リテラシー、システム分析および物理科学・数理サイエンス学習の基礎としての数学、システム開発の基礎として情報技術の習得を重視する。また、物理学・数学の共通基礎である力学、解析学、線形代数の講義と演習は必修科目として配置する。
2年次の授業では、物理科学コースと数理サイエンスコースに分け、物理学と数学分野としてそれぞれの分野で最も重要な電磁気学、量子力学、および代数学、幾何学、集合論、確率論等を必修科目として配置する。これらの科目は演習と組み合わされ授業を行う。これによって、集中的に基礎的な学力を習得させる。また、専門実験を物理科学コースの学生を対象に実施する。
3年次では、やや専門的な講義科目を配置し、より実践的な基礎知識の素養を付けるとともに、他の専門科目では、本学科の教育目標「多様な分野への応用」が達成できるように配置する。同時に、各コースの学生に向けてそれぞれ専門実験を必修科目として配する。
4年次では、これらのカリキュラムの集大成として、各研究室において卒業研究を行う。

物理・数理学科を次の2つの分野に大別する。学生自身が自分の進むべき道を熟考し、自らの意志と責任において履修計画を立てる。

物理科学コース:
力学、電磁気学、量子力学、統計力学、相対性理論等の基礎物理学から、固体物理学、宇宙物理学、生物物理学など対象が絞られた分野、さらには、超伝導、ナノテクノロジー、量子エレクトロニクス等の最先端応用分野まで、さまざまな階層・スケールサイズにおよぶ物理学を学ぶ。

数理サイエンスコース:
代数学、解析学、幾何学、集合論、確率論といった純粋数学から、数値解析学、数理生物学、ファイナンス数学、可積分系といった応用数学まで幅広く数理科学について学ぶ。
上記に平行して、物理学実験、物理学演習、数学演習、数理サイエンス演習など、演習、実験、実習科目を配置する。これらの科目は、実践を通じて統合と解決の能力を育てる。

卒業研究では、物理科学コースにおいては、原則として結果の知られていない新たな問題にあたる。実際の実験装置作り、新たな発想による実験のデザインと実行、新規データの解析、新たな着眼点からの数値シミュレーション等を行う。数理サイエンスコースにおいては、基礎的な数学に立脚した身近な問題へのアプローチ、非線形数学への応用、新しいアルゴリズムに基づく数値解析やファイナンス数学・数理生物学の研究テーマから問題に正対する。

アドミッションポリシー(入学者受入れの方針)

■知識・技能
専門分野を学ぶ上で必要な外国語、数学、理科などについて内容を理解し、高等学校卒業相当の知識を有し、とくに、数学、物理学の基礎学力を有している。

■思考力・判断力・表現力
高等学校卒業相当のレベルで、物事を多面的かつ論理的に考察し、自分の考えをわかりやすく表現し、伝えることができる。

■意欲・関心・態度
学科の特徴を理解した上で、物理・数学および自然科学関連分野に興味があり、専門知識や専門スキルを活用して社会に貢献しようとする意欲があり、興味を持っている。