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支援センター長あいさつ

社会情報学部 長橋 透

社会情報学部 長橋 透

支援センター長あいさつ

 身体的な障がいや精神的な障がいは、身長や体重の違いと同じで、人それぞれがもつ個性(特性)だと考えるべきものです。私たちは、身長や体重が自分と違うからといって、人を差別することはありません。ただ当人にしてみれば、例えば極端に身長が高すぎたり低すぎたりすると、平均的な背丈の人を対象にして作られたこの社会の中では、生活しづらいことが出てくるのではないでしょうか。
 そのようなときに必要な配慮や支援を受けることができれば、それを軽減し克服することができます。例えば視覚や聴覚、四肢が不自由な人は、必要な能力を補う機器類を使うことで生活がしやすくなります。また外見からはわかりにくい発達障がいや精神障がいについても、その人の必要性に合わせた支援を受けたり配慮がなされたりすれば、同様に生活しやすくなります。いま大学にも、それが求められているのです。
 このような状況のなか、2018年4月、青山学院大学に「障がい学生支援センター」が発足しました。このセンターの目的は、障がいをもつ学生がそれをもたない学生と同等の教育・研究の機会を得ることができるように、特にそのスタート時点の環境作りのお手伝いをすることです。さらにキャンパス内の心理的・物理的なバリアフリー化推進や啓発活動も目的の一つです。そしてこれらを通じて、障がいをもつ学生が何らためらうことなく自らの存在を示す旗を立てて必要な配慮や支援を求めることができる、「普通」のキャンパスを築くことです。
 設立間もない本センターは、青山・相模原の各キャンパスに1名のコーディネーターを置く、大学の規模からみればまだまだ発展途上のセンターです。そのような状況にあっても、本センターでは入学前から在学期間中、そして就職・社会参加への移行までを支援対象として活動しています。何らかの配慮を求める学生は、まずセンターに訪ねて来てください。支援コーディネーターを交えて、その学生一人一人の特性に合った実行可能な配慮や支援方法をみつけていきましょう。しかしそのためには、被支援学生と教学(学部・大学)との間の「建設的な」対話がとても大切です。ケースによっては、すべての希望をすぐに叶えることが難しいこともあるでしょう。しかし互いに最終地点を目指して、この対話を続けることが重要なのだと考えます。
 最後に、障がい学生支援センターのホームページには、大学トップページの学生生活から入っていただければたどり着けます。あるいは、「青山学院大学」「障がい学生支援センター」とキーワードを打ち込んでいただければ、すぐにたどり着けます。ぜひ、学生・生徒の皆さん、保証人の皆さん、教職員の皆さん、このホームページに立ち寄ってみてください。また、このような支援に寄り添う学生を、学生サポーターとして求めています。皆さんと一緒に、障がいへの理解を深めることを通して、さまざまな個性が行き交うキャンパスを作り上げていきましょう。