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キリスト教と平和主義

青山学院大学<br>地球社会共生学部教授 <br> 藤原 淳賀 [Atsuyoshi Fujiwara]

青山学院大学
地球社会共生学部教授
藤原 淳賀 [Atsuyoshi Fujiwara]

キリスト教と平和主義

第1回 2018/6/30(土)

青山学院大学 地球社会共生学部教授    藤原 淳賀

キリスト教国はなぜ戦争をするのか?キリスト教は平和についてどのように考えてきたのか?どのような貢献をすることができるのか?本講演ではそのことについて考えて行きたい。

聖書の中心的なテーマは愛である。イエス・キリストは「あなたの敵を愛しなさい」と教えられた。キリスト教の中核には常に平和への祈りがあり、平和の実践があった。しかしいわゆる「キリスト教国」は戦争の歴史を歩んできた。

本講演では、2000年に亘るキリスト教の歴史を概観し、キリスト教の戦争に対する態度を大きく3つに分けて見ていく。すなわち、平和主義、十字軍、そして義戦論である。
キリスト教の始まりである1Cから4Cにかけて、キリスト教は少数派であり、しばしば迫害されていた。この時代のキリスト教は平和主義であった。4Cの終わりにはキリスト教はローマ帝国の国教になり主流派となる。そして義戦論が生まれてくる。中世に入ると義戦論が中心であり、11Cには悪名高い十字軍が生まれてくる。16Cには宗教改革があり、宗教戦争が起こる。義戦論と宗教的な動機による十字軍的要素が見られる。近代では義戦論であるがその内に宗教的な動機も見え隠れしている。

キリスト教平和主義は、4C以降は常に少数派である。しかし小さなロウソクの炎のようにその伝統は常にあり、その精神は尊重されて来た。そしてその性質は、善を持って悪に打ち勝つということである。

プロフィール

青山学院大学 地球社会共生学部教授   
藤原 淳賀 [Atsuyoshi Fujiwara]


青山学院大学 地球社会共生学部教授・大学宗教主任
1965年岡山市生まれ。玉川大学、慶應義塾大学大学院、米国ゴールデン・ゲート・バプテスト神学校(M.Div.)、英国ダラム大学大学院(Ph.D.)で学ぶ。東京基督教大学専任講師、聖学院大学准教授、教授を経て現職。元慶應義塾大学特別招聘講師。日本バプテスト連盟・恵約宣教伝道所にて牧会にも従事(非常勤)。研究領域は、キリスト教社会倫理。

【著書・論文】
Theology of Culture in a Japanese Context: A Believers’ Church Perspective, Princeton Theological Monograph Series. 「キリスト者と戦争:歴史的概観と今後の課題」他。