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社会はゲームとどう向き合うのか—eスポーツが産み出す社会的価値と未来のカタチ

川又 啓子[KAWAMATA Keiko]

川又 啓子[KAWAMATA Keiko]

社会はゲームとどう向き合うのか—eスポーツが産み出す社会的価値と未来のカタチ

第5回 2021/10/23
総合文化政策学部総合文化政策学科 教授
川又 啓子 [KAWAMATA Keiko]

「ゲームフル・ソサエティ:社会はゲームとどう向き合うのか」の最終回である第5回目は,ここ数年,注目を集めている「eスポーツ」を取り上げます。
 まず,eスポーツとは何でしょうか。ゲームと何が違うのでしょうか。eスポーツの普及と振興を目的として設立された「一般社団法人日本eスポーツ連合(JeSU)」によれば,eスポーツとは、「「エレクトロニック・スポーツ」の略で,広義には,電子機器を用いて行う娯楽,競技,スポーツ全般を指す言葉であり,コンピューターゲーム,ビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉える際の名称」です。
 2018年を日本の「eスポーツ元年」とする向きもありますが,eスポーツに一般の注目が集まった要因の一つとしては,驚くほど高額な国際大会での賞金金額(総額1億ドル)があるでしょう。また,アジア競技大会での公開競技,さらには公式種目としての採用,国際オリンピック委員会でのオリンピック種目としての採用の可能性の議論というスポーツ面での盛り上がりも記憶に新しいところです。さらに,経済産業省,JeSU他による「日本のeスポーツの発展に向けて」という報告書では,eスポーツは2025年に,3,200億円規模の市場(周辺市場を含む)になると推計しています。しかしながら,日本のゲーム産業全体から見れば,0.1%程度のいわゆる「ニッチ市場」にしか過ぎません。
 このようなeスポーツの現状をご紹介しつつ,前4回の講義内容も踏まえて,「eスポーツが産み出す社会的価値と未来のカタチ」についてお話しすることにいたします。

プロフィール

青山学院大学総合文化政策学部総合文化政策学科 教授
川又 啓子 [KAWAMATA Keiko]


青山学院大学総合文化政策学部教授,青山学院大学総合プロジェクト研究所「知財と社会問題研究所」副所長。専門はマーケティング。近年はジャパニーズ・ポップカルチャー・イベントの形成と発展過程,eスポーツに関する研究に従事。主な著作物:『市場の空気の読み方』(同友館,共著)『eポーツ産業論』(同友館,共著)『なぜ,あの会社は顧客満足が高いのか』(同友館,共著)『マーケティング科学の方法論』(白桃書房,共著)。https://researchmap.jp/kawamata2020