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判断と行動のプログラム

青山学院大学<br>理工学部化学・生命科学科 教授<br> 平田 普三 [HIRATA Hiromi]

青山学院大学
理工学部化学・生命科学科 教授
平田 普三 [HIRATA Hiromi]

判断と行動のプログラム

第1回 2022/7/2(土)

青山学院大学 理工学部化学・生命科学科 教授
平田 普三 [HIRATA Hiromi]

 池に小石を投げて水面を跳ねさせる遊びを水切りといいます。うまくやると100回以上跳ねるそうです。水切りをすると、石が跳ねた近くで魚が飛び跳ねることがあります。魚は小石をエサと勘違いして嬉しくて飛び跳ねるのではなく、音に敏感に反応するあまり、勢い余って水面から飛び出てしまうのです。一方、雨降りのときに水切りをしても、魚が水面から飛び跳ねることはありません。このように雨が降ると魚が行動を変化させることは昔から知られていました。魚はどうやって判断を変えて行動を変化させるのでしょうか。また、そもそも雨降りで行動を変化させることにどういう意味があるのでしょうか。私たちはゼブラフィッシュという熱帯魚を使い、動物の判断と行動を研究しています。研究を進めると、行動を変えるメカニズムがわかりますが、同時に弱肉強食の自然界で生存をかけて生きる動物たちの過酷さも見えてきます。平和な日本で法秩序のもと暮らす我々とは大違いです。本講義では魚を使った研究と脳科学の一端をご紹介します。

プロフィール

青山学院大学 理工学部化学・生命科学科 教授
平田 普三 [HIRATA Hiromi]


2000年京都大学大学院理学研究科生物物理学専攻博士課程修了、博士(理学)。京都大学博士研究員、ミシガン大学博士研究員、名古屋大学助教、国立遺伝学研究所准教授を経て2015年より現職。2018年より青山学院大学ジェロントロジー研究所所長。2019年より青山学院大学脳科学研究所所長。2007年HFSPキャリア・デベロップメント・アワード、2010年日本神経科学学会奨励賞、2011年日本生化学会奨励賞、2012年文部科学大臣表彰若手科学者賞、2021年青山学院学術賞など受賞多数。専門は脳科学。愛読する科学雑誌はネイチャー、サイエンス、ムー。