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教員インタビュー:古橋大地

INTERVIEW 教員インタビュー:古橋大地

メディア/空間情報領域(空間情報)教授 古橋 大地

東京都立大学で衛星リモートセンシング、地理情報システムを学び、2001年 東京大学大学院に所属。現在はマップコンシェルジュ株式会社代表取締役として、地図情報コンサルティングを主業務としている。

これまでの私の仕事

-GISを用いた地図情報コンサルタントとして、世界で活躍。

私は人工衛星を用いた地図情報システムGISを活用した、クライアントの用途に応じた地図の作成や、コンサルティングを行う会社を経営しています。以前行なった仕事ではアマゾンの熱帯雨林の違法伐採を取り締まるプロジェクトに参加。衛星で森林を常に監視する地図情報システムの構築を行ないました。日本の常識では考えられませんが、開発途上国には、政府でさえ自国の地図を持たない国があります。そうした世界で十分かつ安全に活動するには、空間情報スキルが不可欠です。

私の授業はここが面白い

-現場主義をモットーに、海外活動に不可欠な空間情報リテラシーを育成。
(画像:現地調査の様子。無人機やパノラマデバイスを用いて空間情報を取得する。)

例えば2010年にハイチ地震が起きた際、現地政府には被害地域を把握する地図もない状態でした。では、どうしたか。あらゆる国のボランティアがインターネットを通じて協力し、衛星画像を持っている企業や各国の政府機関などから情報収集することで詳細な地図を数日で作り上げたのです。私の授業では、こうした事例や手法を紹介しながら、PCやスマートフォンなど、手元にあるインターネット端末を用いて地図を実際に作っていきます。モットーは現場主義。空間情報を操るリテラシーを現場で学び取ってください。

メディア/空間情報クラスターには他にどんな授業があるの?

受験生へのメッセージ

-コミュニティの輪をグローバルにつなげる大切さを実感しよう。

授業で行う地図作成は、世界中のボランティアが参加するプロジェクト「オープンストリートマップ」を用います。このボランティア活動を支えているのは、世界中の地域で形成されたコミュニティ。これから世界を動かすのは、どこかの国の政府でも、大資本を抱えた企業でもありません。世界のさまざまな地域の人たちといかにつながり、目的を共有し合えるか。地図づくりを目的に集まった世界のコミュニティとともに、人の輪をグローバルな視点で広げる大切さと、その力の大きさに気づいてほしいと思います。