風しん
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風しん
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臨床症状
風しんは、風しんウイルスによって引き起こされる急性のウイルス性発疹症です。
・発疹(淡紅色で小さく、皮膚面よりやや隆起しており全身に広がる)
発疹は3日程度で消失
・リンパ節腫脹(全身、特に頸部、後頭部、耳介後部にみられる)
発疹の出現する数日前より腫れはじめ、3~6週間持続
・発熱(風しん患者の約半数にみられる程度)
症状は不顕性感染(感染症状を示さない)から、重篤な合併症まで幅広く、特に成人で発症した場合、高熱や発疹が長く続いたり、関節痛を認めるなど、小児より重症化することがあります。また、免疫のない女性が妊娠初期に風しんに罹患すると、風しんウイルスが胎児に感染し、先天性風しん症候群の原因となることがあります。 -
受診
症状が出現した際には、登校せず、医療機関を受診してください。事前に電話で「風しんの可能性がある」と連絡してから、マスクをつけて受診してください。連絡せず受診した際には受付で「風しんの可能性がある」と告げてください。
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検査と治療
発熱、発疹、リンパ節腫脹の3徴候のいずれかを欠くものについての診断は困難で、風しんの確定診断のためには検査診断を要します。
基本的には予後良好な疾患ですが、高熱が持続したり、血小板減少性紫斑病、急性脳炎などの合併症により、入院が必要になることもあります。発熱、関節炎などに対しては解熱鎮痛剤が用いられますが、特異的な治療法はなく、症状を和らげる対症療法のみとなります。 -
感染経路
風しんウイルスの主たる感染経路は飛沫感染ですが接触感染もあり、人から人へ感染が伝播します。風しんへの免疫がない集団において、1人の風しん患者から5~7人にうつす強い感染力を有します。また、発疹の出る前後約1週間は人に感染させる可能性があります。
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予防策
風しんワクチンを接種することによって、95%以上の人が風しんウイルスに対する免疫を獲得することができると言われています。また、2回の接種を受けることで1回の接種では免疫が付かなった方の多くに免疫をつけることができます。さらに、接種後年数の経過と共に、免疫が低下してきた人に対しては、追加のワクチンを受けることで免疫を増強させる効果があります。
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発症から治癒までの経過
感染すると約2~3週間後に発熱や発疹、リンパ節の腫れなどの症状が現れます。大人がかかると、発熱や発疹の期間が子どもに比べて長く、関節痛がひどいことが多いとされています。
学校保健安全法施行規則で、風しんは第二種感染症に指定されており、発疹が消失するまで出席停止とされています。(ただし、症状により学校医その他の医師において感染の恐れがないと認めたときは、この限りではありません。)風しんと診断された場合は、保健管理センター(青山キャンパス03-3409-7896・相模原キャンパス042-759-6011)に電話でご連絡ください。
授業を欠席していたことを証明するには、感染症登校許可証明書が必要です。大学のウェブサイトから感染症登校許可証明書をプリントアウトし、主治医に登校許可をもらってください。初登校時にページ下部にある「感染症登校許可証明書」を保健管理センターに提出してください。 -
予防接種について
風しんの予防のためには、予防接種が最も有効な予防方法といえます。
風しんのワクチン接種2回を証明できる資料(母子手帳)をお持ちでない場合は、最寄りの医療機関で抗体価検査を受け、抗体価が低い場合は必ずワクチン接種を受けてください。
なお、在学中に学外実習(教育実習、介護等体験等)を行う場合、抗体価あるいはワクチン接種の証明を求められることが多々あります。検査結果は必ず各自で保管してください。 -
妊婦に関する相談
妊娠中の方、同居者に妊婦がいる方、また妊娠や胎児のことについてご心配がある方は、保健所に相談してください。