- ホーム
- 研究・産官学連携
- 研究実績
- 各種事業採択プログラム
- エネルギー効率化のための機能性材料の創製
エネルギー効率化のための機能性材料の創製
- MENU -
エネルギー効率化のための機能性材料の創製
※本プログラムは、助成事業期間は終了しましたが、本取組は、本学の学内取組として事業を継続しています。
プログラム概要
本21世紀COEプログラムは、「エネルギー効率化のための機能性材料の創製」という統一テーマの元に、最先端の研究開発と高度な大学院博士後期課程の教育を効率良く行い、世界的な教育研究拠点を形成することを目的とした。
そして、青山学院大学全体として、その21世紀COEプログラムの目的を実現すべく、以下の項目について重点的な施策を行なうため、学長を中心とする全学的な支援体制を確立するための努力をしてきた。
- 01.理工学研究科の改組により、研究教育の個性化、高度化、国際化を目指す。
- 02.相模原キャンパスの研究教育環境の整備と充実を図り、特にCOEの取組をはじめとする研究支援体制に向けて事務局の改組充実を図る。
- 03.国際的に活躍できる学生を育てるために博士後期課程の学生を中心として重点的に経済的支援を行う。
そのことを通じて、研究教育に関する大学側の支援体制を強化して、本学大学院の研究教育が国際的な評価を受ける事が可能となる様な施策を行なった。
プログラム実施報告
プログラムの実施内容について、各研究グループによる研究面の取組と、高度な大学院教育のための教育プログラムの取組に分けて、以下に報告する。
各研究グループの取組
代表研究者 | テーマ | 内容 |
秋光 純 | エネルギー移送・貯蔵としての次世代超伝導材料の開発 | わが国の超伝導物質研究を文字通りリードしている本グループは、新超伝導物質探索を最大の特徴とした。 |
久保 健 | 磁性材料の物性解析および物質創製 | 両グループは、拠点の理論研究を共同で担当し、スピントロニクスの発展を担う磁性半導体の磁性および輸送現象の理論的解明とそれにもとづく新物質開発指針の追求、超伝導・磁性材料の物性に対する強相関効果や乱れの効果の解析等を主に研究してきた。 |
古川 信夫 | 超伝導・磁性材料の物性解析および物質設計 | |
重里 有三 | 機能性薄膜の作成方法の開発と物性評価 | 工業的な重要性にもかかわらず系統的な研究の少ない機能性薄膜研究にあって、本グループは、工業的有用性に視点を置きながら、学術的な意義を明確にした研究活動を展開した。 |
永田 勇二郎 | 新しい金属間化合物及び酸化物の創製 | 本グループは物理学・化学の領域で真にインパクトのある研究と位置づけられる新物質の発見を特徴としており、磁性材料、超伝導材料、金属間化合物、水素機能材料などの分野で新発見をした。 |
中田 時夫 | 高効率薄膜太陽電池の創製 | 本グループは、変換効率20%以上の薄膜太陽電池の創製をめざし、太陽電池材料とデバイス構造の両面から研究を展開した。 |
橋本 修 | 電磁環境の創製とその応用 | 電磁環境の創製・改良を通じて産業界と学内の双方に対してデバイスとして要求される材料特性を抽出・明示し、そのデバイスの構成技術をシステム応用にまで視野を広げ、業界と連携してシステムに組み入れるまで完成度を上げた。 |
澤邊 厚仁 | 電子デバイスに使用可能な直径1インチの大面積・高品質ダイヤモンド基板の開発 | ダイヤモンド産業にとって極めて重要なウエハ作製について正面から取り組み、COE活動以前に発明されたIrを下地材料として、1インチ径のヘテロエピ成長基板を作製した。 |
竹本 幹男 | CVDダイヤモンドの特性評価 | この両グループは、硬質表面改質膜や微小材料の力学特性を正確に計測するための新しいレーザ応用技術およびナノ・メゾ・マクロインデンテーションによる計測法を開発することを目的としている。これらの方法により、高品質ダイヤモンド薄膜の弾性ステイッフネス、残留応力、密着強さ等の精密測定、電子デバイス接合部などの力学特性および強度特性を評価した。 |
小川 武史 | インデンテーション法を用いた材料強度・信頼性評価 |
教育プログラムの取組
1) 21世紀COEプログラム大学院の教育向上のための改革を行う。 | (1) 理工学研究科は従来の5専攻を1専攻に統一改編し、学際的な教育を行い、幅広い視野を持つ科学技術者を育成する。 |
(2) 境界領域の研究・教育を発展させ、理学と工学の融合を図る。 | |
(3) 国際的に活躍できる研究者を育てる。 | |
(4) 学問の発展・変化に即応できる柔軟な組織を構築する。 | |
2) COEフェローの支援体制を充実させ、博士後期課程の学生が研究・勉学に専念できる環境を整える。 | |
3) 国際的に活躍できる若手研究者を育てる。 | (1) 若手研究者の英語能力向上のための教育を施す。 |
(2) 若手研究者を国内外の研究集会、あるいは共同研究に積極的に参加させる。 | |
4) 複合フロンティアコースを設けることにより、専門分野にとらわれない広い視野をもつ若手研究者を育成する。 |
プログラム成果
COE事業を極めて効率よく遂行するために、大学の総力をあげて、組織改革を行い、その支援体制を強力なものにするため、大学組織改革、事務支援体制、学生支援体制を改革した。
1)大学組織改革 |
|
2)事務支援体制 | 本プログラムを全面的に支援するCOE事務局を本学研究支援ユニットに設けた。これにより本事業のすべての窓口が一本化し、効率の良い事務支援体制が確立した。定期的なニューズレターの発行(第8号まで発行)、COE研究支援者に対する英語教育(クリニック)プログラムの実施、COE若手セミナーの実施、COEワークショップの開催、COE国際シンポジュームの開催(計6回開催)等、本プログラムで開催・実施する全事業に対して、事務サイドから極めて効率よく支援を行なった。
学校法人側に知的資産連携機構を設置する事により、今後の研究開発の迅速化が可能となった。 |
3)学生支援体制 | ポスドク、ドクターコース学生に対する支援・補助金体制を設け、各指導教員のもとで研究に没頭できる体制を確立した。ポスドクに対する補助金額は、日本学術振興会特別研究員(PD)、およびドクターコース学生に対する補助金額は、日本学術振興会研究員(DC)に準拠した。社会保障制度について、本学の一般職員と同様の取り扱いとし、社会保険は私学共済に加入、教職員健康診断も受診可能とすることにより、健康管理面においても万全の体制を整えた。今後は、現状の体制を維持するための具体的方策について学校法人側と協議を行ない、より良い支援体制の確立につとめる。 |