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NEWS(経営学部)

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2024.03.28

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【経営学部】本学の学生と広島県観光連盟が共同企画で「Bingoデニムモニターツアー」を開催

2024年2月22日(木)、23日(金・祝)に、本学の経営学部の学生が、広島県の観光振興をテーマとして考えた提案を基に、本学と一般社団法人広島県観光連盟(以下、広島県観光連盟)で共同企画したBingoデニムモニターツアー(以下、モニターツアー)を開催しました。

実施のきっかけは、石井裕明先生(経営学部マーケティング学科)が2023年度の前期に開講していたマーケティング・ワークショップBの授業での取り組みです。広島県観光連盟と株式会社グライダーアソシエイツのご協力のもと、学生たちは「広島県の観光人口(若者)が増えるマーケティング・プラン」をテーマにグループワークを行い、最終発表に向けて進めました。学生たちは、若者の旅行の特徴についてアンケート調査を行う等、他の観光地と比較しながら、各グループが広島県を訪れたくなるプランを練りました。

最終発表では、広島県観光連盟の山邊昌太郎チーフプロデューサーと株式会社グライダーアソシエイツの荒川徹取締役副社長に参加いただき、各グループが考案したプランを発表し、評価やコメントをいただきました。

今回、最優秀賞を受賞したグループは、広島県福山市がデニムの生産量の約8割を占めていることに注目し、広島県福山市のデニムに関するモニターツアーを考案しました。福山市は江戸時代、福山藩初代藩主水野勝成の奨励により、綿の栽培が盛んになりました。江戸時代後期には、日本三大絣の一つ「備後絣」が生まれ、ここで培われた厚手生地の織布技術や藍染めなどの染色技術が、デニムの産地として発展する背景になりました。

授業は前期科目のため、2023年7月に終了しましたが、ツアーの開催に向けて、広島県観光連盟や福山市の関係者にご協力をいただきながら、学生たちは半年間をかけてミーティングや視察を行い、2024年2月にプレオープンとしてスタートしたのが今回のモニターツアーです。

ツアー1日目では、日本最高級の品質を誇るデニムを五感を通して味わえる企画を行いました。工場見学やデニム製品の生産者からお話を聞き、福山デニムの奥深さを学べる機会を設けました。一方デニムミュージアムでは、デニムを用いたアート作品の鑑賞や、生地にやすりをかけ、ダメージを施す体験を行いました。そしてデニム生地の着物を着て、福山城で夕食をとり、デニム装飾が施されたホテルで1日の疲すプランにしました。

ツアー2日目では、福山デニムを履いて、尾道・瀬戸田を巡る企画を行いました。フェリーで移動し、瀬戸田商店街でお土産を探し、耕三寺・未来心の丘を散策しました。尾道商店街は数多くのお店が立ち並んでおり、食べ歩きも楽しむことができます。千光寺や複合施設「LOG」では、瀬戸内の綺麗な景色を見渡しながらゆったりとした時間を過ごすことができる企画としました。

齊藤沙也加さん

参加学生からのコメント

齊藤沙也加さん(経営学科3年)

企画段階では、学生のアイデアが実現化されるということで、不安な部分もありました。最初に考案していたアイデアと実現化するにあたって、イメージを条件等に合わせることが難しい場面もありましたが、協力してくださる皆さんとの話し合いで納得いく企画でまとめることができて良かったです。

協力してくださった皆さまと具体的なミュージアムの展示内容について、話し合いを重ね、広島県福山市に「福山のお城の中でミュージアムを開催する」や「チケットその物もデニム生地にしよう」といった斬新なアイデアを生み出し、実現できたことがすごく楽しかったですし、さまざまな立場や経験を積まれてきた方々と意見を交わす貴重な経験ができたことを心から嬉しく思います。

イベント企画を通して、実際に広島県に足を運び、自分の目で工場や働いてる方々を見学させていただきました。その中で、日本のモノづくりの魅力や課題を、生産者ならではの言葉を聞くことができ、さらなる福山デニム産業を発展、世の中に広めていきたいと思いました。しかし、モノづくりの魅力を伝える人がいないと縮小してしまうことや、労働力の課題も感じました。今回の私たちの活動などを通して、モノづくりの良さ、広島県の素晴らしさや福山市の魅力を発信していきたいと思います。また、たくさんの人に知っていただき、伝えていく人が増えると嬉しいです。

今後の目標について、福山城での開催に留まらず、広島県内各地での開催、さらに関東でも実施することで、より福山デニムの認知を拡大させ、デニムを愛する人がデニムミュージアムという空間と体験を楽しんでいただければと考えています。

齊藤沙也加さん
左:伊藤万葉さん、右:齊藤沙也加さん
伊藤万葉さん(マーケティング学科3年)

今回のミュージアムを制作するにあたって、「思わず写真を撮りたくなる空間」をコンセプトに取り組みました。企画段階では、観光連盟の方や多くの関係者の方と話し合いを重ね、広島県とデニムの良さが両方伝わるような企画やデザインを考案しました。写真映えするような空間を意識しながらも、職人さんのデニムへの熱い思いや、備後デニムの素晴らしさが伝わるように、オブジェの見せ方、空間の雰囲気を工夫しました。福山城で企画を行うことで、和の荘厳な雰囲気がデニムの良さを引き立ててくれたと感じています。授業の段階では想像していなかったほど完成度が高まっていくにつれ、成功させたいという気持ちが強くなりました。完成したミュージアムを目にした時は、今まで感じたことのない大きな達成感を感じました。展示を見た方が、デニムの良さを再認識し、さらに愛着を持ってデニムを履き、デニムを買う際に備後デニムを思い出していただけたら大成功だと考えています。

私はこのミュージアムの企画、制作に携わる中で、一つのものを作り上げる上での大変さや楽しさを学びました。自分の思い描くことを言語化して人に伝え、それを表現していくことは、想像以上に難しく、もどかしさも感じました。コンセプトや伝えたい軸を忘れず、見る人がどう感じるかだけではなく、作る側もワクワクするようなものを考えることで、より良いものを作っていくことができたと思います。ミュージアムに携わった方々が楽しそうに仕事をしている姿がとても印象的で、制作しながら様々なお話をすることで、将来の自分像を考える良い機会にもなりました。今後、全国各地で今回のような展示展やツアーを行うことで、多くの方が広島県を訪れ、デニムの魅力を知っていただけたら幸いです。

左:伊藤万葉さん、右:齊藤沙也加さん

広島県観光連盟からのコメント

イベント当日は、青山学院大学の伊藤さんや齋藤さんをはじめ、広島県外の大学生、広島県内の高校生、広島県内の民間事業者の方たちと、モニターツアーを開催しました。モニターツアーの目玉でもある、青山学院大学の学生が企画した福山城でのデニムミュージアムのほか、織布・縫製工場の見学、デニムのキーホルダー作り、デニムの浴衣着用など、生産量日本一を誇る福山市のデニムを満喫できる内容だったことから参加者は楽しむと同時に学んでいました。

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