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2025.05.15
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ユニバーサルデザインアドバイザーとして幅広く活躍されている、松森果林さんをゲスト講師にお迎えしました
2025年5月15日、「障害者の心理学的理解」(担当:植月)のゲスト講師として、松森果林さんをお迎えしました。松森さんは高校生の頃に聴覚を失われましたが、それを逆に強みとして、ユニバーサルデザインのアドバイザーとして多方面でご活躍されています。ちなみに、ユニバーサルデザインとは、障害の有無や身体的な能力、年齢、性別、言語などにかかわらず、すべての人に使いやすい建築・製品・情報などのデザイン(設計)を指します。
ご講義では、松森さんから「そもそも普通ってなに?」「手話通訳は誰のためのもの?」といった問いが投げかけられて答えを考えたりする他、今年日本で開催されるデフリンピックや、東京ディズニーランドや成田空港、羽田空港のユニバーサルデザインなどについて事例を紹介していただきました。
また、「障害があるから、諦める」「女性だから、諦める」ではなく、「障害があるからこそ、できる」「女性だからこそ、できる」といった視点の転換の重要性についてもお話しくださいました。
講義や質疑の中では、手話通訳者の依田佐知子さんにも、デフリンピックに手話通訳ボランティアとして参加することや、手話をマスターするのにどのくらい時間がかかったのか等、ご自身の経験についてお聞かせいただきました。
受講生からは、「特に印象的だったのは、『障害』と感じうる自分の特性を『武器』に変えるという言葉です。自身の経験を社会に活かすその姿勢に強く共感し、私自身も自分の弱点や個性を前向きに捉える勇気をもらいました」「講義を通して、聴覚障害の方とは手話がなければ会話ができないという固定概念に縛られていたことに気づかされた。実際に『会話ができない』と思い込んでいたのは、手話ができない私たち側であり、その考えが無意識のうちに壁をつくっていたのだと感じる。しかし、松森さんは私たちに伝えようとし、積極的にコミュニケーションを図ってくださった。その姿勢に触れ、『できない』と決めつけてしまう自分自身の思考を見直す必要があると強く感じた」といった気づきの声が多くあがりました。
「障害者の心理学的理解」では、来年度も松森さんをゲスト講師にお迎えする予定です。ご興味のある青学生の皆さんは、ぜひご参加ください(他学部の方も履修可能です)。
文責:コミュニティ人間科学部・植月