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NEWS(コミュニティ人間科学部)

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2024.01.25

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コミュニティ人間科学会主催・学生フォーラムが開催されました

2024年1月25日(木)13時より、相模原キャンパスF棟ラウンジにて、コミュニティ人間科学会主催の学生フォーラムが、「夢をみつける第一歩 〜自分の役割を社会で見出す力〜」のテーマのもと、開催されました。本フォーラムはコミュニティ人間科学会の交流活動として、学生実務委員の企画提案により行われました。登壇者は学外で様々な課外活動に取り組む4名の2年生、石川愛子さん、大橋こころさん、金田陽莉さん、山辺雄翔さんで、司会は交流活動担当の小林瑞乃先生が務めました。

はじめにそれぞれの活動の紹介がありました。具体的な活動内容はポスターのプロフィールのとおりですが、4名とも大学入学前から社会課題に関心をもっていたという共通点があります。入学までの活動の背景には、当初、海外の貧困問題などに目が向いていたり留学を考えていたりしたのが、自分の足元の課題に気づいたという体験や、教育支援に取り組みはじめたきっかけに家族が抱える問題などがあったといいます。グローバルな視点を持ちながらも、身近な場所から自分ができることを始めていて、それが本学部の入学動機であったり、しっかりと取り組む姿勢を持って、大学での学びを活動に活かしている点も共通していました。

続く座談会では、まずフロアから「活動における困難や辛い思いをどう乗り越えていったか」という質問があり、「ぜったい助けてくれる人がいるので一人で背追い込まずに」「学生の強みは失敗できること」「周りの声を徹底的に聞くこと」といった答えがありました。
続いて、「興味関心をもっていてもなかなか行動を起こすことは難しい、きっかけとなったのは?」という質問に対しては、「好きなものに対して迷いがない、自分がワクワクする」「自分は心配症で飛び込めないタイプだが、いろいろな選択肢を持っておきたいと思った」「自分がやりたい、やりたくないというより、出会ってしまったらやらざるを得ないという気持ち」「やりたいことがわからないというとき、踏み出すと視界が変わってくる」という発言がありました。また、「リスクや不安をプラスに捉えて考えること」「答えがないもの」「どういうリスクやデメリットがあるのかを知るのに大学での学びも必要、体験だけでは乗り越えられない」といった意見もありました。
それに対して、「大学で学ぶ理論をどう実践に活かすのか、理想論にすぎないこともあるのでは?」という質問が出ました。「考え方を養い訓練するところ」「頭の中で混沌としていることを言語化して整えて実践に」「引き出しが増えて現場で対応できる」「入学するまで自治体が何をしているのか知ろうともしていなかったが、今はその知識が実践のサポートになっている」「今すぐ役に立つのではなくても、自分をアップデートできる」など、オブザーバーとして聞いていた教員も、思わずうなずく発言が次々と出ました。
また、「授業では地域の活動の担い手がいないと学んだが、自分が活動している現場にはいることに『なぜ?』と疑問を持った。それが、担い手がいない地域に行ってみようという原動力になった」という発言もありました。ポスターにもある「大学で学ぶことの意味について考えながら」という趣旨のとおり、課外活動と授業が相互に影響し合って、学生の学びを深めていることが感じられるフォーラムになりました。

コミュニティ人間科学部は2019年度に開設され、学会の活動が軌道に乗る前にコロナ禍の影響を受けたため、活動が活発であるとはまだ言い難い状況です。今回、学生による、学生のためのフォーラムを開催できたことは意義深く、学生の活動や考えを教員が知る機会になりました。今後の学会のあり方・活動にとって大きな示唆に富むものになったといえるでしょう。