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2024.12.16
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【地球社会共生学部】留学中の学部生15人がNHKアジア総局を見学
2024年11月29日(金)に、タイ留学中の地球社会共生学部の学生15人が、タイ・バンコクにあるNHKアジア総局を見学しました。この見学は、昨年度に引き続き、同局の島崎浩局長のご協力により実現したものです。今年度は、昨年度以上に留学中の学部生からの関心が集まり、参加者募集からわずか30分程度で当初の募集枠が埋まりました。
タイ・バンコクにあるNHKアジア総局は、NHKの海外総支局の中でも、主に東南アジア地域を中心したアジア地域を統括する局で、アジア現地の情報を日本語および英語(NHK WORLD)で伝えることが主な仕事です。本企画では、はじめに島崎局長の案内のもと、局内とスタジオの見学が行われました。各部署の局員の方々の仕事内容や、本格的な放送機材を目にすることができました。スタジオ内では、英文の原稿読み体験も行うことができ、タイ人局員の方がカウントダウンによるキューが出されるなど、実際のニュース放送の雰囲気を体験することができました。
参加者からのコメント
廣中まど佳さん(地球社会共生学部 地球社会共生学科2年)
今回の見学会では、普段見ることのできないスタジオや番組制作の様子を見ることができ、一つ一つの番組がすべて人の手によって作られていることを実感することができました。特に、アジア総局では日本人とタイ人が一緒に働いていますが、言葉の壁などさまざまな困難を感じさせないほど、双方が協力し合って一つの番組を作ろうとしていました。さらに、今回は生中継を見学する機会もいただけました。先ほどまで自分たちが見学していたスタジオで生中継が行われ、それを見ているという不思議な体験をすることができました。生中継は「完璧」が求められるため、自然と息を止めてしまうくらい緊張感で溢れていました。
また、NHKは誰もが知っている有名な放送局ですが、事前に下調べをしてもイメージは漠然としていました。しかし、NHKの理念や報道に対する思いなどのお話を聞いて、NHKがどのようなことを目指し挑戦しているのか、イメージがよりつきやすくなりました。特に感銘を受けたのは、「フェイクニュースなどが飛び交い、何を信用すればよいのかわからないこの時代に、自分たちは真実だけを伝えたい」というNHKの報道に対する思いです。
さらに、アジア地域と日本国内のニュースの違いについても、興味深く感じました。例えば、タイでは性の認識が急速に変化しているため「同性愛者であるタイ人警察官」に取材を行ったり、日本への観光客数が増えていることを受けて「日本の観光に関する番組」を制作したり、多くの人の目を引く工夫がされています。また、NHKは在日外国人にも目を向けており、日本で災害が起きた際に、きちんと危機管理ができるような番組作りを行っているようです。このように在外邦人だけでなく、在日外国人やアジア地域の外国人に向けて、日本と同じ規定の中で少しずつ工夫している点がおもしろいなと感じました。また、さまざまな社会問題や歴史的関係がありながらも、共に成長していこうという「共創観念」を大切にしており、まさに「共生マインド」を掲げている地球社会共生学部の理念と一致していると感じました。これらのお話を聞いて、さらにNHKやNHK World、その他テレビ業界に興味を持つようになりました。
今回の見学会は、ただ見学し学んだだけではなく、自分自身と向き合うきっかけにもなりました。アジア支局を統括し海外経験の多い島崎さんと対話し、自分の「行動力のなさ」や「遠慮しがちな性格」に気付かされました。私はいつも「一歩進みたいけれど他人の目が気になる」、「目立つのが怖い」と感じてしまいます。しかしもっと貪欲に学び、知りたいと思わなければ、何事も自分の手で掴むことはできないと考えさせられました。残り少ない留学生活と、帰国後からの生活、すぐに変わるのは難しいですが、もっと貪欲に周りの目を気にせずに色々なことに積極的になろうと決意することができました。このような機会をいただくことができ、林拓也先生(地球社会共生学部 教授)および島崎浩さんには本当に感謝しております。