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NEWS(地球社会共生学部)

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2023.03.21

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石井あゆ美さん(地球社会共生学部)が国際開発学会 第33回全国大会にて「優秀ポスター発表奨励賞」を受賞し、青山学院校友会大学部会から表彰されました

地球社会共生学部4年生の石井あゆ美さんが、2022年12月3日、4日(日)に明治大学にて開催された国際開発学会第33回全国大会にて「優秀ポスター発表奨励賞」を受賞しました。そして、この石井さんの受賞は青山学院及び校友会への功績と認められ、青山学院校友会大学部会からも表彰されました。

以下、石井さんからの報告です。

国際開発学会「優秀ポスター発表奨励賞」は、ポスター発表において、優れた研究成果と今後の国際開発研究における大きな展開が期待される発表に対して贈られる賞として二位入賞にあたるものです。今大会のポスターセッションに参加した9名の学生のなかで、唯一の学部生だったこともあり、とても緊張しましたが、このような栄誉ある賞をいただくことができ、たいへん光栄に思います。
私は、地球社会共生学部の桑島ゼミで途上国の開発問題や教育格差について学び、卒業研究では、日本の教育現場に着目し、言語や文化背景の違いから取り残されがちな外国につながる子どもに対する教育支援のあり方を研究テーマに選びました。学会発表では、その研究の成果をまとめ、「日本における多様な教育ニーズに即した「包摂的かつ公正で質の高い教育」の実現に向けた課題—神奈川県における外国につながる子どものノンフォーマルな学び場と学校教育との関係性の考察から—」と題したポスター発表を行いました。
卒業研究では、文献調査に加えて、神奈川県内の公立小中学校の教員や学校外で学習支援教室等を主催している団体の関係者計11名へのインタビュー調査を行いました。それぞれの教育現場の実態や、外国につながる児童のニーズに対応する上での強みと弱み、相互の連携の状況を調べ、学校教育とノンフォーマルな学びの場の連携の必要性、今後のあり方について考察を行いました。
国際開発学会での発表を思い立った理由は、卒業研究へのモチベーション維持と自分自身の成長に繋がると思ったためです。卒業後に海外大学院に進学したいと考えていましたので、大学院での研究に通ずる意義ある卒業研究にしたいという気持ちもありました。学会発表を一つの目標に掲げ、卒業研究に励みました。
4年後期は、卒業研究のインタビュー調査を続けながら、学会発表と論文執筆の準備を進めましたが、すべてが初めての経験でした。実地調査も思い通りにならないことが続き、計画を修正しながらの調査実施でした。最後に最も苦労したのは、初めてのポスター作成です。発表は、参加者が自由に会場のポスターを見て回る形式の発表のため、参加者の目に留まるようなビジュアルで簡潔でわかりやすい説明が求められます。そのため、情報を取捨選択し、図や表を活用しながら見やすいポスター作りに努めました。

そして、思いがけないことに「優秀ポスター発表奨励賞」をいただくことができました。学会での授与式において、審査講評として、丁寧な質的調査と分析、緻密なポスター構成への評価をいただいたことも喜びです。初めは、学部生でありながら学会に参加することに大きな不安がありましたが、研究の成果を多くの参加者に興味をもって見ていただき、質問や議論もいただいたことで、小さな研究成果であっても学問的価値のあるものだとの自信につながりました。本学卒業後は英国大学院に進み、途上国のジェンダーと教育について、より専門的に学ぶ予定です。

これから卒業研究に励まれる後輩の皆さんも、学会発表など、研究成果を外部で発表する機会にぜひ挑戦されてみてはいかがでしょうか。

地球社会共生学部4年 石井あゆ美 (GSC 5期)

第33回全国大会「優秀ポスター発表賞」選考結果(国際開発学会ホームページより)