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EVENT(学外講座)

SCHEDULED

2022.10.15 - 2022.11.5

TITLE

【相模原キャンパス公開講座】これからの「コミュニティ」を考える

講座概要

対面またはオンライン配信
2022/10/15 ~ 11/5 毎土曜日 13:00~14:30(初回のみ14:40)

地域におけるスポーツ・社会教育施設・子育て支援・家族と福祉というそれぞれの観点から、コミュニティの持つ豊かで多様な可能性とコミュニティを形成する人々の生活について議論していきます。

講座申し込み

第1回 2022/10/15(土)地域スポーツを核としたまちづくり

コミュニティ人間科学部コミュニティ人間科学科 准教授
田原 陽介[TAHARA Yosuke]

 地域にとってスポーツは必要なファクターです。地域のスポーツはこれまで、子どもから高齢者に至る誰もが日常的にスポーツに親しむことができる環境を提供し、スポーツによる精神的な充足感や楽しさ、喜びをもたらし、心身の健全な発達を促す大きな役割を果たしてきました。また、成人のスポーツ人口も上昇傾向にあります。成人の週一回のスポーツ実施率は、右肩上がりに上昇し、2021年は56.4%となっており、20年前の1991年は27.8%であったので倍増しています。
 また近年は、違った角度から地域のスポーツが注目を集めています。人口減少、そして少子・高齢化はどの自治体もこれから避けられない中、地域を活性化させる上で、スポーツが持つ力というのは、大きな位置づけになっています。全国的にも、プロスポーツチームの合宿の誘致、イベントの実施などにより、まちづくりに成功している都市が沢山あります。一方でコンテンツを育て、生かしきれずに停滞している都市もあるのが実情です。そのようなことから、2000年以降、「スポーツによるまちづくり」や「スポーツ都市戦略」、「スポーツと地方創生」といったテーマの本が次々と出版されるなどしました。これには、法律やスポーツ政策の中で、スポーツの地域活性化の効果が強調され、地方行政に関わる法律の改正により、スポーツは観光やまちづくりなど他の行政分野と一体的な推進が容易となり、スポーツによる地域活性化戦略が各地で展開されるようになりました。
 このような背景から、従来の地域住民のスポーツ活動に加えて、スポーツの力を利用し、各地域が持つ多様な社会課題を解決し、地域経済活性化に貢献する好事例が各地で行われています。本講義では、各地のスポーツを核においたまちづくりの事例を紹介しながら、どのような社会的、もしくは経済的便益があったのかを説明していきます。また、なぜスポーツを核にしたまちづくりをすることになったのか、その経緯を説明したうえで、スポーツのまちづくりの課題はどこにあるのかについても解説していきます。

講師プロフィール

青山学院大学 コミュニティ人間科学部コミュニティ人間科学科 准教授
田原 陽介[TAHARA Yosuke]

筑波大学大学院修士課程修了。環太平洋大学体育学部准教授を経て、現在青山学院大学コミュニティ人間科学部准教授。専門分野はスポーツマネジメント、地域スポーツ。主な著書「基本スポーツマネジメント」「陸上競技指導教本」他。

第2回 2022/10/22(土)コミュニティと公民館・図書館・博物館

コミュニティ人間科学部コミュニティ人間科学科 准教授
大木 真徳 [OKI Masanori]

「コミュニティ」という言葉は、さまざまな意味合いで用いられていますが、「地域社会」と同義として扱われていることが少なくありません。いっぽうで、両者を意識的に使い分けている場合もあります。たとえば、そこに住む人々の関係や生活のあり方からみて、理想的な状態が実現されている地域社会のことをコミュニティと言うことがあります。その場合、コミュニティとは、無条件にはじめからあるものではなく、地域社会で作り出していことが目標となるものになります。
 地域社会には、そうしたコミュニティを作り出していくためのしくみが用意されています。国や都道府県・市町村は、地域づくり・地域振興を目的としたさまざまな制度や施策を展開していますし、自治会・町会のような住民組織もコミュニティを作り出すための具体的なしくみといえるでしょう。そして、この講義で取り上げる公民館・図書館・博物館といった施設も、その役割が期待されるものです。
 公民館については、もしかしたら聞きなじみのない人がいるかもしれませんが、図書館というと、本を借りるところ、あるいは、博物館というと、展示をみるところ、といった具合にそれぞれの施設をイメージする人が多いでしょう。一見すると、コミュニティを作り出すこととは無縁にも思える、こうした施設も地域社会での多様な活動を通して、その充実・発展に貢献しています。
公民館・図書館・博物館は、一般的に「社会教育施設」というものに位置づけられます。この講義では、これまでの社会教育施設をめぐる議論やそこでの実践を紹介しつつ、コミュニティを作り出すうえで、どのような役割が期待されてきたのかを振り返ります。身近にあるけれども意外と知られていない公民館・図書館・博物館の地域社会での役割について、あらためて考えていただく機会になれば幸いです。

講師プロフィール

青山学院大学 コミュニティ人間科学部コミュニティ人間科学科 准教授
大木 真徳 [OKI Masanori]

レスター大学(英国)博物館学研究科博士課程修了(Ph.D. in Museum Studies)。日本学術振興会特別研究員(PD)を経て、現在青山学院大学コミュニティ人間科学部准教授。専門分野は博物館学・社会教育学。主な著書『社会教育の施設論』(共編著、学文社、2015年)、『生涯学習支援の基礎』(共編著、学文社、2022年)。

第3回 2022/10/29(土)コミュニティの中で「今、求められる子育て支援」

コミュニティ人間科学部コミュニティ人間科学科 教授
湯川 秀樹 [YUKAWA Hideki]

 現在、次世代の社会を担う子ども一人一人の健やかな成長を国民全体で考え支えるために、総合的な子ども・子育て支援が推進されています。
 国や自治体等は、子育てに係る経済的負担の軽減、安心して子育てができる環境整備など、様々な施策を講じていますが、ここではそうした国や自治体などで推進されている子育て支援について概観しながら、コミュニティの中で求められる子育て支援の在り方についてシンポジウム形式で問うことにします。
 特に、国や自治体等において、子育て支援とは何か、どのように行われるのかなど子育て支援の基本的な捉えや、子育て支援の実践、先進的な子育て支援などについても可能な限り触れられるようにします。
 なお、この講義題目・概要等に係る用語について、子育て支援、子育ての支援のように使われることがありますが、ここでは一般的に使用されていると思われる「子育て支援」を使うこととします。

講師プロフィール

青山学院大学 コミュニティ人間科学部コミュニティ人間科学科 教授
湯川 秀樹 [Yukawa Hideki]

広島県生まれ。広島大学大学院教育学研究科幼児学専攻修士課程修了。専門は幼児教育学。主に大学にて教員・保育士養成に従事し、その間、国公私立幼稚園での実践指導、関係団体並びに都道府県教育委員会、文部科学省等主催各種研究会等にて指導助言、講演等を行うとともに、文部省・文部科学省の各種調査研究協力者等を歴任。平成18年文部科学省入省。初等中等教育局幼児教育課幼児教育調査官、初等中等教育局視学官(幼児教育課教科調査官・国立教育政策研究所フェロー併任)歴任後、令和3年退官。現在、青山学院大学コミュニティ人間科学部教授、文部科学省初等中等教育局視学委員など。

第4回 2022/11/5(土)家族の多様性を支える福祉とコミュニティ

コミュニティ人間科学部コミュニティ人間科学科 教授
横堀 昌子 [YOKOBORI Masako]

 あなたにも家族がおられ、住まう地域があり、かけがえのない人生を歩んでいると思います。本講義では、人が人として育ち、社会に生きることの価値やその可能性について、家族の多様性をとらえながらともに考えます。実親・家族と離れた子ども、障がいのある人、複合的な生活課題・福祉課題を抱えた大人たち。講師は、そうした非血縁の人たちと暮らしをともにし、ソーシャルワーカーとして生きてきた者です。行政による施策の検討や民間の福祉施設・家庭養護の実践にも携わってきました。そこで、地域が家族・家庭を支えるコミュニティとして機能するとはどういうことか、国内外の福祉の現状も背景に検討します。
とくに、子どもの福祉に引き寄せてみます。どの子どもも、未来に向かってのびゆく力と可能性をもっています。一方、子どもと家族は今、どのような状況を生きているでしょう。次代を担う子どもの、そして大人を含む人間の「福祉(しあわせ)」とは何でしょうか。
あらゆるいのちを生きる子どもとその家族の伴走型支援を手がけるのが子ども家庭福祉です。血縁・非血縁の家族を生きる子ども。「子どもの貧困」、子ども虐待、病気や障がい等、個別に多様な状況を生きる子ども。子どもの権利とは何かが問われます。課題も横たわる中、子どもや家族の多様なニーズをふまえ、地域では社会的養護・養育が展開されています。医療・教育・心理、司法等、関連分野とも連携・協働して働く専門分野です。子どもの育ちの保障、家族支援につながることを目指し、社会福祉(ソーシャルワーク)の専門性を用いて取り組みが重ねられているのですが、それらはそもそもなぜ必要でしょうか。本講義では、人やその家族が抱える福祉ニーズを社会的背景と文脈の中でとらえ、親子関係、福祉支援の実際、福祉サービスを支える福祉の価値と思想にせまります。福祉の前提となる人間観、支援観にもふれます。コロナ禍もあり生活課題・福祉課題がより顕在化している現在の日本。はたして豊かな社会といえるでしょうか。第三者がかかわることに期待をもてるでしょうか。ご自身の生活も重ね合いながら地域に生きる基盤をともに考える時間にと願います。

講師プロフィール

青山学院大学 コミュニティ人間科学部コミュニティ人間科学科 教授
横堀 昌子 [YOKOBORI Masako]

明治学院大学大学院社会学研究科社会福祉学専攻博士後期課程単位取得満期退学。児童養護施設東京育成園、ファミリー・グループホーム横堀ホームで諸事情にて家族と離れた人たちの支援に携わった後、青山学院女子短期大学子ども学科教授を経て、現在青山学院大学コミュニティ人間科学部教授。専門分野は、子ども家庭福祉、社会的養護、里親支援、ソーシャルワーク。主な著書『シリーズみんなで育てる家庭養護〈里親・ファミリーホーム・養子縁組〉~ネットワークによるフォスタリング』明石書店、2021年(共同)他

講座申し込み

申込期間 2022年9月1日(木)~14日(水)
受講料 1,300円
申込方法 相模原キャンパス公開講座は相模原市・座間市と共催で、市民大学青山学院大学コースとして実施しています。以下の市民大学ウェブサイトで申込方法をご確認の上、お申し込みください。なお、 受講者多数の場合は抽選を行う場合がありますのであらかじめご了承ください。
注意事項 (1)諸事情により講義題目・内容・講師・実施教室等に変更が生じる場合があります。
(2)講座は4回の講義で構成されております。1回だけの参加等はご遠慮ください。
(3)本学では駐車場・駐輪場のご用意がありません。車輛でのご来校はご遠慮願います。
(4)校舎内での喫煙、および教室内の飲食は禁止しております。ご理解のほどお願いします。
(5)講義途中の伝言・電話等による呼び出しは一切受け付けておりません。教室内での携帯電話等のご使用もお控えください。
(6)諸事情によりやむを得ず休講する場合がありますのでご了解ください。休講に関するお知らせはウェブサイトあるいは下記お問い合わせ先にてご確認ください。
(7)講師や他の受講生等に迷惑をかける行為や係員の指示に従わない場合は受講をお断りすることがあります。
(8)受講生の個人情報は本学の「学校法人青山学院個人情報保護に関する規則」に基づき、適切な対応に努めます。
(9)オンライン配信を選択した場合、安定した通信環境のご用意をお願いします。
申込期間 2022年9月1日(木)~14日(水)
受講料 1,300円
申込方法 相模原キャンパス公開講座は相模原市・座間市と共催で、市民大学青山学院大学コースとして実施しています。以下の市民大学ウェブサイトで申込方法をご確認の上、お申し込みください。なお、 受講者多数の場合は抽選を行う場合がありますのであらかじめご了承ください。
注意事項 (1)諸事情により講義題目・内容・講師・実施教室等に変更が生じる場合があります。
(2)講座は4回の講義で構成されております。1回だけの参加等はご遠慮ください。
(3)本学では駐車場・駐輪場のご用意がありません。車輛でのご来校はご遠慮願います。
(4)校舎内での喫煙、および教室内の飲食は禁止しております。ご理解のほどお願いします。
(5)講義途中の伝言・電話等による呼び出しは一切受け付けておりません。教室内での携帯電話等のご使用もお控えください。
(6)諸事情によりやむを得ず休講する場合がありますのでご了解ください。休講に関するお知らせはウェブサイトあるいは下記お問い合わせ先にてご確認ください。
(7)講師や他の受講生等に迷惑をかける行為や係員の指示に従わない場合は受講をお断りすることがあります。
(8)受講生の個人情報は本学の「学校法人青山学院個人情報保護に関する規則」に基づき、適切な対応に努めます。
(9)オンライン配信を選択した場合、安定した通信環境のご用意をお願いします。

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    さがまちコンソーシアム事務局

    〒252-0307 相模原市南区文京2-1-1

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