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EVENT(学外講座)

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2023.06.17 - 2023.07.15

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【青山キャンパス公開講座】SDGsとサーキュラーエコノミ―を意識した地域ブランド戦略

講座概要

対面またはオンライン配信
2023/06/17 ~ 07/15 毎土曜日 11:00~12:30(初回のみ12:40)

SDGsとサーキュラーエコノミ―に対する関心は世界的に高まっている。日本の取り組みを見ると、まだまだ公的機関や大企業が中心であり、中小企業、地域ブランドを推進する団体や地方自治体での取り組みは非常に少ない。本公開講座は、中小企業、地域ブランドに注目し、直面する問題点や先進的な取り組みについて紹介し、今後の方向性について考察していく。

講座申し込み

第1回 2023/06/17(土)SDGsとサーキュラーエコノミ―(CE)を意識した地域ブランド戦略の基本

経営学部マーケティング学科 教授
薄上 二郎[USUGAMI Jiro]

最初に、SDGsとサーキュラーエコノミー、地域ブランド戦略の基本事項、両者の関係を整理する。第1回目は、次のような内容で説明していく。
第1に、基本となるキーワードを説明する。SDGs、サーキュラーエコノミ―、ESG、マテリアリティ、ウエルビーイング、サステナブルツーリズム、地域ブランドなどを解説する。
第2に、SDGsとサーキュラーエコノミーと経営学的な見方との関係を説明する。SWOT分析、競争戦略論、組織変革論のモデル、意味のイノベーションというアプローチを使って図解説明する。また、推進することのメリットとディメリット、インパクトなど、SDGsを中小企業の経営や地域ブランド戦略に生かすということの影響をロジックモデルで解説してみたい。
第3に、海外における先進的な取り組みについて説明する。事例としては、主に、EU諸国(オランダ、ドイツ、イタリアなど)を取り上げる。また、非常に情報量の多い中でどの情報が注目に値するのかを説明していく。
第4には、次回以降の講座のアウトラインを示す。場合によっては、準備してほしい内容などを示す。

<プロフィール>
青山学院大学 経営学部マーケティング学科 教授
薄上 二郎 [USUGAMI Jiro]
筑波大学大学院経営・政策研究科修士課程修了、米国・ジョージ・ワシントン大学大学院博士課程修了(Ph.D)。大分大学経済学部教授を経て、2011年4月より青山学院大学経営学部教授。青山学院大学SDGs人材開発パートナーシップ研究所客員研究員、青山ヒューマン・イノベーション・コンサルティング株式会社(青山Hicon)取締役。専門分野は、国際経営論と異文化マネジメント。2018年~2019年、イタリア・ベネチアにあるカ・フォスカリ大学経営学部客員研究員。主な著書は『地域ブランドのグローバルデザイン』白桃書房、2020年11月。

第2回 2023/06/24(土)地域中小企業の取り組み事例の紹介

青山学院大学 名誉教授
安田 洋史[YASUDA Hiroshi]

SDGsとサーキュラーエコノミーへの取り組みは広く社会に浸透しつつありますが、人材や組織体制に余裕がない地域中小企業にとって、その取り組みには様々な困難が伴います。取り組みを始めたいが、何をどのようにしたら良いかわからない;今の取り組みで十分かどうか不安だ、何をどこまでやればよいのかわからない;もっと経営と一体化した取り組みをしたいが、どう進めたら良いかわからない。中小企業の経営者からはこのような悩みの声が聞かれます。
本講座では、地域でSDGsやサーキュラーエコノミーに取り組むいくつかの中小企業の、具体的な取り組み事例を取り上げます。経営者に対するインタビューに基づいて、取り組みを始めたきっかけや、従業員の参画、顧客やサプライヤーとの連携、社会への情報発信、地域への貢献など、それぞれの取り組みの特徴について紹介します。またこのような取り組みが、それぞれの事業に与えた影響や、今後さらにレベルアップするための課題についても言及します。
地域の中小企業がSDGsやサーキュラーエコノミーに取り組むにあたっては、画一的なやり方があるわけではありません。事業内容や経営環境、これまでの経験などに応じて各社各様のアプローチの方法があると言えます。このような方法を整理したうえで、それぞれの取り組みを地域中小企業の価値向上と持続的な成長に繋げていくためには、どのような点に留意する必要があるかについても考察したいと思います。

<プロフィール>
青山学院大学 名誉教授
安田 洋史[YASUDA Hiroshi]
青山学院大学SDGs人材開発パートナーシップ研究所客員研究員、青山ヒューマン・イノベーション・コンサルティング株式会社取締役。株式会社東芝での勤務を経て2010年、青山学院大学経営学部教授。同就職部長、経営学部長、大学院経営学研究科長を経て2022年より現職。
中小企業のSDGs経営の取り組みやサーキュラーエコノミー政策の国際比較を研究。東京大学工学部卒業、マサチューセッツ工科大学経営大学院修了、東京工業大学大学院博士後期課程修了(博士、経営工学)。 著書に「競争環境における戦略的提携」「新版 アライアンス戦略論」など。

第3回 2023/07/01(土)業界団体・個別企業の取り組み事例の紹介

有限会社サステイナブル・デザイン 代表取締役 
西原 弘 [NISHIHARA Hiroshi]

本講座では、SDGsとサーキュラーエコノミーにかかわる重要概念の解説をした上で、講師が長年、調査・コンサルティング業務でかかわってきた業界や地域の取組事例を紹介し、最後にまとめとして循環経済を進めることがどのようにSDGs達成に貢献するかをご説明します。
【重要概念の解説】
・「サステイナブル(Sustainable)」のルーツとヒストリー
・「持続可能な開発(Sustainable Development)」の定義とSDGsのビジョン
・「循環型社会(Sound Material-Cycle Society)」と「循環経済(Circular Economy)」の違い
【取組事例の紹介】
・印刷業界における取組(業界団体事例、個別企業事例)
・古紙卸売業界における取組(業界団体事例、個別企業事例)
・産業廃棄物業界における取組(業界団体事例、個別企業事例)
・条件不利地域(離島・過疎地域等)における取組(海外事例、国内事例)
【まとめ】
・循環経済を進めることによるSDGs達成への貢献

<プロフィール>
有限会社サステイナブル・デザイン 代表取締役 
西原 弘 [NISHIHARA Hiroshi]
学生時代の1990年以来、「サステイナブル」をライフワークとし、中小企業から上場企業まで、経営計画・事業開発・資金対策・人材育成・情報開示の面からサステイナビリティ経営を支援している。
【略歴】東京大学文学部社会学科卒業、株式会社三菱総合研究所研究員を経て2002年12月~有限会社サステイナブル・デザイン代表取締役。2020年度~青山学院大学SDGs人材開発パートナーシップ研究所客員研究員。
【資格・登録等】認定経営革新等支援機関、キャッシュフローコーチ、技術士(衛生工学部門)、エコアクション21審査員、環境カウンセラー(市民部門)
【書籍】「銀行業務検定試験CBT実施『サステナブル経営サポート』対策問題集(2022年6月、経済法令研究会)

第4回 2023/07/08(土)地産地消・循環型の地域産業と地域ブランドの創生を目指して―CE経営戦略と研究開発を基盤として-

経営学部経営学科 教授 
玉木 欽也[TAMAKI Kinya]

従来の地域産業・雇用創生の施策として、地域資源を活用した6次化商品開発・販売(第1次・2次・3次産業の融合)や、内閣府の施策としてSDGs未来都市事業において先進的な自治体モデルの採択・支援をする様々な事業が推進されてきました。
本講座では、SDGsとサーキュラーエコノミ―の新たな視点から、地産地消・循環型の地域産業と地域ブランドの創生を目指した「未来まちづくり」について考えてみます。
その未来まちづくりを実現するためには、CE経営戦略と研究開発を基盤となることを提言します。具体的な講座内容を、以下に示します:
・エレン・マッカーサー財団が提唱する「バタフライ・ダイアグラム」:再生可能資源の循環に向けた「生物的サイクル」と、枯渇資源の循環に向けた「技術的サイクル」
・上記の「生物的サイクル」と「技術的サイクル」を融合した「未来まちづくり」のデザイン:1次・2次・3次産業が融合した「未来まちづくり」の姿
・CE経営戦略に向けた先進企業事例の紹介と「未来まちづくり」デザインへのヒント
・CE経営戦略に向けた研究開発と「未来まちづくり」デザインへのヒント:科学研究費 基盤研究(B)(一般)「SDGs生産消費責任を果たす循環型経済の新理論とシステム技法の開発・実証と普及(課題番号22H01717))」(2022-2025年度、研究代表者 玉木欽也)

<プロフィール>
青山学院大学 経営学部経営学科 教授 
青山ヒューマン・イノベーション・コンサルティング株式会社(青山Hicon) 代表取締役
青山学院大学 総合プロジェクト研究所SDGsパートナーシップ研究所 所長
玉木欽也[TAMAKI Kinya]
【学歴】早稲田大学理工学研究科博士後期課程単位取得(1989年工学博士 早稲田大学)。
【主な研究領域】ビジネスモデル・イノベーション、顧客創造戦略、未来戦略デザイン、SDGs地方創生
【主な著書】玉木欽也編著『ビジネスモデル・イノベーションのケーススタディ』中央経済社、2021年。
玉木欽也編著『未来戦略デザイン・ビジネスプロデューサー』、博進堂、2019年。
玉木欽也単著『ビジネスモデル・イノベーション -未来志向の経営革新戦略―』中央経済社、2018年。
玉木欽也編著『着地型観光のつくり方 -地方創生ディレクター』、博進堂、2017年。
玉木欽也編著『観光立国に向けた産学官連携事業の総合演出家 ―地方創生プロデューサー』、博進堂、2017年。 

第5回 2023/07/15(土)持続可能な観光(サステナブルツーリズム)と地域ブランド戦略

経営学部マーケティング学科 教授
薄上 二郎[USUGAMI Jiro]

これからの地域ブランド戦略で重要な領域は、ツーリズムの分野であろう。現在、注目を集めている一つに持続可能な観光 (以下、サステナブルツーリズム)がある。この定義は、国連世界観光機関(UNWTO)によると、「訪問客、業界、環境および訪問客を受け入れるコミュニティーのニーズに対応しつつ、現在および将来の経済、社会、環境への影響を十分に考慮する観光」としている。
インバウンド観光客の増加が期待される中で、持続可能な観光の重要性は今後ますます高まるであろう。それぞれの地域の強みを活かしながら、オリジナリティの高い取り組みで、地域の活性化、雇用創出につながる活動が求められている。講座の内容は以下を予定している。
第1に、サステナブルツーリズムにかかわる基本用語の定義、SDGsと関係性、メリット、ディメリットの確認をする。
第2に、国連世界観光機関や日本の観光庁、地方自治体など、政策的な視点からの主要な論点を整理する。
第3には、先進事例とされる海外の事例(ポルトガル、イタリア・ヴェネチアなど)や日本の事例を取り上げ、現在直面する問題点や今後の取り組みの方向性を整理する。
最後に、第1回目からだ5回目までの講座の重要なポイントを整理・補足し、「SDGsとサーキュラーエコノミ―を意識した地域ブランド戦略」についてまとめてみたい。

<プロフィール>
青山学院大学 経営学部マーケティング学科 教授
薄上 二郎 [USUGAMI Jiro]
筑波大学大学院経営・政策研究科修士課程修了、米国・ジョージ・ワシントン大学大学院博士課程修了(Ph.D)。大分大学経済学部教授を経て、2011年4月より青山学院大学経営学部教授。青山学院大学SDGs人材開発パートナーシップ研究所客員研究員、青山ヒューマン・イノベーション・コンサルティング株式会社(青山Hicon)取締役。専門分野は、国際経営論と異文化マネジメント。2018年~2019年、イタリア・ベネチアにあるカ・フォスカリ大学経営学部客員研究員。主な著書は『地域ブランドのグローバルデザイン』白桃書房、2020年11月。

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