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理工学研究科化学コースの波多野さや佳さん(博士・後期3年)の研究発表が「日本化学会第92春季年会(2012)」で「学生講演賞」を受賞(学年は当時)

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2012.5.25

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理工学研究科化学コースの波多野さや佳さん(博士・後期3年)の研究発表が「日本化学会第92春季年会(2012)」で「学生講演賞」を受賞(学年は当時)

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理工学研究科化学コースの波多野さや佳さん(当時、博士後期課程3年・阿部二朗教授研究室所属)の研究発表が、2012年3月25日(日) ~ 28日(水) 、慶應義塾大学(日吉キャンパス・矢上キャンパス)で開催された「日本化学会第92春季年会(2012)」において、「学生講演賞(CSJ Student presentation Award 2012)」を受賞しました。
この賞は、日本化学会が年1回開催する年会で、特に優れた研究発表を行った学生発表者におくるものです。

波多野さんの研究発表題目は、「特異なフォトクロミズムを示すビナフチル架橋型イミダゾール二量体」です。
フォトクロミズム*現象をおこす分子の大多数は、1)光を照射する前の分子(分子A)は無色体で、光をあてた後、有色になる、2)光の作用によって、分子Aと分子Bの間で変化するという特徴があります。しかし、波多野さんは、阿部研究室で研究を行っているフォトクロミック分子(HABI**)に柔軟性の高い骨格(ビナフチル架橋基)を導入することによって、光を照射する前の分子(分子A)が着色体となり、光を照射することによって消色反応(無色になる)が起こることに成功。さらに、この反応過程が(分子A-分子C-分子B)の3分子間で変化が生じるという珍しい特徴を有していることを明らかにしました。

波多野さんの研究は、報告例の少ない3分子間のフォトクロミック現象をおこすことに成功したことに加え、プレゼンテーションや質疑応答の態度が「学生講演賞(CSJ Student presentation Award 2012)」に値すると認められました。
なお、波多野さんは、これまでに、「6th International Symposium on Organic Photochromismベストポスター賞(2010年10月)」「第5回有機パイ電子系シンポジウム ポスター賞(2011年11月)」を受賞しています。

*フォトクロミズムとは・・・分子Aに特定の波長の光を照射することで分子の構造が変化して分子Aとは異なる分子Bになり、その結果溶液の色や分子の性質が変化します。しかしながら変化した分子Bに別の波長の光を照射したり、室温程度の熱を加えると元の分子Aに戻る現象のことを指します。このフォトクロミズム現象を利用したものとして、例えばサングラスなどがあげられます。

 

** HABIとは・・・阿部二朗研究室で研究を行っているフォトクロミズム分子。従来のフォトクロミズム分子は、光をあててから有色になるまでの時間と光を遮断してから無色になるまでの時間が長いのに対し、阿部研究室で開発したHABIは、有色になるまでの時間と無色になるまでの時間が短いのが特徴。