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理工学研究科博士前期課程2年の川崎静香さんが「第33回日本熱物性シンポジウム学生ベストプレゼンテーション賞」を受賞

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2012.11.26

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理工学研究科博士前期課程2年の川崎静香さんが「第33回日本熱物性シンポジウム学生ベストプレゼンテーション賞」を受賞

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2012年10月3日(水)~ 5日(金)の3日間にわたり、大阪市立大学杉本キャンパスにて開催された「第33回日本熱物性シンポジウム」で、理工学研究科博士前期課程2年(機能物質創成コース)の川崎静香さん(重里研究室)が「学生ベストプレゼンテーション賞」を受賞しました。

この賞は、日本熱物性学会が年1回開催する同シンポジウムにおいて、研究への寄与、新しさへのチャレンジ等の審査項目のもと、特に優秀な研究発表を行った学生発表者におくられるものです。今回のシンポジウムでは、推薦された大学院生28名が研究発表を行い、審査のうえ計4名に「学生ベストプレゼンテーション賞」がおくられました。

受賞した研究発表は「酸化物薄膜と金属薄膜の界面熱抵抗に関する研究」です。
記録媒体等に応用可能な断熱性のある界面(薄膜と薄膜の間)をつくるにあたっては、ナノメーターサイズの金属薄膜と金属薄膜の間に酸化物薄膜をはさみこむ方法が考えられ、金属と酸化物の組み合わせやはさみこむ酸化物薄膜の厚さによって、熱伝導の値が大きく変化します。現在、これらの現象を理論的、実証的に解明しようという研究が世界中で行われていますが、川崎さんは今回の発表で、これまで仮説として論じられていた金属と酸化物の組み合わせを実際に試し、さらに多くの異なる膜厚の組み合わせの多層膜を作製し、熱伝導の数値を計測しました。川崎さんが計測した数値は、これまでにない精度の高い(絶対精度のある)貴重なデータであるため、今後、ナノデバイス、次世代の大型ディスプレイ、太陽電池をはじめとするエネルギー高効率化のための様々な機能性デバイス開発の際の設計指針となる有益なデータとして注目されています。また、中間層の膜厚が1nmより薄くなった場合に、特殊な量子論的な効果が熱拡散現象にも発現することを示唆しました。

川崎さんの発表は、「金属や絶縁体等の無機物質界面での熱伝導に関して本質的な知見を与えるものである」との講評が示すとおり、研究内容が優れていたことが評価されると同時に、高精度の多層膜サンプル作製とデータ計測という地道な作業に勤勉に取り組んだ姿勢も認められ、今回の受賞にいたりました。

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