TOP

NEWS

POSTED

2014.05.09

TITLE

飯田遼平さん(理工・博士前期1年)の研究発表が、「衝撃波シンポジウムBest Presentation Award」を受賞(学年は当時)

飯田遼平さん(現在、理工学研究科機械創造コース2年。受賞当時、理工学研究科機械創造コース1年・林光一研究室所属)の研究発表が、2014年3月5日(水)~ 7日(金) に青山学院大学で開催された「平成25年度衝撃波シンポジウム」において、「平成24年度衝撃波シンポジウムBest Presentation Award」を受賞しました。
同賞は、日本衝撃波研究会*が、前年度に行われた衝撃波シンポジウム(年1回開催)において発表を行った32歳以下の若手研究者の中で、研究発表が優秀と認められた上位3名の者に対しておくるものです(ちなみに、平成24年度のシンポジウムでは、120名の研究者が発表を行いました)。

飯田さんの研究発表題目は、「デトネーションの数値解析への新しいスキームの導入」です。デトネーションとは超音速(音の速さの何倍もの速さ)で伝播する燃焼波を指しますが、化学反応等を考慮し、より精度の高い計算をする場合には、JAXAや各大学に置かれている大型計算機を何ヶ月も使用する必要があります。飯田さんは今回、デトネーション現象の計算に新たな計算手法を用いて、大型計算機での計算時間を短縮するとともに、実際の実験では詳細に把握できない複雑なデトネーション現象を解析結果として得ることに成功しました。
今後、飯田さんが使った計算手法が広く利用されることによって、より詳細にデトネーション現象を解明することができ、研究の進展が期待されます。
飯田さんの研究は、デトネーション現象の実験では詳細に把握できない現象を精度の高い計算数値解析によって示したことに加え、発表をわかりやすくまとめ、説明したことが「Best Presentation Award」にふさわしいと評価されました。

*日本衝撃波研究会・・・
米国と旧ソビエト連邦の宇宙開発競争の刺激を受けて、1960年初期から東京大学航空研究所(現在のJAXA宇宙科学研究所の前身)および京都大学超空力研究施設を中心に、東北大学流体科学研究所も加わって衝撃波研究を推進している歴史ある学会。1975年に「衝撃波シンポジウム」の前身となる衝撃工学シンポジウムを開催して以来、毎年、シンポジウムを開催し、衝撃波研究を深めている。