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2016.11.06
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陸上競技部(長距離ブロック)が「第48回全日本大学駅伝対校選手権大会」で初優勝
2016年11月6日(日)、「秩父宮賜杯 第48回全日本大学駅伝対校選手権大会」が開催され、本学チームは悲願の初優勝を勝ち取りました(記録:5時間15分15秒)。また、4年連続で次回大会のシード権を獲得しました。
「全日本大学駅伝対校選手権大会」は、大学三大駅伝(箱根駅伝、全日本大学駅伝、出雲駅伝)のひとつで、熱田神宮から伊勢神宮までの106.8km、8区間を競う大会です。
箱根駅伝は関東地区の大学で競われ、また出雲駅伝は、選抜方式がとられていますが、同駅伝大会は、全国各地区の予選を勝ち抜いたチームで競われることから「大学駅伝日本一」を決める大会ともいわれ、第48回大会には、オープン参加の全日本大学選抜チーム(東海を除く全国7地区学連からの選抜)、東海学連選抜も含め、計27チームが出場しました。
今大会4年連続6回目の出場となった本学チームは、先月(10月)に開催された出雲大学駅伝に出場したメンバーと力をつけてきた3年生、2年生を中心にメンバーが選出され、4年生2名、3年生4名、2年生2名という布陣でレースに臨みました。
本大会、各校のエースが多数配置され、レースの流れを決める1区(14.6㎞)に配置されたのは、昨年の出雲大学駅伝から本学が出場しているすべての駅伝に出場し、今回はじめて1区に起用された下田裕太選手(教育人間科学部3年)です。スタミナもあり、どこの区間でも安定した走りをみせる下田選手ですが、アップダウンの続く難コースと気温の急激な上昇、そして序盤はスローペース、中盤以降、急激にペースがあがるレース展開に苦しみ、なんとか粘りの走りでふんばるものの、トップから30秒差の8位で2区にタスキをつなぎました。
エース区間の2区(13.2㎞)を委ねられたのは、本学チームの原晋監督が「駅伝男」と称し、駅伝になると最も力を発揮する田村和希選手(経営学部3年)です。
もともとロードを得意とし、駅伝シーズンの訪れとともに調子をあげてきた田村選手は、レース開始直後から区間記録に迫る激走で前を行く選手を猛追し、6.5km付近でトップに追いつきます。田村選手は、序盤からハイスピードで走った疲れと暑さからレース終盤で少しスピードを落としますが、歯をくいしばる気迫の走りで中継点手前から再びスパートをかけて競り合いを制し、3区にトップでタスキをリレー。区間賞の走りでトップとの30秒差をひっくり返し、ゲームを振り出しに戻しました。
同大会の中で最も距離が短くスピード区間の3区(9.5㎞)に起用されたのは、原監督が「潜在能力がある」と評価し、本学の駅伝で今後のキーマンになるだろうとみている三大駅伝初出場の吉永竜聖選手(総合文化政策学部3年)です。
1年生の時からコツコツと努力を積み重ねた結果、力をつけ、ようやく三大駅伝大会出場の切符をつかみ取った吉永選手ですが、三大駅伝初出場の緊張の中、思うような走りができません。序盤でトップを奪われると、ひたすらトップから離されないように粘りの走りを展開し、調子が思うように上がらない中でもなんとかレースをまとめ、14秒差の2位で4区にタスキを渡しました。
準エース区間の4区(14.0㎞)に投入されたのは、今シーズン、主将としてチームをまとめている安藤悠哉選手(教育人間科学部4年)選手です。先月行われた出雲大学駅伝大会で区間新記録を出し、自信をつけた安藤選手ですが、レース開始直後こそ本来の走りを見せるものの、気温が高く、走りにくい気象条件の中、自分の思い描く走りができず中盤以降は苦しい展開に。主将としての意地をみせようと懸命に前を追いかけますが、徐々に差を広げられ、中継点地点ではトップから1分7秒差をつけられ2位で5区にタスキを手渡しました。
各校の監督が、後半のレース展開を占う区間として位置付けている5区(11.6㎞)に指名されたのは、今年の箱根駅伝の6区山下りで区間2位の好走をみせ、この世代のエース候補のひとりと目される小野田勇次選手(経営学部2年)です。今年の9月に5000mで13分46秒の記録を出し、平地でも力を持っていることを印象づけた小野田選手は、気温が高い中でも気迫の走りで必死に前を追いかけ2位をキープ。トップとの差を5秒つめ(1分2秒差)、区間賞の好走で6区にタスキを中継しました。
5区と同様に平らな道が続く6区(12.3㎞)を任されたのは、走りのセンスと高い潜在能力を持っていると原監督が認めている森田歩希選手(社会情報学部2年)です。もともとスタミナと走力は持ちあわせているものの、大学入学後は故障ぎみで、昨シーズンは身体づくりにつとめてきた森田選手ですが、今シーズンに入り十分な練習を積むことができ、今回、起用となりました。森田選手は、三大駅伝デビュー戦にもかかわらず、終始安定したペースを刻み、堂々とした走りを披露。先頭との差をじわりじわりとつめていき、中継点地点では、トップが十分に確認できる37秒にまで差をつめ、2位で7区にタスキをリレー。森田選手も、同区間の区間賞を獲得しました。
全区間の中で走りやすい区間とされる7区(11.9㎞)に起用されたのは、出雲大学駅伝、箱根駅伝への出場経験はあるものの、同大会は初出場となる中村祐紀選手(国際政治経済学部3年)です。勝負勘に優れ、大きい大会には慣れている中村選手は、レース開始直後から積極的にレースを進め、先頭との差をつめていきます。しかし、気温が高い中、オーバーペースで走った影響から、中盤から終盤にかけてはなかなかペースがあがらず、粘りの走りに。第7中継点では、第6中継点でタスキを受けた時よりも少し差を広げられ、トップから49秒差の2位でアンカーにタスキを託しました。
同駅伝大会最長区間であり最終区の8区(19.7㎞)に配置されたのは、安定感、スタミナ、パワーを兼ね備え、チームの大黒柱である大エースの一色恭志選手(経営学部4年)です。昨年の同大会終了後から、今大会でアンカーを走ることを志願し、レースがどのような状況で進んできたとしても「同大会で必ず優勝する」と強い決意を持ってレースに臨んでいた一色選手は、スタート直後から爆走し、ひたすら先頭を走る選手を追いかけます。そして、6km過ぎにトップを走る選手を捉えると、一気に抜き去り、差をじりじりと広げ、最後は後続に56秒差をつけて、フィニッシュ。同大会初優勝のゴールテープを切りました。
今大会、本学は6回目の挑戦で、初めて同大会を制しましたが、これはゲームの流れをかえる力を持つ大エースの一色選手だけではなく、他の選手たちも地道に練習を積み重ねてそれぞれが走力をあげ、当日の気象条件やレース状況が厳しくても、ある一定のレベルでレースをまとめる力をつけてきた結果であるといえましょう。
今回のレースは、間違いなく来年1月に開催される三大駅伝制覇(三冠)をかけて戦う「第93回箱根駅伝大会」に良い影響をもたらすレースになったといえるでしょう。
このレースで得た収穫をもとに、今後、本学陸上競技部のさらなる飛躍が期待されます。
なお、今大会6区を走った森田選手が、区間記録に近い記録で同区間を走破して区間賞を獲得したこと、本学初優勝へのレースの流れをつくったことが評価され、同大会の最優秀選手に贈られるMVP賞を獲得しました。
最後に、沿道に駆けつけて応援してくださった皆さま、テレビの前をはじめ、応援してくださった皆さまに、お礼申し上げます。ありがとうございました。
また、今後も引き続き、応援してくださいますよう、お願い申し上げます。
【原晋監督コメント】 応援ありがとうございました。 今回は、当初、4区の時点でトップにたっているレース展開を思い描いていたが、予測がはずれ、ハラハラしたレース展開になった。しかし、選手たち全員が、頑張ってくれた結果、全日本大学駅伝で初優勝を飾ることができて、本当にうれしい。 正直、4区が終わった段階では、優勝できるかどうかはわからないと思ったが、勝負のポイントは、5区だった。5区の小野田選手が踏ん張り、トップとの差を5秒つめてくれた。その後、6区の森田選手も25秒、先頭との差をつめてくれたが、5区小野田選手の5秒が非常に大きかったと感じている。そして、前が見える位置でアンカーの一色選手にタスキがわたり、一色選手が150点~200点の走りをしてくれたおかげで優勝できたと思う。 ただ、この優勝は、今回のレースを走った選手たちだけでなく、今日走らなかった選手をはじめ、これまで私がチームを率いてから13年間1期生から積み上げてきた力を結集した成果だと思う。 これで今年度の三大駅伝制覇の挑戦権を得た。三冠を狙うチャンスはあると思うので、三冠を狙っていきたい。 引き続き、応援よろしくお願いします。 |
区間 | 走者氏名 | 記録 上段:個人記録 下段:通過記録 |
順位 上段:区間順位 下段:通過順位 |
1区 (14.6km) |
下田 裕太 (教育人間科学部3年) |
44:04 44:04 |
8位 8位 |
2区 (13.2km) |
田村 和希 (経営学部3年) |
38:07 1:22:11 |
1位 1位 |
3区 (9.5km) |
吉永 竜聖 (総合文化政策学部 3年) |
27:43 1:49:54 |
5位 2位 |
4区 (14.0km) |
安藤 悠哉 (教育人間科学部 4年) |
41:30 2:31:24 |
5位 2位 |
5区 (11.6km) |
小野田 勇次 (経営学部 2年) |
35:07 3:06:31 |
1位 2位 |
6区 (12.3km) |
森田 歩希 (社会情報学部 2年) |
35:39 3:42:10 |
1位 2位 |
7区 (11.9km) |
中村 祐紀 (国際政治経済学部 3年) |
35:17 4:17:27 |
5位 2位 |
8区 (19.7km) |
一色 恭志 (経営学部 4年) |
57:48 5:15:15 |
2位 1位 |
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1区 下田 裕太選手
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2区 田村 和希選手
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3区 吉永 竜聖選手
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4区 安藤 悠哉選手
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5区 小野田 勇次選手
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6区 森田 歩希選手
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7区 中村 祐紀選手
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8区 一色 恭志選手

悲願の初優勝のフィニッシュテープを切ったアンカー一色 恭志選手

大声援の中を走る一色恭志選手

「第48回全日本大学駅伝対校選手権大会」表彰式